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コメ (米) も 【500Bq/kg】 で 大丈夫か ?

2011-08-03 12:08:48 | 政治
2011年8月3日(水)

 きょうの【河北新報】・社説 (Web版) は、食品の放射線規制値に
ついて、「信頼できる基準値の作成」を訴えている。

食品の線量規制
/信頼できる基準値の作成を

 河北新報・社説 2011年08月03日水曜日



 先日、厚労省が 【食品安全委員会】 に委嘱してまとめた見解は、

明瞭さに欠けるという点を問うているのだろうと思う。

【食品安全委員会がまとめた見解】は、一言で言えば
「外部被ばくと内部被ばくを合わせた生涯の累積線量が
 100ミリシーベルトを超えないようにすべきだ」

   に尽きる。

 チェルノブイリ原発事故のサーベイランスで報告されている
子どもの甲状腺障害などの多数の症例は正確さに欠けるとして
退けられ、それならば別の規制数値を示すのかと言えば、
提言できるだけの科学的知見が無いのだという。

 広島・長崎原爆、そしてチェルノブイリ・スリーマイル原発事故の
大量のサーベイランスデータを持っている筈の厚労省として情けない
実態ではないだろうか?

 【河北新報・社説】の中では次のように言っている。

 生涯100ミリシーベルトは国際放射線防護委員会(ICRP)の基準に沿った数値だ。被ばく線量が100ミリシーベルトを超すと、がんで死亡するリスクが0.5%高まるとされる。多くの研究者が、安全性の目安と考えてきた。
 80年生きるとすると、1年当たり1.25ミリシーベルト。セシウムの暫定基準値は、摂取しても年5ミリシーベルト以下に抑えるよう算出されており、厳しい水準とも言える。
 逆に、100ミリシーベルトまでなら安全だと受け取られることを警戒する専門家もいる。疫学的なデータがないからといって、放射線の人体への影響を軽視すべきではないとの主張だ。 


 この中で、【セシウムの暫定基準値は、摂取しても年5ミリシーベルト以下
に抑えるよう算出されており】 とあったが、その数値が
 【500Bq/kg】 ということになるのだろうか?

 いまだに私は、【SV】シーベルト と 【Bq】ベクレル の換算方式が解らない!

 また、先日書いたように、欧州基準では

 【8Bq/kg】(大人), 【4Bq/kg】(子ども) 

   となっていることも再確認したい。 


 ところで、

 先日まで、【100mSv】 は、年間の許容値だったのでは無かったか?

 今回、、【100mSv】 は、生涯トータルの被曝量の許容値とされた。

河北新報の試算では、【1.25mSv/年】 となる。

 そうなると、この許容値を超えて被曝している人々は多数に及ぶのでは
ないだろうか? 

 【20mSv】 という数値も記憶にあり、数字が独り歩きして混乱している。

 厚労省は、幾つもの異なる指標の数値(たとえば、【Sv】 と 【Bq】)
が国民の間に充分な理解がなく広がっている状況を深刻に受け止め、
放射線による健康被害を絶対に阻止する立場で明確な数値と根拠を
国民に示す義務があると思う。

 

 昨日のこのブログにも書いたが、放射性セシウム汚染の肉牛の
出荷停止は、茨木県にまでおよび、4県となった。

栃木産牛も出荷停止 福島、宮城、岩手県に次いで4県目
 (朝日新聞) - 2011年8月2日(火)18:39


放射性セシウム検出 栃木産肉牛も出荷停止
 (産経新聞) - 2011年8月3日(水)08:00


 それらのニュースで気になる表現は、
【稲わらから、暫定基準値(1キロ当たり300ベクレル)を超える 放射性セシウムを検出。】
【肉の 暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)を超える 放射性セシウムが検出された。】
  と書いていて、
 いったい何ベクレルの放射性セシウムが検出されたのか
    が解らない処。

  ・・・を超えるなら 1,000Bq でも 10,000Bq でも 100,0000Bq でも
  表現は同じ になるのだから・・・

  おそらく、報道規制か何か で、敢えてこのような表現になっているものと思う。

  一種の情報コントロール(情報隠し)だ!
 

     *****************

コメの放射線検査、収穫前後の2段階で 農水省方針
 (朝日新聞) - 2011年8月2日(火)15:00




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東日本大震災 食品の線量規制
/信頼できる基準値の作成を

