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永遠の真実追求者メシアのブログ

砂に埋もれた、知られざる世界の真実を見つけ出すブログです。よろしくお願いします。

下山事件「佐藤一が他殺説の根拠をくつがえしてしまった」への反論

2025-04-02 06:55:17 | 陰謀論
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メシア──世界唯一のスケプティックハンター。懐疑論者の嘘を暴く達人。

 

謎のマスター──メシアがよく通うバー《アレクサンドリア》のマスター。40代男性という以外、すべてが謎に包まれている。

 

メシア 原田実さんはASIOSの『検証 陰謀論はどこまで真実か』の中で次のようなことを言っている。

 

 さて、下山事件について諸家の説を検討し、他殺説の根拠をことごとくくつがえしてしまったのが故・佐藤一である。彼はもともと松川事件の被告であり、自らの冤罪を晴らすための法廷闘争を通じて下山事件への関心を深めた。

 1964年、松本らが中心となって下山事件研究会を発足すると、佐藤もそれに参加し、真相究明のために調査を行った。ところが佐藤は調べが進めば進むほど他殺説の根拠は失われ、自殺説を裏づける証拠は増えていくことに気づいた。そのため、松本をはじめ他殺説(というよりGHQ黒幕説)の牙城となっていた下山事件研究会と袂を分かち、独自の研究を行うことになったのである。

 

謎のマスター ……。

 

メシア 一方、下山事件他殺派の『週刊朝日』記者・諸永裕司さんは、矢田喜美雄さんの『謀殺 下山事件』の解説のところでこのようなことを言っている。

 

 (前略)佐藤一氏に『下山事件全研究』(時事通信社)という大著がある。『謀殺 下山事件』の3年後に発表された。佐藤氏といえば、かつて松川事件の被告として、14年間の法廷闘争の末に無罪判決を勝ち取った人物だ。「下山事件研究会」に所属したころにはGHQ陰謀説をとっていたものの、調査の結果、自殺説に転じている。これは膨大な関係者から直接、聞き取りを重ねた労作だが、死体や物質が語る「他殺」という事実を覆し、いくつも残された謎や矛盾を解き明かすものとはいえない。

 

メシア 原田さんは参考文献に佐藤一の本を多くあげており、デバンキングのネタ元は大半が佐藤一の本なのだと思われる。

 

 しかし、今までの説明で、原田さんの主張に説得力はまったくなく、下山総裁は自殺などではなかったことがわかってもらえたと思う。

 

 よって軍配は諸永さんに上がると言っていいだろう。

 

謎のマスター ……。

 

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下山事件「旅館に現れた人物は替え玉ではなく下山本人だった」への反論

2025-04-02 06:51:49 | 陰謀論
 
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❗❗この記事の結論──懐疑論者の原田実は「旅館に現れた人物は替え玉ではなく下山総裁本人だった」などと言っているが、都合の悪い事実を無視しまくっており、説得力はまったくない。

 

メシア──世界唯一のスケプティックハンター。懐疑論者の嘘を暴く達人。

 

クラウディア──陰謀論好きのハーフの美女。

 

クラウディア 原田実さんはASIOSの『検証 陰謀論はどこまで真実か』の中で、下山事件の伝説を次のように紹介している。

 

 下山は5日午前、総裁公用車の運転手に何度も行き先を変えるように指示し、都内をぐるぐると回ったが、これは身の危険を察知した下山が尾行をまくためにとった行動と思われる。その直後、下山は行方をくらますが、警察は5日の晩、都内の旅館で下山によく似た人物がチェックインした直後に姿をくらましていたことを突き止めていた。これも下山本人ではなく捜査陣をミスリードするために殺害グループが用意した替え玉と見るべきだろう。

 

クラウディア これに対して原田さんはこう反論しているわ。

 

 自殺説に立った方がすっきりするのは5日の下山の行動である。他殺説の場合、5日の夜に旅館に現れた人物は下山の替え玉だったとされるわけだが、下山殺害の罪を共産党に着せようとした、もしくは下山の死を見せしめにしようとしたというのなら替え玉を立ててまで自殺にみせかけるメリットはない。5日早朝の行動も尾行をくらますためではなく精神的に追い込まれていたゆえの奇行だった。旅館に現れたのは替え玉ではなく下山本人だった。このように考えると死にいたる直前の下山の行動を無理なく説明できるのだ。

 

メシア まあ、メシア用語で言うところの《のべるくん》状態だね。

 

 (のべるくん──自分の意見を述べるだけで、論敵の主張をくつがえす作業はおこなわない人のこと。言うまでもなく、自分の意見を述べるだけならアホでもできる)。

 

クラウディア どういうこと?

