企業再生請負人/技術戦略コンサルタント、田中 純の「経営・技術戦略実践講座」

イノベーションによる企業再生、経営・技術戦略、ドラッカー理論を一緒に考えていきましょう!

◆伊藤名誉会長の名著『商いの心くばり』が教えてくれるもの

2011年10月28日 | 戦略請負人のつれづれ日記
※伊藤雅俊セブン&アイホールディングス名誉会長(写真右)と私。早稲田大学で行われたドラッカー生誕100周年記念講演会の打ち上げパーティにて。

 伊藤名誉会長とは十数年ぶりの旧交を温めさせていただき、講演会では、同じ壇上に上がらせていただくという大変光栄な機会をいただきました。


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 きょうスーパーに行くと、お菓子が詰め込まれたクリスマスの「長靴」が売られていました。

 寒く感じるわけですよね。気候の変動が大きいせいか、私の周りには体調を崩されている方が目立ちます。皆さん、体調にはくれぐれもお気を付けください。


 ...さてさて、本日のブログにまいりましょう。


 先日、ある著名な経営者にお会いした時、その方の座右の書が、イトーヨーカ堂創業者(現セブン&アイホールディングス名誉会長)である伊藤雅俊さんの『商いの心くばり』だったということもあって、改めて同書を読み返しました。

この本は、ともすれば企業再生の現場において、力と技術に頼りがちなマネジメントになってしまう私にとって、常に「ビジネスとは何か」「自分が誰によって支えられているか」「真の顧客志向とはどういうことか」といった、もっとも大切なことをいつも思い起こさせてくれる座右の書のひとつです。

 著者である伊藤雅俊名誉会長に初めてお会いし、そのお言葉に触れたのは、もう十数年も前のことです。

当時、赤坂にあった、大前研一さんが主催されていた私塾で、仲間内の十数人で伊藤さんを囲みながらお話を聞く機会があり、そこでご挨拶をさせていだたいたのが始まりです。

その時は、すでに第一線を退いていらっしゃいましたが、その謙虚な姿勢と、お客様にとっての価値を第一に考えることの重要性を熱く語られる姿勢が相まって、伊藤さんに「真の日本の商人」の姿を見た思いがして、とても感銘を受けたことを覚えています。

...で、一昨年、伊藤さんも師と仰がれるドラッカーの生誕100周年記念講演会で、同じ講演の壇上に上がらせていただくという大変名誉な機会に恵まれました。

その後のパーティで、久しぶりに旧交を温めさせていただき、当時の話に花が咲いたのですが、八十歳代半ばになられても、熱心に商売のあり方を語られ、ドラッカー理論のポイントを真剣な表情で語られる、積極的な伊藤さんのご姿勢には、本当に頭が下がる思いがしました。

 しかし...改めて、よくよく考えてみると、本当に偉大な方ですよね。

もし伊藤さんがいなければ、イトーヨーカ堂のみならず、コンビニエンスストア(セブンイレブンは元祖コンビニです)も日本には出現していなかったかもしれなかったんですからね~。

 ご著書もさることながら、ご自身のお元気な姿で、いつまでもわれわれを導いていただきたいものです。



『商いの心くばり』 伊藤雅俊:著、講談社、1987年



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