大いなる勘違い ~ 早稲田MBA奮闘記

早稲田大学ビジネススクール(WBS)での入学から卒業までの記録 + その後

新学期に向けて

2010年03月14日 | 早稲田MBA(全般)
先週で仕事が一山越えたので、そろそろ新学期に向けてエンジン掛けて行こうと思う。

4月からのWBSのカリキュラムはかなり改革が見られる。

まず、これまでは2部構成で両方とも受講必須となっていた基礎科目が片方のみの受講が可能なった。
そして、2限連続の隔週科目が、隔週A・隔週Bと分かれ、毎週交互に2科目受講できるようになっている。
毎週のルーティンの予定が立てやすくなるので、これはありがたい。

さらに、今年からMOTが夜間となり、MBA夜間生でもMOTの科目が受講できるようになったことや、外部からの講師も大幅に増えているようだ。

WBSがここまで改革をするとは、日経HRの学生満足度調査の結果が響いているのか?
いや、純粋に学生の意見に耳を傾け、それに対するActionを真摯に実行している結果なのだろう。

これから入学する人が、本当に羨ましいです。


経営シミュレーション

2010年03月13日 | 経営戦略
木曜・金曜の2日間、社内研修で某外資系コンサルが開発した経営シミュレーション・ゲームをやった。

5~6人/チームに分かれて、Virtualな会社経営をする。

同業界・同製品を売るトータル5社(5チーム)が、それぞれの戦略で3年間会社を経営し、最終的に時価総額を最大にした会社(チーム)が優勝となる。
※スタート時点での時価総額・市場シェア・会社資産は同じ。

各チーム、CEO, CFOなど、CxOを決めそれぞれの責務が渡され意志決定をしていくが、この3年間は、急にリセッションが起きたり、主要顧客の経営が悪化したり、様々な難局が押し寄せてくる。(実によくできている)

MBAを語る以上、これで負けるわけには行かない。
ちなみに私に任された役割は、COO兼CSO。

我がチームは「製品の信頼性、顧客満足度、従業員満足度」を最重要項目に掲げ、利益率とROICを重視し、高収益体質を維持することを狙い、無用な価格競争はしないことを決めた。

工場の海外移転などを積極的に進めコスト削減を図りつつ、顧客満足度や従業員満足度に繋がる施策を積極的に展開。
販売側は高めの値段設定で、Hi-touchセールス重視を進めた。
仮に売上が思わしくなくても一喜一憂しない。とにかく利益率を保つことを目指した。

結果、1年目4位 → 2年目2位 → そして3年目、ナント優勝!
さらに顧客満足度1位、従業員満足度1位となり、うれしい結果となった。

このゲームを通じて、組織における意志決定の難しさを感じた。やはり皆色んなことを考えるし、立場が違えば思惑も違う。制限時間が決まっている中で、組織のコンセンサスを取って意志決定して行くのは本当に難しかった。
そして、どんなに綿密にプランを立てても、意図した通りの結果にはならない、小さなファクターが必ず邪魔をする。
良い結果を出すことではなく、出た結果を如何に分析し理解し、次の意志決定に繋げるかが重要であるとつくづく感じた。
遠藤功先生の言う「戦略2割、実行8割」の意味が少し分かった気がする。

優勝したことよりも、このゲームを通じて経営の難しさを少しでも感じることができたことが大きかった。
研修として、このような機会を提供してくれた我が社は本当にいい会社だと思った。


第3回 国内MBA交流会 3月27日 / MBA勉強会同時開催

2010年02月14日 | ビジネス・スクール全般
私が幹事を務める「国内MBA交流会」のお知らせです。
これまで多くの方のご支援を頂き、第3回目の開催となりました。
毎回100名規模のMBAの方々のご参加いただいており、
今回も皆様のご期待に沿えるよう努力してまいりたいと思います。

■ 第3回 国内MBA交流会

日にち: 2010年 3月27日(土)
時間: 18:00受付開始(18:30スタート)
会費: 2000円
定員: 120名
場所: 池袋駅前 アットビジネスセンター本館 6F

◆ 参加申し込みはこちらから↓
http://www.efeel.to/survey/mba2010/
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同時開催!「マーケティング&経営戦略勉強会」

日時: 2010年3月27日(土) 14:00~17:00
場所: 池袋駅前アットビジネスセンター本館 9F
参加費: 1000円(会場レンタル費に当てさせて頂きます)

★★ 勉強会の内容は次の通りです。★★

◇テーマ: “無料”時代のビジネスモデル研究

◇参考図書: FREE 〈無料〉からお金を生みだす新戦略(著/クリス・アンダーソン)

◇事前検討課題 (各自で考えておいてください。)

①無料化で成功している事例検証、その競争優位性は?継続性は?
②あなたの周りで無料化することによって新たな収益を生み出せるものは?
例:フリー・ケータイ、フリー・カーなど。
③高速道路無料化で考えられる新しいビジネスモデルは?

