60代の男のつぶやき

60代の男の行きつ戻りつ日記。バツイチオヤジの日常を過ごしていますが、なんて事のない日常を丁寧に楽しみながらの日記です。

犬の糞の臭い

2011年08月11日 | 日記
小さくなり申し訳なさそうな顔をしている、
まだ幼稚園に通う息子に声をかけた。
「良いんだよ、ズックは洗えば綺麗になるんだから、○○は悪くないよ」

2人の目には、息子の靴を洗う妻の怒りとも苛立ちとも思える背中が見える。
「仕方ないじゃん、たまたま落ちてたんだから・・・・」と言う私に
妻の返事は無い。
ムキになって洗っているようだ。
嫁の実家は外に水道が無いので、浴室からバケツに水を汲んできて
さっきからズックを洗っている。

「良いのよ、洗えば綺麗になるんだから気にしない、ワッハッハ」
と嫁には言って欲しい気持ちを抑えつけている自分がいる。

ものすごく悪い事をしたように、息子と私は小さくなっていた。

事の発端は
嫁の実家に滞在中、午後から私の実家に私と息子の2人で出かけたのだ。
嫁と娘は出かけなかった。
実家の父と母は何故嫁と娘が来ないのかは聞かなかった。
数時間滞在して、車で嫁の実家に戻る途中、糞の臭いが車中に広がった。
どうも、車の助手席のドアの所に犬の糞があったのを、
わからず息子が踏んでしまったようだ。

わたしの実家から嫁の実家は車で5分。すぐ着いた。
自分の実家なら母が笑って、風呂場で洗ってくれるだろう事を考えた。

すぐに嫁を呼び、息子の靴に糞がついている事を告げた。
形相が変わった。
彼女の衛生観念からすれば、許せない事だったようだ。
「だから行かなきゃ良いのに」喉まで出ているようだ。
彼女に輪をかけたような衛生観念の彼女の母に見つからないよう洗っている。
形相はわからないが私は見たくはなかった。

息子がさも悪い事をしたように、小さくなっているのが不憫だった。
こんな小さな事で子供が親の顔色を伺っている事が寂しかった。
忘れないんだろうな、大きくなっても・・と思った。

その息子も、もう25歳になる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする