タイには「30バーツ健康保険」あるいは別名「バート・トーン(ゴールドカード)」と呼ばれる健康保険制度があります。最近は、私をのぞく家族全員がこの健康保険のお世話になっています。
これまでは、診察も検査も投薬も、さらには手術や入院でも、一切お金を払わずに済んだのですが、この9月からは、1回の診療につき、30バーツを支払うことが義務付けられました。文字通り、30バーツ保険になりました。
この健康保険はタイ人しか入れないものではありません。ミャンマーなどからの出稼ぎ労働者でも、不法滞在でなければ入れます。本当かどうか確認はとれていませんが、日本人の私でも入れると、地元の病院の窓口で言われました。
30バーツ保険は、住んでいる地域の指定された公立病院あるいは診療所で加入の手続きをします。そして原則的には、その病院でのみ適用されます。私たちだと、チェンマイ県サラピー郡ですから、公立のサラピー病院へ行きます。
実は昨日小6の息子が午後から熱を出し、先生から解熱剤をもらって何とか夕方まで学校にいました。家に帰ってから、夕食を少しは食べたのですが、いつもの食欲がなく、顔色も思わしくありません。食後に熱を測ってみたら39度6分です。喉も痛いと言うので、9時頃になってサラピー病院へ連れて行きました。
(サラピー病院のER・救急治療室)
夜は医者はいないようです。7~8人の看護婦さんと、正式には何と呼ぶのか知りませんが、治療のアシスタントのような役割を担っている男性職員数名で急病やけがの対応にあたっています。3か月ほど前、妻が足の爪を剥がして救急にかかった時も、看護婦さんが治療してくれました。
ERで息子の熱をあらためて測ってみると、何と40.3度になっていました。単なる風邪にしては高すぎますね。ベテランの看護婦さんは喉の中を見た後、抗生物質の注射をしようとしました。でも、おしりに注射すると聞いて、息子がえらく嫌がったので、結局5日分の抗生物質と解熱剤をもらって帰りました。これで30バーツです。先月までだったら、完全にただです。
妻は乳がんの治療で現在はチェンマイ大学病院にかかっています。ちょっとややこしいんですが、妻がチェンマイ大学病院で治療を受けることをサラピー病院が認めれば、30バーツ保険が適用されます。実際、これまでに放射線治療や、その後の諸検査はすべて保険を使っています。その場合も、今月からは、行くたびに30バーツを支払うことになります。
風邪でかかっても30バーツ、抗がん剤も30バーツ、ほとんどの手術も30バーツ。もちろん特別な高度医療には適用しないのではないかと思われますが、タイの健康保険は日本の制度より、患者にとっては格段にありがたいものになっています。
さて、そのゴールドカード、私も使えるでしょうか???近いうちに確かめてみようと思います。担当者が言うには、労働許可を受けているか、配偶者がタイ人であればいいというのです。ひょっとして、サラピー病院の担当者は、いつも外国人労働者の保険申請を受け付けているので、大概の外国人はOKだと勘違いしている可能性が高そうですが・・・
日本と比べたらこの差は何?
こんな制度があったら日本の高齢者も喜ぶのに…
今やお年寄りも病気すら出来ないし、病に侵されても病院に行けないなんて事になってます
この先どうなることやら…です。
色々言われていたけれど、医療と無縁だった人たちに病院が身近になってよかったと思います。
タイの社会制度の中では珍しく画期的なことです。
日本は健保が赤字だと大騒ぎして、手厚い医療を受けさせない方向に政府が誘導しているのですから、大違いです。政府は国民の健康より、健保の財政赤字の方が問題だというのです。これは、多くの国民や批判精神を失ったマスコミが洗脳されてきた本末転倒の議論のひとつです。
息子君の熱は大丈夫ですか?
日本で育った子は、タイの病原菌に弱いと言われるので
お気をつけください。
私は時々日本に帰国する予定もあって住民票は日本に残しています。健康保険は任意継続中です。
30バーツ保険に日本人でも加入できるか?病院の担当者の勘違いだと思っていますが・・・でも確かにタイ国籍がなくても合法的に入っている人がいますからね。
娘の保険は住居地のランパーンのはずなんですが、一度パトゥムタニに来た時の真夜中に高熱でひきつけを起こした事がありました。その時近くの郡立病院?に緊急入院しましたが、カミさんのIDカードだけで、ワイロ無しに(笑)、30B医療の適応が受けられました。