一昨日、金曜日のことになります。息子の通っている中学校の担任の先生から呼び出しがあり、妻と2人で学校へ行ってきました。
実は先月中旬に学年末の試験がありました。ところが、ちょうどその頃に息子はツツガムシ病(発疹チフス)に罹ってしまい、5日ほど入院しました。試験を受けられなかったので、その代わりに特別の宿題のようなものを出された科目もありました。ところが息子の勘違いから?期限内にリポートを提出するのを怠った科目がありました。
金曜日に学校へ呼ばれたのは私たちだけでなく、全部の父兄が呼ばれていました。つまり、子供の成績表を親に渡す日だったのです。ところが息子の成績表は用意されていませんでした。すなわち、それは落第ということ・・・?
しばらく待っていると担任の女の先生が現れ、教務主任のような男の先生の部屋に連れて行かれました。そして、そこで息子の各教科の成績が印字された一覧表を見せられました。ひどいものでした。点数はどれも惨憺たるものでしたが、ほとんどの科目はぎりぎりセーフでした。ところが英語や数学などの主要科目が0となっていました。
もちろん、こんなのは見たことがありません。息子の試験はだいたいの科目で70~85点くらい、一部の科目は90点台というのがこれまでの成績でした。そしてタイの学校は、試験の点数と宿題などの点数を総合して、各科目は4、3、2、1で評価します。息子の評価は、たとえば中3の前期は平均3.2くらいでした。特別に良いわけではないですが、悪くもないという成績でしょうか。
もし試験を受けられなかった場合、試験以外の宿題の成績や日ごろの学習態度の点数がありますので、それだけでなんとか最悪の結果は免れる可能性があります。ただし、評価としては4や3は付くわけがなく、2か1となるでしょう。それでも落第はしなくて済みます。
息子の場合、評価ゼロの3科目は宿題などの成績があまり芳しくなかったのでしょう。試験が0点だと、総合評価では1にも届かなかったということです。退院後に学校へ行ってから、リポート提出などの指示が息子にあったはずですが、言われた通りのことをやっていなかったらしいのです。
ところが学校側にもミスがありました。同じ部屋にアメリカ人の英語の先生がいました。息子の英語の成績がゼロなのは変だ、そんなはずはないと言い出しました。試験を受けられなかった息子に、その外人教師は特別に補習を行い、追試のようなものをやったというのです、そして先生のコンピューターからプリントアウトした成績を見せてくれました。それはなんと、96点でした!まだ正式にその点数が登録されていなくて、0点のままだったのでした。
英語が96点というのは出来すぎで、多分、病気で休んだ息子のために思いっきりやさしい問題にしてくれたのだと思います。そうとしか考えられません。それがいいかどうかは別として、とにかく英語は落第から生還できました。
さて、残る2科目はどうなるのでしょうか。教務主任におそるおそる尋ねてみると、「本人を呼び出して何とかしましょう」という答えでした。新たな宿題を与えるのか、それとも追試のようなものをするのか、それはまだ決まっていないようでしたが、何とかしてくれるのでしょう。
実は息子は明日月曜日に別の高校の入学試験があります。入試と言っても、私立の場合はたいてい一斉に行われるのではなく、願書を出しに来た順番に、少人数か、場合によっては一人だけで試験を受けるのです。今通っている中学校にも高校の部があって、無試験で進級できます。でも息子は別の私立高校を希望しています。チェンマイでは名の通った歴史のある学校です。その学校もインターナショナルのクラスがありますが、息子はタイ人向けのクラスを希望しました。これまで英語での授業がかなり重荷になっていたのでしょう。
そんなわけで、今の中学校を落第となるのは何としても避けなければなりません。何しろ高い授業料を払っているので、5日間病気で休んだだけで卒業できなかったなんて、笑うに笑えませんからね。
金曜日、学校からの帰り道、妻のケータイに息子の担任から電話が入りました。「息子さんのことは心配しなくても大丈夫ですよ。月曜日はV高校の試験でお休みでしたよね。あそこもいい学校ですけど、うちの学校で進級することを、もう一度考えてみられたらいかがですか・・・」
妻は笑いながらこう答えました。「息子には、高校からは自分の好きな学校を選んでいいよ、とずっと言ってきましたので、本人の行きたいという学校へ行かせたいんです。でも試験がありますので、もし受からなかったらよろしくお願いします!」
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