 

メシア 矢田喜美雄さんの『謀殺 下山事件』と柴田哲孝さんの『下山事件 最後の証言』には、目撃された下山総裁らしき怪人物が本人ではありえない情況証拠が、これでもかというほど書かれているんだ。

 

 ちょっとあげてみる。

 

 ●目撃証人の1人であるとある機関士の証言に「荒川土手踏切近くに立っていた男を見たが、人相は5尺6寸ぐらい、年齢45、6歳ぐらい、体格よく肥えて腹が少し出て頭髪は分けていたよう。白っぽい洋服、携帯品はなく立派な男と記憶する」というものがあるらしいが、視界のきかない夜11時頃に、秒速14メートルはある貨物列車の中から瞬間的にこんなことを観察するのは不可能である。

 

 ●複数の目撃者が、下山総裁らしき怪人物が眼鏡をはずしたところを見たと証言しているそうだが、これこそ怪人物が下山総裁のニセモノの証拠といえる。

 

 下山総裁常用のアメ色セルロイド枠の眼鏡は、遠視0.5度、乱視0.8度で、他人がこれを長時間かけるとレンズの度が合わなくなり、苦痛に襲われるからだ。

 

 ●矢田喜美雄は辻一郎、三田喜代子、成島正男という3人の目撃者に取材をし、全員から「自分が言ったことと『下山白書』に書かれてあることはまったくちがう」という証言を得ている。

 

クラウディア なんてこと……。

 

メシア 原田さんがすべきことは、これらを論破することなはず。

 

 しかし原田さんは「まともに戦ったら勝ち目がない……」と判断したのか、旅館に訪れた下山総裁らしき怪人物の目撃証言しかとりあげていない。

 

 これで原田さんの主張に説得力がないことと、自殺派のよりどころとなっている《下山総裁らしき怪人物の目撃証言》がデタラメであることがわかってもらえたと思う。

 

クラウディア メシアさんが敵でなくてよかった……。

 

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下山事件「捜査本部は早くから自殺という結論を出していた」への反論

2025-04-01 07:39:52 | 陰謀論
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❗❗この記事の結論──懐疑論者の原田実は「捜査本部は早くから自殺という結論を出していた」などと言っているが、嘘も休み休み言えというところである。

 

メシア──世界唯一のスケプティックハンター。懐疑論者の嘘を暴く達人。

 

リネンちゃん──メシアの弟子。

 

リネンちゃん 原田実さんはASIOSの『検証 陰謀論はどこまで真実か』の中で次のようなことを言っています。

 

 東大法医学部の所見の根拠が怪しいとなれば、他殺説はその根拠を失う。そうなると見直されるべきは自殺説である。実は下山事件の捜査本部では早くから自殺という結論を出しており、東大法医学部の発表には懐疑的だった。作家・畠山清行によると、当時の捜査主任だった関口由三警部は後年、テレビに出演して次のように述べたという。

 〈私たち、この事件に従事した者は、50人近くいますが、その者たちは全部自殺ということで確信を持っていますね〉(畠山清行『何も知らなかった日本人』)

 

メシア これはハッタリの極地。瞬殺できる。

 

リネンちゃん ホントですか?

