ノーベル平和賞がオバマ大統領に贈られるという。
大統領になったばかりの現役の政治家に「ノーベル平和賞」が
贈られるというのは、珍しいことではないだろうか?
以下の讀賣新聞の見出しでは、その「理念」に対して贈られるものらしい。
私は、この受賞を歓迎したいと思う。
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オバマ大統領 ノーベル平和賞授賞理由の全文(朝日新聞) - goo ニュース
平和賞、「業績」でなく「理念」に授賞(読売新聞) - goo ニュース
2009年10月9日(金)22:30
【ワシントン=岡本道郎】2009年のノーベル平和賞は、米国大統領として初めて包括的な核廃絶への道筋を提示し、多国間主義に基づく国際協調に再び希望を抱かせたバラク・オバマ大統領に決まった。
就任わずか8か月余の大統領が成し遂げた「業績」でなく、世界に投げかけた「理念」への異例の授賞と言えるが、その理念は、若き日から育んできた夢と、冷静な現状分析に基づく現実主義に支えられている。
オバマ氏の「核なき世界」構想は、冷戦期、レーガン軍拡のまっただ中にあった1983年、コロンビア大在学中に早くもその 萌芽 ( ほうが ) を見る。当時の学生誌に掲載された「戦争精神の打破」と題された論文は、学内の反戦・反核グループの主張を冷静に分析しつつ、第一撃への反撃能力といった軍事的見地からのみの核議論を排し、大胆な核兵器管理・削減を通じた「核なき世界」の実現に言及している。
オバマ氏は学生時代から外交政策に関心を持ち、特に、米ソの核軍備管理の重要性に着目、ケネディ大統領が核戦争の危機を回避した62年のキューバ・ミサイル危機などを勉強していたという。若き日の核廃絶への夢は徐々に具体化し、2003年の上院議員選挙戦では「米国は必要以上に核を持っている」と発言、米国の核増強が核不拡散にとって逆効果との持論となっていった。世界全体が責任を果たし米国がそれを率いるという理念に、歴史に学び情報を分析して正しい選択肢を目指す現実的思考が、オバマ氏の中で紡ぎ合わされた。
理論的支柱を与えたのが、キッシンジャー、シュルツ両元国務長官、ペリー元国防長官、ナン元上院議員の「4賢人」が07年1月に米紙に寄稿した論文「核兵器のない世界」だ。米国が率先して核兵力を削減し、世界の核廃絶への動きを主導してこそ、核不拡散による安全保障を推進できるという内容だった。これを受けてオバマ氏は同年10月、シカゴでの外交演説で「大統領になったら『米国は核兵器のない世界を追い求める』と言明する」と、その理想を政策として初めて示した。
「核なき世界」のメッセージは、オバマ氏の世界デビューとなった08年7月のベルリン演説で、全世界に向けて語りかけられ、さる9月の国連安全保障理事会首脳級会合での決議採択で一つの結実を見る。
さらに、オバマ氏はこの理念を、米国の力ではなく、世界諸国家の協調を重視した多国間主義を通じて、実現しようとしている。他者の意見を聞きながら、慎重に事を運ぶスタイルはオバマ氏の身上だ。
ただ、オバマ氏を取り巻く現在の政治状況は、批判の多い医療保険改革、アフガニスタン戦略の見直しなど、文字通り正念場。崇高な理念への授賞の真価は、まさにこれから問われる。
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