三河に行ってきました。とても価値のある、気付きの多い時間を過ごせたし、そういう時間を中部のシーカヤッカーの皆さんと過ごせたと思います。
とてもよかった点が2つあったと思います。それは、事故後比較的早い時期にプロと一般の人が集い話の出来るこういった場が設定されたことです。これは過去になかったことでしょう。これはひとえに、地元の中谷さんとJSCAのご努力に尽きるし、プロやガイドはお客さんに育てられるものなので、三河のパドラーの普段からの盛りたて?あってのことだったのでしょう。
2点目は、事故後(本当は事故が起こる前からやれればよかったのですが)、パドラーが思っていることや不安を言葉にして語ることが出来た点です。今回の研修会は事故後日が浅く、まだ捜査中なこともあり、事故の事実関係や原因や結果を直接話し合う場ではないと最初から言われていましたが、それでも、実際何が起こったのか知りたいと言うことを言葉にする人が多かった。
最後の座談会で、皆の本音がいくつか出たと思うのですが、ある人が「天気を読むということについて、個人でやっているが、自分の判断が正しいのか正しくないのか分からない、検証のしようがない」、そして、「天気の様子を見ることを個人の経験だけでみてしまっていいのでしょうか?」と。
こういう事は、今まで思っていても、言葉にしていなかった人がほとんどだったと思います。言葉にする機会もなかったのでしょう。先輩に投げかけられたこの言葉、それを先輩がどう投げ返すか。そしてそれをどう受け取り、再び投げ返すか。このキャッチボールの先に何かがあると思います。
今回がそのスタートになることを期待して止みません。立場は違え、皆の共通する思いは同じだと思います。「シーカヤックの死亡事故はもううんざりだ。何としても再発の連鎖を断ち切りたい」。そのために何を考え、どう行動すべきか。自ずと、答えは見えていると思います。
勝ちたければ「何より終盤から学べ」。 ホセ・ラウル・カパブランカ
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