 

メシア 下山総裁の遺体が発見された7月6日の時点では、政府も警視庁も他殺という見解であり、その日の正午の記者会見で増田官房長官が「下山総裁が轢かれる前にすでに死んでいた」と発言しているんだ。

 

リネンちゃん えっ!!原田さん、そんなこと全然言ってないですが……。

 

メシア また、7日には警視庁と東京地検によって《下山総裁事件特別捜査本部》が開設された。

 

 自殺なら《事件》とは呼ばないし、捜査本部なんてものも設置されない。

 

 さらに田中栄一警視総監は斎藤昇国家地方警察長官に対し、「最初の捜査会議の空気としては、集団の力による殺人方法がとられたのではないかとする見方が強い」と報告している。

 

 これでわかるように捜査本部は、早くから《他殺》という結論を出していたというわけなんだ。

 

リネンちゃん 原田さんの言っていることと、なにもかも真逆ですね?

 

メシア うん。ところが8月4日の捜査本部合同会議において正式に《自殺》という結論を下し、世にいう『下山白書』を発表したんだ。

 

 しかし、この『下山白書』、以前説明したように下山油やマラカイト・グリーンのことなどが完全に無視されており、自殺と決めつける内容だったんだ。

 

リネンちゃん サイテーですね。

 

メシア 最後に、テレビで「自殺ということで確信を持っています」と発言した関口警部について。

 

 下山総裁の遺体が発見された現場には、自殺ではありえない情況証拠に満ちていたんだ。

 

 下山総裁が当日身に付けていたはずのロイド眼鏡、ネクタイ、そしてライターをはじめとする喫煙具がまったく発見されなかったんだ。

 

 このことについて関口警部は、自著の中でこう述懐しているらしい。

 

 いま私はこれを書きながら、ふと気のついたことは、喫煙具全部がないことである。煙草好きであったという下山総裁が、この世の別れに最後の一服を心いくまですって、思いきってどこかに処分したのではないかとも推理してみた。

 

リネンちゃん え……。

 

メシア そういうリアクションになるよね?

 

 『下山事件 最後の証言』の著者である柴田哲孝さんもこう締めくくっている。

 

 どう考えても、自殺論を主張するには説得力に乏しい見解である。

 

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下山事件「血抜きがされていたなら大量の血痕が残るのはおかしい」への反論

2025-04-01 07:35:02 | 陰謀論
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❗❗この記事の結論──懐疑論者の原田実は「真の殺害現場で下山総裁の身体から血抜きがされていたなら、大量の血痕が残るのはおかしい」などと言っているが、都合の悪い事実を無視ししまくっており、説得力はまったくない。

 

メシア──世界唯一のスケプティックハンター。懐疑論者の嘘を暴く達人。

 

リネンちゃん──メシアの弟子。

 

リネンちゃん 下山事件他殺派の主張に「下山総裁は真の殺害現場で血抜きがされていた」というものがあります。

 

メシア うむ。

 

リネンちゃん それに対して原田実さんはASIOSの『検証 陰謀論はどこまで真実か』の中で次のような反論をしています。

 

 第一、矢田喜美雄が想定するように下山が真の殺人現場で血抜きされていたなら、犯人が遺体の周辺に大量の血痕を残すということ自体おかしいではないか。

 

メシア 原田さんは事故現場に大量の血痕が残っていたと思っているようだけど、これは事実に反する。

 

 東大法医の司法解剖の際、大理石の手術台に血があまり出なかったそうなんだ。

 

 これは下山総裁が機関車に轢かれたとき、すでに身体の中の血が非常に少なかったことを意味する。

 

リネンちゃん なるほど。

 

メシア さらに東大の古畑教授は、下山総裁の遺体があった下のほうの土砂を何層にも分けて採取し、土砂に染み込んでいるはずの血液量を調べたそうなんだ。

 

 しかし、その検査でも土砂に血液の反応がなかったんだ。

 

リネンちゃん うわぁ……。

 

メシア これらの結果をふまえて矢田喜美雄さんは『謀殺 下山事件』の中で次のように結論づけている。

 

 (前略)轢断されたとき血液の飛散が少なかったことは、轢かれる前、死体自身に血がなかった──つまり死因は体の血を抜き取って殺した〝失血死〟だったかもしれないと考えられたのである。

 

リネンちゃん それじゃあ、原田さんの言う《大量の血痕》ってなんなんでしょうか?

