裸蹄管理の話からちょっと脱線しますが。
馬の獣医ってのは何をやってるんでしょうかねえ?小動物臨床獣医師の率直な疑問ですけど。自分が治療した馬は、みんなそこそこ治療の成果が上がるのに、馬の獣医が関わると全然よくならないどころか死んじまうってどういうことなんすかねえ???うんざりだよ。ヤブ医者には。
馬の臨床本のプロ向けの本、日本語だと
くらいでしょうか。一応馬が起こしそうな疾患が網羅されてるけれど、とにかく治療法がお粗末。書かれてない、といっても過言ではない。ウソもいっぱいあるなあ。蟻道が簡単に治りますって、簡単に治ったケースなんか一度も見たことないよ。著者の先生は、本当に現場でじっくり診察してるんかいな???
そう、問題はそれだ。馬の先生方は、1頭の患者を長期間継続して診察したことってないんじゃない?
いや、それどころか、カルテだって作ってるフシがない。そんなんで、病気の何たるか、が理解できるはずがない、と思いますけどねえ。
自馬をもって、否応なく疾患治療と向き合わざるを得なくなった。だって、馬の獣医があまりにも当てにならない、くせして偉そうな料金を取るから。往診代だけで3万円も取りくさる。その基準が何なのか知りませんけど、そんなやらずぼったくりの料金を取られて、ホイホイ獣医を呼んで相談する、気になる飼主なんかいませんよ。自分だってごめんだ。だから、いよいよもう、どうにもならなくなってから獣医を呼ぶ、で、あーあ、死んじゃった、あるいは、もうこりゃ安楽死ですねえ、でオシマイ。これは診療じゃないですよ。
獣医が、飼主も馬も守る、という仕事上のモラルを逸脱してるんだ。としか、思えない。ヤブだしさあ。もっと言うと、ヤブぶりを認めようとしない!!ヤブだって自覚しろっつの。
先日、ゾエティスという会社が出す新薬の学術講演会に行った。小動物臨床は凄いことになっている。とうとう、モノクロナール抗体が治療薬として認可されたのだ。これは、人医療域でも最先端の薬剤で、従来の薬剤定義から完全に外れたものになるので、勉強しなくちゃならない。この20年くらいの進歩進展は目覚ましいので、大学で習ったことなんか、もうとっくに使えなくなってるんですよ。常に知識を更新していかないとヤブ獣医になり下がる危機感が、最近は強い。
でも、大動物は違うようだね。未だに昭和ってわけ??
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