◇勉強会のゴール
「“無料”時代のビジネスモデルのPros & Consを理解し、無料時代を勝ち抜くビジネスモデルとは何かを検討すること」

<勉強会の参加申し込み>

メールにてお申し込みください。
会場のキャパシティが限られていますので、
先着30名様までとさせて頂きます。

メール宛先: mba@creativethinking.jp

メールタイトル: J-MBA勉強会参加希望
メール本文に以下をご記入ください。
参加者氏名:
連絡先メールアドレス:
ビジネススクール名:
(在校生 or 既卒生を明記)


【会場地図】豊島区東池袋1-3-5 アットビジネスセンター本館
by Google Maps

交流会のお問い合わせは以下のホームページより↓
国内MBA交流会/Japan MBA Forum ホームページ

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7位→6位→5位→4位

2010年02月14日 | 日記/雑談
上村愛子 残念。

「なんで1段1段なんだろうと。でもオリンピックで自分は全力を出すことが難しかったので、それをクリアできたことは自分の中では良かったと思います」

1段1段でも常に上昇し続けているあなたは凄い。尊敬します。
現在30歳、できればもう一度挑戦して欲しいと思う。

▽ 上村愛子選手のオリンピック

* 1998年 - 長野 7位
* 2002年 - ソルトレイク 6位
* 2006年 - トリノ 5位
* 2010年 - バンクーバー 4位


修士論文研究計画発表会

2010年02月14日 | 早稲田MBA(全般)
昨日、修士論文の研究計画発表会があった。
昨年末から、二転三転、四転五転・・・の末、
漸く内容が固まってきた が、スタートラインに立つまでにかなり遅れを取ってしまった。
周りはこれまでの蓄積で自分よりだいぶ先に進んでい る。
これから引き締めてやらなければ。

それにしても、他の人の発表はいろんな示唆を与えて くれる。
自分が抜けている視点や、新しい発見がたくさんあり、こういう機会は本当にありがたい。
来年の今頃、 笑っていられるよう、皆で努力したいと思う。




「グ」アルコム!?

2010年02月04日 | 経営戦略
今日の日経の記事が面白い。 ・・・ 「IT攻防 変わる勢力図(中)」

かつて、マイクロソフトとインテルが“ウィンテル”連合でPC世代のIT業界を牛耳った。

しかし、ここ数年、iPhone, Kindle, ネットブック ・・・ そして、iPadにNexus One。

この流れの中で、今後業界のキーストーンとなるのが、グーグルとクアルコム(Qualcomm)の組み合わせだと言う。

時代は変わり、高速通信が世界中に張り巡らされ、Web 2.0からクラウドへとITの環境は大きく変わっている。
変化の潮流をいち早く察知し、そこに効率よく資源投下できるか、これからの時代のもっとも重要なファクターである。


日経新聞 2010年2月4日
『IT攻防 変わる勢力図(中)』



修論テーマ、再び悩む

2010年01月24日 | 早稲田MBA(修論)
主査・副査の判子をもらい、研究計画書は無事に完成した。

R&Dのオープンイノベーションから大きく舵を切り、Web 2.0系やiPhoneアプリなどのオープン化戦略(オープンプラットフォームと呼ぶべきか?)に内容は様変わりした。

実は内容はまだ詰め切れておらず、副査からも「曖昧で分かりにくいね」と渋いお言葉。
自分でも方向性がまだ見えていないので、当然と言えば当然である。

R&D、生産、流通、販売、バリューチェーンのすべてに於いて、オープン化は今後重要なコンセプトの1つとなると私は考えている。
日本企業は垂直統合型のクローズドな手法で高度経済成長を支えてきたが、バブル崩壊以降、その手法に行き詰まりを感じる。

