ハミなし頭絡で楽しい馬生活!日本ビットレスブライドル協会

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野生動物の蹄

2020年11月17日 | 裸蹄管理

 厚木に行きました。目的は「野生の日本鹿」の蹄。厚木といえば、管理人のうちから高速でぶ~~っと1時間しない場所なんですが、獣害がひどいとの事。鹿だのイノシシだの、駆除してもしても食い荒らされて焼け石に水っぽくなってしまっているらしい。大昔、自分が学生だった頃、同じ大学の環境保護学科の友人が1週間山に入って「鹿のカウント」なる調査をした。その位当時は減っていたのに、それから30年もしたらこの有様、難しいですね。

 で、駆除して食用になった鹿の足がうんとこさあるとの事、その蹄を頂いてきたんです。ついでに、そのお宅で飼ってて、適当に管理されている馬の蹄も写真に撮らせていただきました。蹄をあれこれ言うなら、まずは野生動物の蹄をきちんと見ないと。別に馬の必要はない、原則同じ組織ですから。

蹄底。溝らしきものが全くない。溝=すでに白癬菌に食い荒らされてる、とみていい。

蹄壁。一応写真にとる前に洗ったんですが、洗う前からちゃんと綺麗で、土なんかこびりつかないんです。別にヤスリ掛けなんかしなくてもいいわけね。とういうか、ヤスリ掛けなんかするからこびりつきが起こる。ヤスリ掛けする理由ってなんですか?

偶蹄類には、馬の蹄叉に当たる部分はないのだが、その代わりに趾間。

牛ではよく趾間皮膚炎が起きるといいますけど、全然そんなことなし。趾間皮膚炎もおそらくは「水虫」症状です。

 かねがね大本の白癬菌はどこから来たんだろうと思ってたんです。おそらくは「ガンベ」でしょう。「ガンベ」をほっとくから、結局成牛の蹄に残っちゃう。それを削蹄した道具で馬の蹄もいじるから、馬に白癬菌がうつっちゃう。牛の皮膚糸状菌症がここまで蔓延しているとは知りませんでしたが、この菌は人間にも軽く寄生します。水虫と同じ。馬にだって、そりゃあうつりますよ。

 「ガンベ」は子牛同士だと無口の共有でうつるとのこと。当たり前ですね。

 適当に管理されている馬の蹄は次回。