一昨日、3日ぶりにじゃじゃ馬の長女がわが家にやって来て、「明後日の夕食は、みんなで寿司〇〇へ行きましょう。私がおごります」と言いました。寿司〇〇という日本料理店は妻の一番お気に入りの店でした。高級店ではなく、ごく庶民的な日本料理店です。チェンマイに住んでいる日本人なら、ほとんどみんな知っている店で、私たちは月に1回は家族みんなで行っていました。
ということで、今夜はそこへ行きました。ただし高校生の息子は、学校が終わってから友達と遊びに行くというので参加せず、私と長女、それに次女と旦那、2歳のガキが一緒に行きました。
寿司〇〇は、久しぶりでした。3か月ぶりくらいだったでしょうか。長女はいつものように、まずサーモンの刺身を2皿注文しました。その店のサーモンは、とにかく大きくカットしてありますからダイナミックです。刺身や寿司の「通」を自認している日本人なら、サーモンはあまり注文しないかもしれません。でも、タイではこれしかない、というくらいにポピュラーなネタです。大体からして、日本で食べてもタイで食べても、産地はほとんど変わらないと思います。
その次に、各自が好きなものを注文しました。長女はイクラ寿司(4個)、次女と旦那はサーモンイクラ丼でした。これは寿司〇〇のメニューの中では、価格的にハイランクの一品です。私はいつもなら、さらにランクが上の「寿司刺身セット」というのを注文することが多かったのですが、なぜか躊躇しました。
妻がいつも頼んでいたのは、私や子供たちが食べる刺身や寿司の3分の1くらいの値段の「キスフライセット」でした。毎回、そればっかりでした。好きだということもありますが、遠慮していたのです。(と私は思っていました)
そこで私は、今日はキスフライセットを注文しました。妻に食べさせようという魂胆もあったのです。でも、どちらかというと、妻の気持ちが私に乗り移ったのかもしれません。
先月、妻が死の淵に立っていた頃、私はときどき「また寿司〇〇へ一緒に行こうね」と何回か声をかけました。もう妻はまともな返事もできない状態でしたが、きっとまた行きたいと思っていたに違いありません。
長女はさらに気前よくサーモン刺身を2皿追加注文しました。私にもっと食べろというのです。さらにエビの天ぷらも。もうお腹がいっぱいになりました。お会計は、ビールを誰一人飲まなかったのですが、2000バーツを少し超えていました。これは、私たち家族で外食した中では3番目くらいの高額出費なのです。しかも、今日は妻と息子がいなかった訳ですから、間違いなく実質的に2番目でしょうね(笑)。
長女は事も無げに、財布から1000バーツ紙幣2枚と100バーツ紙幣を取り出して払いました。「お金持ちなんだね」と私が言うと、「一生懸命仕事してるから」と娘は答えました。どうしようかと迷った私でしたが、ここは娘の顔を立てることにしました。今日はお母さんを追悼する食事会だと娘が言っていたからです。でも、100%娘にご馳走になるほど落ちぶれてはいませんから、1000バーツ紙幣を1枚だけ娘に渡しました。
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した。やっぱり、嬉しそうな顔をしました。無理してるんですね。
ここのところ、読者からはご子息がすっかり見えなくなってきましたが、きっと、皆さまから離れたところで、ご自分なりに独りで「運命」に折り合いをつけようと一生懸命なのだと拝察します。
管理人様、お子達そして皆さまのお気持ちに思いをいたすと、「鼻ツン」です。
管理人さま、そしてお子達にとって
長女は、優しいところもありますし、本質的に母親に似て気前のいい子なのです。働いたお金で蟹を買ってきて、家で母親に食べさせたり、時には蟹料理のお店に家族を連れていってくれたりしました。蟹は、サーモンとともに、妻の大好物でした。そして、長女の大好物でもあります。自分だけ食べるような子ではありません。お金は全く貯まりませんけど(笑)
奥様が「シ・ア・ワ・セ」とおっしゃったことの意味の深さと広がりに、少しずつ気づかされていく思いがいたします。
その後キャディーさんのお話しでは思わず笑ってしまいました(すみません)。好きになりかかってます、と告白しているように感じたからです。でもあれこれ悩めるのも、ある意味少しは心にゆとりがあるような気がして勝手ながら安心しました。
うさぎさんが以前書かれていたと思いますが、大変な状況の中でもきれいな心を持ち続けた奥様はとても素晴らしい方だと思います。うさぎさんの中では「セクシー」な部分も大切なのでしょうが、私には、単に主婦らしいからではなくておそのお人柄がよく出ていて魅力的に感じられました。
何だか勝手な感想文になってしまいました…
今後奥様とのお話しを書かれれば、一生懸命生きてこられた奥様自身も喜ばれるのでは?と思っておりますし、完成を楽しみにしております。
ブログをよく読んでくださっていたのですね。
妻は自分のためにほとんどお金を使わない人でした。装飾品を自分で買ったことは日本に居る時も、チェンマイでも皆無でした。衣料品も、自分には大体1着200バーツ以下のものしか買いませんでした。
少し贅沢するとしたら食べ物ですが、それも私や子供たちに食べさせるためでした。私がゴルフの道具などでお金を使っても、一切文句を言ったことはありませんでした。
ただ嫉妬心は相当なものでした。最近記事にしたキャディーさんは関係ありませんが、別のゴルフ場の若いキャディーさんとの仲をしょっちゅう疑っていました。何かと問題の多い子供たちのこと以外では、それだけが彼女の悩みだったかもしれません。
今は、日に日に彼女への思いが募ってきます。もっともっと2人だけの時間を大切にすればよかったという後悔です。