 

メシア おそらく下山総裁の遺体の半径数メートル以内の血痕というわけではなく、事故現場周辺の下山総裁の血痕とされるものを指していると思われる。

 

リネンちゃん 真の殺害現場で血抜きがされているのなら、たしかにそれはちょっとミステリーですよね……。

 

メシア 実はこれにもちゃんと回答があるんだ。

 

リネンちゃん ホントですか?

 

メシア 『下山事件 最後の証言』の著者である柴田哲孝さんは、元731部隊のA氏という方に取材をしたことがあるんだ。

 

 A氏の言葉を引用する。

 

 「これは森村誠一の本にも書いていなかったから、一般の方はご存知ないと思うんですがね。731部隊では細菌兵器の研究の他にもいろいろな人体実験をやっとったんですよ。例えば断水。人間は何日水を飲まなかったら死ぬかとかね。ほかには断食。耐寒。これは零下10度の戸外に裸で放置したら何時間で死ぬかとか。感電実験とか高温実験とか、よくあれだけ残酷なことを考えついたものです。その中に、抜血という実験があったんですよ……」(中略)

 「私は担当者じゃなかったから詳しくは知りませんけど、人間は体重の何パーセントの血を抜いたら体温がどのくらい下がるとか、意識を失うとか、死んでしまうとか……。そういうデータを取るわけですよ。拷問とかには、一番効果的だとは聞いています。なにしろ自分の命の時間が見えるわけですから、死ぬ覚悟がなければ話してしまいますね」(中略)

 「しかし、下山さんの件ではもうひとつ目的があったと思いますよ。人間は、三分の一ほど血を抜くと意識を失うんです。そうしておいて、犯人は汽車に轢かせようとしたんじゃないですかね。薬で眠らせるのと違って、バラバラになってしまえば証拠は残りませんから。ところが何か手違いがあって、血を抜きすぎてしまった……」

 

リネンちゃん つまり、事故現場周辺の下山総裁の血痕は、その《手違い》のために流れ落ちてしまったもの、ということですか?

 

メシア たぶんそうなんだろうね。

 

 ちなみに柴田さんの「殺害現場に731部隊の人間がいたとお考えですか?」という質問に、A氏はこう答えたそうだ。

 

 「そうなんでしょうな。悲しいことですが。私は、いつか、誰かに、このことを話そうと思っていたんですよ。人間とは、なかなかこういうことを墓場までは持っていけないものです。おかげ様で、気分が少し楽になりました……」(中略)

 「私にも、もうじきお迎えが来るんでしょう。でも……私は、この歳になってもまだ死ぬのが怖いんですよ。きっと、地獄に堕ちるんでしょうな」

 

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下山事件「ルミノール反応があったというだけでは証拠にならない」への反論

2025-03-30 07:29:58 | 陰謀論
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❗❗この記事の結論──懐疑論者の原田実は「ルミノール反応があったというだけでは証拠にならない」などと言っているが、都合の悪い事実を無視ししまくっており、説得力はまったくない。

 

メシア──世界唯一のスケプティックハンター。懐疑論者の嘘を暴く達人。

 

クラウディア──陰謀論好きのハーフの美女。

 

クラウディア 原田実さんはASIOSの『検証 陰謀論はどこまで真実か』の中で、下山事件の伝説を次のように紹介している。

 

 朝日新聞記者(当時)の矢田喜美雄はルミノール反応(血液を検出するのに用いられる化学反応)の試薬を深夜の事件現場に撒いてみた。その結果、線路上にはルミノール反応の発光現象による光の道が現れたという。その光は汽車の進行方向から見て、遺体が轢断された位置よりも手前に長々と続いていた。ルミノール反応が起きた場所から採取された標本は東大法医学研究室で鑑定され、下山の血液型と一致することが確認された。

 

クラウディア これに対して原田さんは次のように反論しているわ。

 

