jogo式Canoe Life

が、

 三河で2回ほど発言の機会があったので、言ってしまったことがあります。また、あえて発言しなかったこともあります。どこから書き始めようかな。

 2回の発言についてから行きましょう。1つはログ(記録)について。JISCAの公認校は、ログを付ける義務があると紹介されました。で、これに続いて僕は「20年間毎日の海の記録を付けて全てストックしている、そして、この間に起こったカヌーの事故も全て記録している、その日の天気図なども持っている、記録を付けている人とそうでない人の差は天地ほど開いている」と発言しましたが、残念ながら誰にも突飛すぎて届かなかったと思います。

 もう一点は、パドルリーシュは持っているか、ライジャケは付けているかという話に終始しそうだったので「道具だけではないよ、より多く海を漕ぐことや経験を積んで実力を上げることが重要だよ」と言って最近もこのブログに書いた八幡さんの1000kmの話をしました。こちらも残念ながら突飛すぎて誰にも届かなかったと思います。

 ただ、それでもよかったと思います。なぜなら、ひとまず言えたので。

 記録の話からしていきましょう。僕のやっている方法から。



 毎日海を見ます。最低でも3回。次にどう出たか、シーカヤックなのかツーリングなのかサーフィンなのか釣りなのか。出た場合はシステム手帳に時間、やったこと、結果をおおざっぱに書き残します。ですのでこれを見返せば、全体的なことが分かります。写真は先月のページですが、海には週4-5回でてることが分かります。海は毎日チェックして、実際海に出るのは、250日前後でしょうか。



 各論になりますが、他にノートを4冊別に持っています。サーフィン用、シカトロ用、シーカヤック用、遠征用。細かいことは、サーフィンをした時はサーフィンノートに、シカトロの場合はシカトロノートに記録を付けていきます。例えばサーフィンの場合、その日成功したこと3つ、失敗したこと3つは書き残します。そして次回は失敗したこと3点を潰すよう努力したり、行動します。何が成功していて、何が失敗しているか鮮明にさせます。これを延々繰り返しました。20年間、毎日です。これが僕です。

 で、それが何なのか、と言われると弱いのですが(笑)、困ったことにそれでも海は分かりません。でも、恐らくどこが分からないかを把握してるし、故に、どこにフォーカスして対策を打てばいいか、少し他の人より早く分かる気がします。

 正直な話をします。実は昨年の秋から、12時間後、24時間後の海の状況を上手くイメージする力が落ちました。例えば、前日、明日漕ぐぞと決めて夜寝るのですが、朝になってそれを中止しなければいけなかったり、海辺までシーカヤックを引いていって、実際に海を見て空を見て風を見て、漕がずにすごすご艇庫に帰ったこともありました。また、実際に海に出てしまい30分で今後急変するという判断を海上で下して帰ってくることも。以前はこういう事はほとんどなかったのですが。

 数年分の同じ月のシステム手帳のページを開けて、床に並べます。明らかに、海に実際に出れた日が減ってます。理由も記録を見れば歴然。

 そうしたら対策を打てばいいのです。対策は2点。まず、なぜ僕の能力が落ちてしまったのか探り、海を見る目をもうち度再構築すること。実行することは海に出る頻度を週5回にして、速急に組み立て直しこと。もう一点は、僕がこういった状況に陥ってるなら、週末パドラーはもっとピンチのはず。警鐘を鳴らし、直接危ない人には具体的な話をして「気を付けてくれ」と伝えることでした。

 記録がないと、変化を客観的に捉えるのが難しい。故に対策も打てないのです。また、自分の力がどの辺りにあるのかの確認も取れません。

 記録は書き残すだけでなく、能動的に、攻めの形で使えるのです。また自分を知る手段にもなります。ですので、記録を付けている人では差がつくのです。記録がないと、変化が追えず今何が起こっているのか、何が起ころうとしているのが掴めません。

 実は三河の事故の起きた日の朝、偶然ZCCメンバーで集っていたのですが、僕は「今年はシーカヤックの死亡事故が起きる年だ、命を取られる風が吹いている」と言葉にしていっていました(これも記録に残してあります)。まず、思っているだけではダメ、言葉にすること。でも言葉にするには強い根拠や確信がないと言えない。記録はその助けになります。



 これでも一部です(笑)。5年分ぐらいの記録かな。で、99%の人は、ここまで僕の書いたことを読み切れないし、不同意だと思います。そのとおりなんです。こんなこと、誰にも出来ないです。ならばどうすれば出来るか。これが考え始めるスタートなのです。

 一つは、僕はカヤックを職業にしている人がこういう事をやればいいと思います。プロは海に接する時間が圧倒的に長い。そして、お客さんに得られたデータを伝えていけばいい。お客さんもそういったプロを支えていけばいいんです。持ちつ持たれずです。他にもいろいろなアイデアがでるのでは。切りがないので一度この辺で一度止めます。


またまを大切にする。  八幡暁

コメント一覧

jogo
 海況、海象のことかな?、同じフォーマットを作って、情報を共有したり、確認のための場を作れないか?みたいな意見はでてましたが、スルーされた感じでした。
 カヤックの事故はヒヤリハットレベルは出るけど、死亡事故はどこにもまとまってませんね。
 実は今回、内田正洋さんに過去30年間で起こったシーカヤックの死亡事故は何件でどんなものだったか教えてもらいました。なかなか難しいですね。
あきらけい
素晴らしい取り組みですね。
会合で、その先の展開の話は出なかったのでしょうか。
ITを活用して草の根で情報の共有化が出来るのが理想なのですが、フォーマットの統一等の旗振り役が問題ですかねぇ。メーカー系や協会系は隠蔽に動きがちですし。(経験則)
海とは無関係のIT系、GoogleとかYahoo!とか楽天とかDMMとかウェザーニューズとかのほうが可能性ある? やっぱないか。
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