
なぜなら、都合のいいことしか言っていないから。
メシア──世界唯一のスケプティックハンター。懐疑論者の嘘を暴く達人。
クラウディア──オカルト/陰謀好きのハーフの美女。
謎のマスター──メシアがよく通うバー《アレクサンドリア》のマスター。40代男性という以外、すべてが謎に包まれている。
メシア 私は今でこそオカルトと陰謀論一色の日々をおくっているけど、もともとオカルトにも陰謀論にもまったく興味はなかったんだ。
クラウディア えっ!?ホントに!?
謎のマスター ……。
メシア 宇宙人?いればおもしろいんじゃないの。
超能力?あればおもしろいんじゃないの。
ネッシーやイエティー?いればおもしろいんじゃないの。
フリーメーソンの陰謀?あればおもしろいんじゃないの。
そんな感じだった。
クラウディア そんなメシアさんがオカルトに興味を持つきっかけになったのはなんなの?
メシア 1998年頃の第二次ノストラダムスブームだよ。
当時は五島勉さんの『ノストラダムスの大予言』シリーズをはじめ、ノストラダムス本を片っ端から買い漁って読みまくったね。
クラウディア ノストラダムスが入口だったんだ。
メシア そのノストラダムス本の中に異色のものがあってね。
山本弘さんというSF作家が書いた『トンデモノストラダムス本の世界』というやつ。
これは世のノストラダムス本の嘘を暴くという内容だった。

クラウディア あ!と学会の初代会長の山本さん!
メシア そうそう。そこから山本さんとと学会の存在を知り、古今東西の超常現象の真相を暴いたと学会の『トンデモ超常現象99の真相』を読むことになったんだ。

謎のマスター ……。
メシア それを読んだ当時の感想は「へー、UFOも超能力もネッシーも本当はないんだ……」と、鵜呑みにして終わりだった。
クラウディア ふーん。
メシア それからしばらくたってASIOSという懐疑主義団体の『謎解き超常現象』という本と出会ったんだ。

クラウディア ついに出たわね!ASIOS!
謎のマスター ……。
メシア それには9.11自作自演説の嘘を暴くページがあった。
私も当時は9.11の知識をかなり多く持っていたので、ASIOSは9.11自作自演説の嘘をどうやって暴いているんだろう?と興味しんしんに読んだよ。
しかし、拍子抜けした。
都合のいいことを言っているだけで、全然デバンキングになってないから。
クラウディア ホントに!?
メシア 9.11以外のものも読んでみたけど、どれも簡単に論破できるものばかりだった。
ここから私の懐疑論者の嘘を暴くスケプティックハンターとしての人生が始まったんだ。
クラウディア そんな経緯があったなんて……。
謎のマスター ……。