長尾景虎の戯言

読んだり聞いたりして面白かった物語やお噺等についてや感じたこと等を、その折々の気分で口調を変えて語っています。

東野圭吾著【危険なビーナス】

2019-06-11 22:31:22 | 本と雑誌

さてこの作品は、著者自身が「真相を知ったひとは、どんな顔をするだろう」と語っている。
獣医師になっている手島伯朗は、ある日弟の矢神明人の妻・楓から電話を受けた。
明人が結婚していたことも知らなかった.
実は弟の明人とはここ暫く交流がないし、禎子という母親は同じだが、父親は違うので姓も違うのだった。
しかし、その楓の話によると、明人は失踪したのだというのだ。
矢神家とは縁を切っている伯朗は、それについて「自分に出来ることはない」と思ったのだが、楓に強引に押し切られ、結局矢神家と関わるはめになる。
矢神家の財産相続に巻き込まれるが、結局伯朗は蚊帳の外って存在、ただ母親禎子(事故か他殺かよく分からない死に方をしていた)の遺品があるのでって、無理やり親族会議に出席させられる。
矢神家の親族は、一癖も二癖もある人間ばかりだった。
特に勇磨は子供の時から、いけ好かない存在であった…。
それに、明人の失踪について、楓はこの親族たちが絡んでいると思っているようだった。
そして伯朗は、行動を共にする楓に、だんだん惹かれていくのである。
なんせ美人の上、スタイルも抜群ときている。
伯朗はそんなジレンマを抱えながらも、いつしか楓をなんとか守ろうと思うようになっていた…。
但し、真相は思いもよらないものだったのである(^^♪ だからこれ以上詳しい解説はやめておくことにする。
この小説は文句なく面白い!果たして楓は『危険なビーナス』なのか?
謎はそれだけではない、売れない画家だった伯朗の父親手島一清が脳腫瘍に侵されながら、最後に書いて、未完に終わった不思議な絵が紛失していた。
そして伯朗の母禎子が、一清亡き後再婚した矢神康治(明人の父である)が極秘に医学研究していた資料も紛失している…。
この二つが、重要な鍵となるのだが…。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。