 河北新報・社説 2011年08月03日水曜日
 

 放射性セシウムの食品衛生法の暫定基準値は、1キログラム当たりで肉や野菜、穀類が500ベクレル、飲料水や牛乳が200ベクレルなど。今やおなじみとなった数値だ。福島第1原発事故を受けて、政府が3月、緊急的に定めた。
 これらは健康への影響を防ぐ妥当な水準なのか。それともより強化、または緩和すべきなのか。基準値の見直しに向け、科学的な検証に基づく助言を期待した厚生労働省にとって、食品安全委員会がまとめた見解は、思いもかけぬものだった。
 外部被ばくと内部被ばくを合わせた生涯の累積線量が100ミリシーベルトを超えないようにすべきだ―との内容。現在の個別の暫定基準値の是非については具体的な言及がなかった。
 これでは見直しが難航するのは避けられまい。検討を始めるにしても、見解をどう基準値に反映していけばいいのか、判断に迷うだろう。
 「食」への信頼は、原発事故とその後の政府の対応の不手際によって大きく損なわれた。どんなに困難な作業でも、国民や生産者が納得し、安心できる基準値をできる限り早く示してもらわねばならない。
 生涯100ミリシーベルトは国際放射線防護委員会(ICRP)の基準に沿った数値だ。被ばく線量が100ミリシーベルトを超すと、がんで死亡するリスクが0.5%高まるとされる。多くの研究者が、安全性の目安と考えてきた。
 80年生きるとすると、1年当たり1.25ミリシーベルト。セシウムの暫定基準値は、摂取しても年5ミリシーベルト以下に抑えるよう算出されており、厳しい水準とも言える。
 逆に、100ミリシーベルトまでなら安全だと受け取られることを警戒する専門家もいる。疫学的なデータがないからといって、放射線の人体への影響を軽視すべきではないとの主張だ。
 食品安全委員会が長時間の議論を重ねた末、この数値をあらためて持ち出すにとどまったことへの批判的な声もある。
 委員会は可能な限り多くの文献、資料に当たったという。しかし、セシウムなどが健康に及ぼす影響や、食品による内部被ばくについての研究は、ほとんど見つからなかった。
 科学者の良心として、根拠のない数値を提示することができなかったことは理解できる。とはいえ、生涯被ばく限度だけを示されても議論は先に進みにくい。より多角的な見地から判断材料を提供できなかったか。
 被ばく限度は、年齢によっても意味合いが異なる。子どもと成人、高齢者ではリスクに差がある。細胞分裂が活発な若い人ほど将来がんになる危険性は高い。今後は年齢も考慮した綿密な検討が必要だろう。
 各地の牛肉から暫定基準値を上回るセシウムが検出され、政府による肉牛の出荷停止の指示が相次ぐ。先週までの福島、宮城両県産に加え、岩手、栃木県産も対象となった。
 消費者の安全、生産者の生活を左右する基準値がいつまでも「暫定」のままでは困る。信頼できる数値を早期に示すため、あらゆる知見を結集し、真摯(しんし)な議論を進めてもらいたい。

   河北新報・社説 2011年08月03日水曜日 



栃木産牛も出荷停止 福島、宮城、岩手県に次いで4県目
 (朝日新聞) - 2011年8月2日(火)18:39


放射性セシウム検出 栃木産肉牛も出荷停止
 (産経新聞) - 2011年8月3日(水)08:00

 肉用牛から国の暫定基準値を超える放射性セシウムが相次いで検出されている問題で、政府の原子力災害対策本部は2日、原子力災害対策特別措置法に基づき、栃木県知事に対し、県全域の牛の出荷停止を指示した。肉用牛を対象にした出荷停止は、福島、宮城、岩手に続いて4県目。

 農林水産省によると、栃木県の肉用牛の出荷頭数は平成21年実績で全国5位の5万5188頭。出荷停止の指示が出た4県の出荷頭数は計15万8097頭で、全国の約13%を占めている。

 厚生労働省によると、栃木県では県産稲わらから、暫定基準値(1キロ当たり300ベクレル)を超える放射性セシウムを検出。同県産の基準値超えの稲わらを食べた肉用牛のうち、日光市の農家の1頭と、那須塩原市の農家の3頭の計4頭から、肉の暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された。

 今後は、暫定基準値超えの肉用牛を出荷するなどした農家は全頭検査、その他の農家は1戸につき1頭以上を検査する全戸検査が求められる。県は検査態勢を整えた上で「品質管理計画」を策定し、政府が計画を了承すれば、農家ごとの出荷再開の可否が県の判断に委ねられる。 



コメの放射線検査、収穫前後の2段階で 農水省方針
 (朝日新聞) - 2011年8月2日(火)15:00
 

 まもなく収穫期を迎えるコメの放射性物質検査について、農林水産省は、収穫前と収穫後の2段階で実施する方針を固めた。収穫前に市町村ごとにコメの実を検査。高い値が出た地域については収穫後の検査の際に調査地点を増やす。国の基準値(1キロあたり500ベクレル)を超えた場合、政府としてその市町村のコメを出荷停止とする。

 検査の実施主体となる自治体に統一的な手順を示すもので、近く通知する。鹿野道彦農水相は2日の閣議後の記者会見で「今週中に公表したい」と述べた。

 収穫前の検査は予備検査と位置づけ、土壌の放射性セシウム濃度が1キロあたり1千ベクレルを超す地域▽空間放射線量が平常時より高い地域――を対象とする方向で検討している。空間放射線量については毎時0.1マイクロシーベルトを目安とする。
 



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