じざいや的日常~きものがたり~着物が織りなす素敵な物語  

元町の着物屋・じざいやの紹介と着物で過ごす日々のこと。
犬猫や食べもののことなぞも織り交ぜて。

紙糸の作り方

2011-06-18 17:56:45 | イベント

こんにちは じざいやのさくらこです。
横浜元町・普段きもののじざいやへようこそ!

 生憎の雨になりましたが

 紙から糸が出来るのを見に来て下さってありがとうございます。

 明日もやってます~~

 さて どうしたら 紙が糸になるのか?

 
 まず、紙をこんな風に切ります。
 これは 帯用、5ミリほどの幅にカッターで切れ目を入れていきます。

 
 ジャッケ石と呼ばれる
 溶岩を濡らして 切れ目を入れた和紙を転がすように揉みます。
 段々 コヨリのように撚れていって・・・

 
 左が揉み初め、 しばらく揉んで撚りがかかった状態が右側。
 切れ目の端の繋がったことろを爪で千切り取るようにして
 糸状になった紙を1本に繋いでいきます。
 苧麻を績むのと同じような作業です。

 
 績んで 1本に繋がったら小豆を重しにして(大豆じゃ駄目なんだそうで)
 糸同士が絡まないようにザルに広げます。

 
 いつもお使いの糸車は大きすぎて持ってこれないため
 これは 簡易糸巻き。
 しっかりと撚りをかけながら糸を巻き取ってきます。

 
 奥のほう、細いのが糸巻きから外した糸です。
 これをさらに煮て撚り止めをして 糸の感性です。

 その後 それぞれの色に染めて織り上げます。

 1反分の糸を作るだけで2ヶ月以上。
 大変な作業です。

 奈良の東大寺のお水取りの時に僧侶が着ているのが
 この 白石紙布だそうです。
 

 池田さんは ご自分の紙布も 生絹の着物も
 自宅で洗える、とおっしゃいます。
 そうような作り方をしている、と。

 糸質の良さでは 日本国内でもかなりのハイレベルで
 素材の良さが そのまま作品の味わい深さになっています。

 ぜひぜひ 実際にご覧頂いて 
 糸の良さが 作品にどう現れるのか ご確認ください。


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