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広島・長崎両市が2020年オリンピック招致を表明

2009-10-12 13:46:19 | 国際関係
2009年10月12日(月・体育の日)

 体育の日を前にした、10月11日(日)
広島市と長崎市が、2020年のオリンピックを招致することを検討していることが報道されました。

 体育の日の今日、各紙が記者会見の内容を報道しました。

 何が何でも東京に誘致するという理念後出しの東京都知事とは異なり、
「2020年までに核兵器を完全に廃絶させたい」という広島・長崎両市の明確な理念を活かすということならば、この誘致活動は世界に「核兵器廃絶」を訴える力強いメッセージになるでしょう。

 時あたかも、オバマ大統領が「ノーベル平和賞」という“早過ぎる栄光”を授与されたばかりの興奮冷めやらぬ状況。
 発表の時機もまさにぴったりという絶好の環境となりました。

 JOCは、東京に遠慮するのではなく、国内候補地を広島・長崎にするべきだと思います。(IOC憲章では一都市となっているようなので、工夫が居るでしょうが)


 日本国内の候補が広島・長崎になり、世界に訴えて行けば、実際に誘致が成功するか否かに関わらず、「核兵器廃絶」のメッセージが世界に発信されることは明らかです。

 もちろん、招致活動を行うかどうかは、両市民の意志にも関わることなので、市民の意識調査は不可欠のプロセスにはなるでしょう。
 マスコミによる地元での緊急世論調査では、
誘致賛成は63%、反対は18%、どちらとも言えないが18%
という肯定的な評価のようです。
 いずれにせよ、公式の意見集約が必要でしょう。

 市民の選択がいかようになるかは解りませんが、私は基本的には賛成したいと考えます。

 なお、2016年大会の福岡への誘致、東京への誘致では大反対の立場でした。


   (田上長崎市長と秋葉広島市長(右):写真は共同通信配信)

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五輪招致構想 「平和への発信」
  田上市長 意義強調 被爆の実相伝わる
 


        西日本新聞 2009年10月12日(月)10:30

 長崎、広島両市によるオリンピック招致検討委員会設置について、田上富久長崎市長は11日、秋葉忠利広島市長と共に同市で記者会見し「五輪の共同開催は、私たちがこれまでに進めてきた核兵器廃絶に向けて非常に大きな力になる」と意義を強調した。田上市長の発言は次の通り。

 田上市長 核廃絶に向けた状況が大きく変わっていく中で、両市で五輪を共同開催できれば、平和に対する大きな発信になり、(被爆の)実相を知っていただく機会にもなる。広島は最初の過ちの場所で、長崎はここを最後の場にしようという決意の場でもある。協催する意味は非常に大きい。できるだけ早い時期にオープンにし、皆さんの意見を聴くのが大事と考え、今日発表した。

 ‐財政上の課題があるが、どう臨む。

 田上市長 長崎市の場合、財政的にはもちろんだが、(競技)施設がほとんどない。その中で、今回の五輪のアイデアは、これまでと違った形ができないかと考えている。大事なことは国際世論をしっかりつくることであり、どういう課題があり、越える方法があるのか検討したい。

 ‐市民の支持が得られると考えているか。

 田上市長 現実に難しいという心配はある。だが、考え方、理念については理解していただけると思う。

 ‐現実的に2020年までに核廃絶というのは難しいと思われるが。

 田上市長 ダメだったらどうしようということでなく、20年に核兵器廃絶を目指して進んでいる。万一できなくても、確実に廃絶の動きを加速させると思っている。

 ‐招致自体が核廃絶につながると考えるのか。

 田上市長 核廃絶の新しい流れをつくる。政府レベルではなく、都市レベルで何かできないか。長崎では地球市民集会や高校生など、それぞれの役割で活動している。そういう中で、被爆都市としてできることがあるのではないか、五輪という可能性があるのではないかを検討してみる。

=2009/10/12付 西日本新聞朝刊=
 



20年五輪招致検討委を設置へ 


       中国新聞 2009年10月12日(月)10:00

 広島市の秋葉忠利市長と長崎市の田上富久市長は11日、広島市役所で記者会見し、2020年の夏季五輪の招致検討委員会を近く設置すると発表した。「平和の祭典」である五輪の被爆地開催の意義を前面に掲げ、両市を中心にした複数都市での開催の可能性を探る。来年春までに正式に名乗りを上げるかどうかを最終判断する。

 秋葉市長が会長、田上市長が副会長を務める平和市長会議は「20年までの核兵器廃絶」を目標にする。秋葉市長は「核兵器廃絶を実現した世界の記念イベントは、五輪以外にはない」と強調。田上市長は「チャレンジの価値はある。(廃絶が道半ばだったとしても)流れを加速させることにつながる」と説明した。

 両市長はこのほか、20年は鳩山由紀夫首相の国際公約である「温室効果ガス25%削減」の目標年と重なり、環境問題でもアピールできる▽大都市の単独開催が「慣例」の五輪に、複数都市の開催という新たな可能性を提案できる―と訴えた。近く広島、長崎市の近隣や両市の間に位置する自治体に検討委への参加を要請する。

 検討委は秋葉、田上両市長と他都市のトップで構成。(1)複数都市による開催が国際オリンピック委員会(IOC)に受け入れられるか(2)国の支持が得られるか(3)開催資金の調達が可能か―などの課題を協議する。

 秋葉市長は13日、日本オリンピック委員会(JOC)を訪れ、検討委の設置を報告する。
 


広島と長崎、20年五輪招致を検討=共同で委員会設置へ 


       時事通信 2009年10月11日(日)00:03

 広島市と長崎市が2020年夏季五輪の招致を目指していることが10日、明らかになった。広島市役所で11日午後、秋葉忠利広島市長と田上富久長崎市長が共同で記者会見を開き、五輪招致検討委員会の設置について正式に発表する予定。

 秋葉市長が会長を務め、世界各国の都市が連帯する平和市長会議では、2020年までに核兵器の廃絶を目指している。この最終年に合わせ五輪を招致し、被爆地から「平和のメッセージ」を世界に向けて発信したい考え。「核なき世界」を提唱するオバマ米大統領がノーベル平和賞を受賞した直後だけに、核廃絶に向けた世界的な機運の高まりを追い風にしたい考えもあるとみられる。

 広島市などによると、秋葉市長は以前から20年五輪の長崎市との共催について言及していた。