グーグルはオープンであることを同社の重要な戦略と位置づけている。
このオープン化のパラダイムの中でどう戦略を立て、どう言うビジネスモデルを作るか。

テーマはもう少し見直しと深掘りが必要だが、この1年間、こんなことを考えながら過ごしていきたいと思う。

■ CNET 2009年12月24日の記事
『信条は「オープン性の勝利」・・・グーグルが示した「オープン」の定義』






修士論文計画書ドラフト第2版

2010年01月14日 | 早稲田MBA(修論)
最初のドラフトは、そもそもテーマ設定と言うところで、先生から指摘が入った。

研究テーマとして進めている「オープンイノベーション」は、事例が少なく修論テーマとして進めていくのは非常に難しいとのこと。
米国ではいくつか成功事例が存在し、イノベーション手法のコンセプトとしては受け入れられつつあるが、日本ではまだ限られているのが現状で、また実際にオープンイノベーションを取り入れいる企業も、試験的な意味合いが大きく、公開情報として出てくるのはまだ先のことである。
そもそも、長らく垂直統合モデルで研究開発を行ってきた日本型企業には合わないと言う議論もある。

米国においても、オープンイノベーションが万能な分けではなく、ある条件下に於いてのみ成り立つ可能性があるが、その議論はまだ明確になされていない。
恐らく、そこにオープンイノベーション理論の最大の問題点があるのではと考えている。
この辺をテーマとしたいのだが、修士論文としては領域が広すぎるし内容が重たい。
一年では答えを見いだせない可能性もある。・・・何が何でも3年生避けなければ。

と言うことで、第2稿はタイトルから「オープンイノベーション」と言う文字が消えた。
mixiやGREEのAPIなどの開発プラットフォームのオープン化など、もう少し限定的部分でのオープン化戦略が、製品開発やそれを実際に使うユーザにどのような影響があるかを研究することに主軸を変えた。
私自身の定義としては、これもオープンイノベーションの一形態と広く捉えている。

明日の先生の見解でまた変わるかもしれないが。
修論テーマの設定でこれほど産みの苦しみを味わうとは思っても見なかった・・・

オープンイノベーションを他の先行研究を基に多角的に論じている本
『オープンイノベーション 組織を越えたネットワークが成長を加速する』英知出版



テレビ事業戦略

2010年01月11日 | 早稲田MBA(授業)
テレビ事業戦略を考える。

内田和成先生の競争戦略研究のグループ課題。
ソニー・シャープ・パナソニックの3チームに分かれて、今後の事業戦略を考察・立案する。

私はパナソニック・チームだ。

1ヶ月近くの間、パナソニックのテレビ事業について調査し・議論した。
随分テレビ事業の置かれている状況について詳しくなった。
そして、パナソニックがなぜプラズマを持ち続けるのか、その理由が僅かながら見えてきた気がする。
ソニーにもシャープにもない、パナソニックのプラズマテレビ戦略は、ある意味理にかなっている。

世界のテレビ市場は10年前と大きく様変わりしている。
高画質大画面市場はサムスンやLGなどの韓国勢が台頭し、低価格市場はVIZIOが急激にシェアを伸ばしている。
日本の大手メーカーは見るも無惨な薄利の消耗戦に巻き込まれ、各社の業績の足を引っ張っている。

大手メーカーの中で、唯一プラズマを捨てなかったのがパナソニックだ。
各社がプラズマテレビ事業から撤退する中、パナソニックだけが強気の大規模投資を続け、つい先月も尼崎の第5工場が稼働を始めている。
前述の通り、薄型テレビ事業は各社消耗戦のレッドオーシャンにある。
一方、プラズマが主体とする50インチ以上の超大型テレビはどうだろうか。
ここにパナソニックがプラズマに拘る本当の思惑が隠れているのではと思う。

液晶で成功したシャープ、薄型テレビの出遅れをブランド力と斬新さで巻き返すソニー、そしてプラズマに賭けるパナソニック、お互いのプライドがしのぎを削るこの業界。
3D, LED, 有機EL ..... 次々と新しい技術が生まれ、日々勢力図が入れ替わる。
熱い戦いは今後も続く。

競争戦略研究の授業は、内田和成先生の以下の本をベースに行われている。
近年、様々な業界における企業間競争が、ITなどの外部環境の変化によりがらりと変わり、これまで競争相手とは見なしていなかった異業種プレーヤーとも戦わなくてはならなくなっている。そう言った競争環境の変化に対して企業はどう対処し、どう戦っていかなければならないのか、新時代の競争戦略を分かりやすく解説している。




2009年も今日で最後。今年の成果は?

