西日本新聞によると、佐賀県の古川康知事は、
【「ストレステストが終わらないと(玄海原発2、3号機の運転再開容認の判断は)言えない感じがする」と述べ、最終判断がずれ込む可能性を示唆した。】
とのこと。
古川・佐賀知事も遅れ示唆 「首相の総括必要」
西日本新聞 - 2011年7月6日 13:37
海江田経済産業相が全国の原発で新たな安全検査(ストレステスト)
の実施を表明したことによるもので、古川康・佐賀県知事は、
【「菅直人首相がストレステスト結果をどう評価されるのか。首相が総括しないとおかしい」と語った。】
という。
夜のNHKニュースショーに出演し、海江田大臣と菅総理の考えの相違に
怒り心頭に達する という風情だった。
ようやく、再稼働への道筋を容認しようとした矢先の政府の心変わりである。
玄海町長にしてみれば、屋根に登って梯子を外されたようなものである。
読売新聞も、今日の社説で再開促進の社説を書いたばかりなのに足元を掬われた。
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一方、鹿児島県薩摩川内市に所在する「川内原発」に関して、
隣接する姶良市議会が増設中止を求める決議を可決した。
「川内原発増設中止を」 鹿児島・姶良市議会が決議可決
(朝日新聞) - 2011年7月5日(火)21:25
ずるずると再開容認に引き込まれそうな中で、「増設中止」という
前提付きながら、原発に対する態度を明確にしたことは一歩前進である。
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古川・佐賀知事も遅れ示唆 「首相の総括必要」
西日本新聞 - 2011年7月6日 13:37
海江田経済産業相が全国の原発で新たな安全検査(ストレステスト)の実施を表明したことについて、佐賀県の古川康知事は6日、西日本新聞の取材に「ストレステストが終わらないと(玄海原発2、3号機の運転再開容認の判断は)言えない感じがする」と述べ、最終判断がずれ込む可能性を示唆した。さらに「菅直人首相がストレステスト結果をどう評価されるのか。首相が総括しないとおかしい」と語った。
運転再開の判断をめぐり、知事は「県議会の議論」を重視する考え。県議会は11日に原子力安全対策等特別委員会を開く予定だが、ストレステストが実施されることを受け、知事は県議会の議論について「今月末か8月までになるかもしれない」との見通しも示した。
古川知事は6月29日の経産相との会談後「安全性はクリアできた」と再開容認の姿勢を示す一方で「菅首相の真意を知りたい。首相の来県が重要な要素」と強調した。
知事は取材に、首相官邸で7日午前、枝野幸男官房長官と会い、首相の来県を直接要請することを明らかにした。
=2011/07/06付 西日本新聞夕刊=
佐賀県知事、玄海再開の判断延期 政府、全原発の安全検査追加
西日本新聞 - 2011年7月6日 14:37
玄海原発再開 「長崎の声聞き判断を」 県議会が緊急決議 佐賀知事に6日要望
西日本新聞 - 2011年7月6日 00:07
原発再開問題 玄海に続き川内も容認? 周辺自治体は慎重姿勢
西日本新聞 - 2011年7月6日 00:42
「川内原発増設中止を」 鹿児島・姶良市議会が決議可決
(朝日新聞) - 2011年7月5日(火)21:25
鹿児島県姶良(あいら)市議会は5日の定例会最終本会議で、西隣の薩摩川内市にある川内原子力発電所の3号機増設の中止と1、2号機の安全確保を求める決議案を賛成多数で可決した。市の一部は川内原発から30キロ圏内に入るという。
決議では、原発は一度事故を起こしたら取り返しがつかないとした上で、市では今年新たに「安全で安心な住みよいまちをつくります」(市民憲章)と宣言したことも根拠に、増設中止を求めている。
玄海原発 再開へ首相自ら説得にあたれ
2011年7月6日01時25分 読売新聞・社説
定期検査で停止している原子力発電所の運転再開に向けて、局面を打開する動きが出てきた。
九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)の2、3号機について、玄海町の岸本英雄町長が運転の再開を了承した。
佐賀県の古川康知事も、運転を容認する構えだ。8日の県民説明会や、11日の県議会の論議を踏まえて判断するという。
政府の指示で、九州電力は地震や津波による電源喪失など、過酷事故への安全対策を実施した。その上で、海江田経済産業相が原発の運転再開に「国が責任を持つ」と確約し、突破口が開けた。
県議会などには、依然として慎重論も根強い。古川知事が、最終的に判断する前に「首相の真意を確認したい」とし、首相に会談を求めたのは当然だろう。
首相は早急に現地を訪問し、安全性や運転再開の必要性について自ら丁寧に説明するべきだ。
首相は、中部電力浜岡原発の全面停止を唐突に求め、原発の安全性に対する懸念を増幅させた張本人だ。説得の先頭に立ち、事態を改善させる責任がある。
東京電力の福島第一原発事故は収束になお時間がかかる。原発が立地する他の自治体では、運転再開に難色を示すところが多い。
玄海原発の再開を実現させて、「次」につなげることが重要である。他の原発でも、地元の自治体から同意を得るための追い風となるだろう。
今夏は東京電力や東北電力の管内はもちろん、全国的に電力不足が深刻になりそうだ。
九州電力では需要に対する供給の余力が、猛暑時に2%を切る見通しとなった。関西電力は、原発2基が7月下旬に検査入りすることから、一時的に供給力が需要に届かなくなるとして、節電の要請に踏み切った。
このままでは1年以内に国内の全原発54基が停止し、電力供給の3割が失われる恐れがある。電力が足りず、大幅な減産や工場の海外移転が加速しかねない。
日本経済の衰退を防ぐには、原子力の安全を確保し、原発を活用することが欠かせない。
首相は、太陽光や風力など自然エネルギーの普及促進を図る再生可能エネルギー特別措置法案の早期成立に意欲を示している。
自然エネルギーの普及は重要だが、水力を除けば電力量の1%に過ぎず、直ちに主要な電力源にはならない。政府は、原子力と火力を柱とした現実的なエネルギー政策を推進すべきだ。
(2011年7月6日01時25分 読売新聞)
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「原発には詳しい」と震災直後に専門家気取りだった総理のこと。
欧州基準で、ストレステスト(耐久試験)をしたら、多くの原発の脆弱性が確認され、運転を中止せざるを得ないことを承知の上で、退任前に敢えて唐突にこの検査の実施を指示したのかも知れません。
前後関係から考えれば、チグハグですが、まぁあのお馬鹿集団ですから仕方ないでしょう。
いずれにせよIAEAがストレステストを加盟国に義務付けていたのに、それをしないまま再稼働を容認しようとしていた事そのものが国際的約束違反だった訳で、言わばIAEAの指示に従わざるを得なかったというオチなのでしょうか?
お馬鹿な人のやったことでも『良いことは良い』と今回は管直人のストレステストの実施は、拍手して評価したいですね。
そもそも、IAEAから日本では推進と規制とがごちゃ混ぜの状態であると批判されているが改善なし。
アクセルとブレーキが一緒の致命的な欠陥が有るモノを動かすとの、その発想自体が恐ろしい。