 では、線路上の血痕は何だったのか。ルミノール反応は人間の血液だけでなく、無脊椎動物を含む他の動物の血液や、金属イオン、植物の酵素などによっても引き起こされる。つまりルミノール反応があったというだけでは、そこに人間の血痕があったとは断定できない。さらに事件直後、現場は雨にさらされていた。このような状況だと、たとえ実際に血がこぼれていたとしても赤血球の細胞が壊れ、血液型判定に必要な成分が失われているのがふつうだ。ところが東大法医学部の古畑種基はその不確かなはずのサンプルからその「血痕」が下山のものであることをほぼ特定したわけである。サンプルは古畑らが使いきってしまったため、他の研究機関でのクロスチェックがなされることもなかった。

 現時点からすれば、古畑らの鑑定は大いに疑わしいということになるだろう。

 

メシア まず原田さんは、まるで矢田さんがたった1人でルミノール反応の実験をやったように書いているけど、実際には以下のような多くの専門家が立ち会っていたんだ。

 

 ●東京地検の山内刑事部長以下6名

 

 ●警視庁の塚本鑑識課長ら3名

 

 ●東大法医学部の古畑教授、野田博士、中野助手、黒田助手

 

 ●東大裁判化学教室の秋谷教授、本橋助手

 

 ●朝日新聞の栗田記者、酒井操車係

 

クラウディア すごい面々ね……。

 

メシア さて、本題に入る。

 

 原田さんは「ルミノール反応があったというだけでは、人間の血痕とは断定できない」なんて言ってるけど、ルミノール反応で引き起こされた血液が人間のものか動物のものかを判別するべく、《抗人血色素血清2万4000倍のヘモグロプレスチンのよる沈降反応》というものが試されたんだ。

 

 結果、29検体が人間の血液であることがわかったんだ。

 

クラウディア なんかよくわからないけど、やっぱり人間の血だったのね。

 

メシア また原田さんは「ほかの研究機関でのクロスチェックがなされていない」なんて言ってるけど、これも事実に反している。

 

 古畑教授の東大と国警科学捜査研究所血液課が、双方の検査が公平なものであるかどうかを、互いに第三者として確認し合っている。

 

クラウディア そうなんだ。原田さん、そんなこと全然言ってないけど……。

 

メシア 最後に「雨にさらされたら、血液型判定に必要な成分が失われる」という主張。

 

 これはネタ元が不明で、なんという専門家の知見を参考にしたものなのかがわからない。

 

 以前紹介した古畑教授vs中館教授の論争などでわかるように、科学の論争というのは非常に奥が深いんだ。

 

 よって原田さんの主張に説得力はないと言っていいだろうね。

 

クラウディア なるほどね。

 

メシア しかし、これだけで終わったらこちらの主張にもあまり説得力がないので、原田さんが無視している決定的な事実を紹介したいと思う。

 

クラウディア まだなにかあるの?

 

メシア まず1つ目。

 

 上下線にまたがる血痕とロープ小屋の血痕判定の結果、15ヶ所すべてが下山総裁と同じA型だったんだ。

 

 それもA型と判定された血痕検査は、血清凝集反応が特にはっきりしたプラス3以上の間違いない反応のあったものしかとりあげていない。

 

クラウディア よくわからないけど、とにかく下山総裁と同じA型だったのね!

 

メシア では、最後の事実……。

 

 今、《ロープ小屋》という言葉が出たけど、実は事故現場近くのロープ小屋の中でもルミノール反応の実験が行われていたんだ。

 

 その結果、床から1.7メートルあたりの扉の上部に、人間の4本の指のA型の血痕が見つかったんだ。

 

クラウディア それがなぜ決定的な事実なの?

 

メシア わからないかい?

 

 ロープ小屋なわけなんだから、雨の影響なんか受けないよね?

 

クラウディア ああ、そういうこと!

 

メシア ダメ押しにもう1つ。

 

 東大の野田博士の実験で、枕木で検出されたAMQ型血液と下山総裁の血液が一致したんだ。

 

 ちなみにAMQ型というのは、100人中3.5人しかいない珍しい血液型だ。

 

 これでルミノール反応で引き起こされたA型の人間の血液が、下山総裁のもので間違いないことがわかってもらえたと思う。

 

クラウディア メシアさんが敵でなくてよかった……。 

 

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