2009年12月31日 | 早稲田MBA(生活)
WBSに入学した2009年。あっという間の1年でした。

多くの仲間に出会い、頭をフル回転させて意見をぶつけ合った1年だったと思います。
今年の最大の収穫はなんと言ってもこの出会いですね。
普通では絶対に会うことのできない様々な業界の人たちと会えたこと、これこそが社会人大学院の醍醐味だと思います。

さて、2010年は本格的に修論に取り組む年。今年以上に大変な年になることは間違いなし、気力と体力がものを言う一年になりそうです。

さて、今年の成果は?

ダイエット : 73 kg → 56 kg (12月31日現在)
読書 : 目標50冊 → 結果約100冊
英語 : 目標 TOEIC +100点 → 結果 +30点

来年は、もう少しハードルを上げよう。



今後のこのブログの展開

2009年12月24日 | 早稲田MBA(全般)
Twitterの登場で、日々駄文が増えてきました。

ブログでの投稿やTwitterへの"tweeting"
・・・さらには、mixi、GREE、Facebook、LinkedIn、その他のSNS等々、どこに何を投稿したのか自分でも分からなくなってきてます。

そんな訳で、

このブログは今後「早稲田のMBA」およびこれから始まる「修士論文の進捗」に特化したいと思います。

“集中と選択”なり

Twitterに送っている日々の駄文は、はてなブログさんと連携して、携帯で撮った写真とともに別サイトで公開することにします。

はてなブログ「my sweet tweet」はこちら

すべてをまとめた統合サイト「CREATIVE THINKING」はこちら

Twitterは、みつけたら勝手にフォローしてくださって結構です。
mixiやFacebookなどのSNS系は、何らかの接点がある人に限らせて頂いています。

今後とも、「大いなる勘違い MBA@早稲田」を宜しくお願い致します。



ユーザー・イノベーション

2009年12月23日 | 早稲田MBA(全般)
エリック・フォン・ヒッペルの提唱する「ユーザー・イノベーション」

企業やメーカーが生み出すイノベーションではなく、製品やサービスを使うユーザーが主体となって生み出されるイノベーションである。

実は多くの製品がユーザーの独創性から生まれている。

ヒッペルの著『民主化するイノベーションの時代』によると、マウンテンバイクは1970年代にオフロードを好む自転車愛好家が市販の自転車を改造することで広まり、1980年に入り、初めて米国のスペシャライズド社がマウンテンバイクを商用として生産販売するようになった。

こう言った、ユーザー主体型のイノベーションが、今後企業主体のイノベーションよりももっと重要にになってくるとヒッペルは言う。

よりオープンでインタラクティブなイノベーション。
これを征した者が21世紀の勝者になれるのではないだろうか。



早稲田MBA 来年度入学者決定

2009年12月22日 | MBA入試
先日、WBS・MBA夜間主の最終合格発表があり、232名の受験者に対して、70名の合格した。倍率3.3倍で、昨年より少し下がったが、先生に聞くと受験者のレベルは上がっているようだ。

振り返ってみると、ちょうど昨年の今頃、合格に沸き返っている自分がいた。
あれから一年、自分はどれだけ成長出来ているだろうか・・・

WBSに入り、アカデミックな「経営」と言うもの以上に、様々なバックグランドをもった人たちと、これだけ損得なしに意見をぶつけ合い、切磋琢磨できる、こんな貴重な時間をもてていることが、自分にとっては最大の価値だなとつくづく思う。

これから入学する方々には、アドバイスできるようなことはあまりないですが、一つだけ言うとすれば、自分にかかわる様々な人々、友人、会社の上司や同僚、そして家族に、出来る限り理解を得ることに努め、感謝をしてください。

周りの人たちのサポートがあるからこそ、こんな贅沢な時間を過ごすことが出来ているのだと、私自身もいつも思っています。



修士論文研究計画進捗発表

2009年11月08日 | 早稲田MBA(授業)
修士論文の研究計画の進捗発表が終わった。

テーマは、“オープンイノベーション”のSpin-in/Spin-outのメカニズムを掘り下げていく研究
色々突っ込まれるつつ、事例探しが最大の問題であるとの指摘を受けた。
ま、これからじっくり探してみよう。
先生から、これを読んだ方がと紹介された本がヒッペルの「民主化するイノベーションの時代」。
早速、Amazonで購入・・・読み切れてない本がたまる中、また新しい本棚コレクションが加わった。


『民主化するイノベーションの時代』エリック・フォン・ヒッペル (ファーストプレス)



お恥ずかしながら、背中だけ。

2009年10月24日 | ビジネス・スクール全般
日経デビュー!


#日経新聞 2009年10月22日より

さすが慶應ですね。うちは2位。
でもサンプル数少なすぎないか。