続・山形そば黄門漫遊記

記載する情報は、一部のそば好きの食べ歩きによる個人的感覚の押し付です。嘘も少しはあるでしょうから文句はご勝手に。

続 山形そば黄門漫遊記 その95 そばの脇道-産直店

2009年12月05日 | そばの脇道

 最近各地の”産直”がそこら中に出来ています。 東京のど真ん中にも県の”アンテナショップ”という都会版の『産直もどき』があるようですが良いのか悪いのか、私にはイマイチ分かりません。 ある人に言わせると「所詮限られた人口のエリアで、産直で買ってしまえば町のスーパーなんかでは買わなくなるだけ」なんだそうで、町中の売り上げを食った郊外型のスーパーも今度は食われてしまう立場になるのだそうです。  突き詰めていけば、少子化問題まで繋がっているような深い問題があるということなのでしょうか。 所詮頭数は変わらないと言うことのようです。
 さて最近、その辺の産直に行きますと、生産者名の入った安い野菜と一緒に『白い粉』を目にすることが多くなっています。 ビニール袋に入った白い粉なんて言いますと、時節柄不謹慎な印象となりますがこちらは大概が『そばの粉』ということになります。 何故か知りませんが、そば粉が売られる時には”真っ白い”さらしな粉が多く、黒っぽく甘皮入りなんて滅多にありません。  食べ方としてはもちろん『そば』がトップなんでしょうが、それだけではないはずですので、買うついでに知らぬふりしていつものパターン、おばちゃん達に話しかけてみるといろんなことを教えてくれると思います。 どうぞ、努力なさってみて下さい、おっと、産直や百姓市場の方々はオバチャンに限らずオッチャンも結構おりますので、こちらも人の良さそうな方を選んで聞いてみて下さい。 何かかんか教えてくれる場合が多いものです。  多分そばがきが一番多いと思いますが、だんご、おやき、はっと、かっけ等、さまざまないただき方があるようです。 まぁそばがき一つとってみたって上手と下手では天と地ほどの差があるようですので、ぜひぜひ研究なさってみて下さい。
 ところで注意すること一点、白い粉と書きましたがそばだけというわけではなく、そば粉の隣には”打ち粉”が置かれていますし、最近では”米粉”なんかも並んで置かれておりますので、お間違いないようにお願いいたします。 ただし、この米粉が近頃結構人気があるようでして、興味がありましたらネットなどを見てお調べ下さい、いろいろ使い道が多々あるようです。  まぁいずれにしましても”粉”ですので何とでもなりますし、それぞれの香りや舌触りを楽しむことが出来ます。 私としましては甘皮まで入ったそば粉で何かを来るんだ”お焼き?”をいつかいただいたことがありまして、もう一度お目にかかりたいと思っているのですが、詳しいことが思い出せずにもがいております。 いろりの脇に落っこちたのを、ひっぱたいて”あく”をほろって食べた記憶はあるのですが・・・・青森だったか、岩手だったか、山形のザイだったか。
 さて、産直もう一個、先に酒井製麺の直売所をお話ししましたが、城北麺工という山形では大きい方の製麺会社がありまして、「直売だったらあそこもやってるよ」と指摘がありました。 で、早速ネットで見てみると”リニューアル”なんだそうです。『はぐろ庵』と銘打って立派な?写真も出ておりました。 もちろん”行かなくちゃ”でありまして、先日立ち寄ってみました。   まぁ所詮製麺屋ですので、中味は大して変わり映えもせず、酒井製麺の直売所のような感じでしたがが、こちらは”モチ”も主力品でやっておりますので正月も近いせいかしっかり場所をとっておりました。  なお、 来年から試食もやるそうでして、スペースはもう出来ておりました。
 棚に生そばがありましたが、そば粉の比率は3割チョイだそうです。他に業務用というのがありまして、聞いてみた所こちらの方が質は高いそうでして、買い求めて早速食べてみましたがチト不満?
 いずれにしても、こんなところが増えるのはいいことではないでしょうか。

 最後に残念な話しですが、先月蝋燭庵が営業を閉じました。 この山形そば黄門漫遊記の最初の頃、まだその手のそば屋が今ほどなかった頃から取り上げたそば屋でして、四季を通じて馬見ヶ崎川上流のせせらぎを見ながら食べる”一等席”が大好きな店でした。 オヤジ曰く「老化現象を考え、皆様方にご迷惑をおかけしないないうちに」だそうで、「お近くにお越しの節は、携帯などでお電話等を入れていただければ、見慣れた景色の中で、お茶を一服など差し上げたいとぞんじております」だそうです。
 もったいないという気もいたしますが、名人の決断、お疲れ様でした。