翡翠色 オパール色 風の声

おひとりさまの人生 感じて 考えて 味わって(?)
草花とメダカに癒され生きています

ボリビアへ4 ~高地の子供達~

2008-08-22 | 旅、風の声に誘われて

ボリビアの旅話の続きです。
(初めてここにいらした方は、ボリビア酸欠の旅123を是非ご覧下さい)


さて私たちは、性懲りもなく、標高4000m世界一高い都市ポトシから、
さらに上へ、奥地へと車を走らせました。
ポトシの街を出るとめっきり人里がありません。

少し行くと、ディズニーランドのビッグサンダーマウンテン
100万倍位のスケールにした、切り立った赤茶の壁の峡谷。
そこを抜けると、視界が開け、最初の写真の風景に出会います。
はるか彼方まで、山、山、山・・・

高い山というと、深山幽谷を想像なさる方も多いかと思いますが、
アンデス山脈は南米を貫く程大き過ぎて、丘のようななだらかな風景が大半です。

ちなみにここでトイレ休憩。まっ、トイレはありませけどね!
 

       

          

                 
さて、休憩を終え、いくつものリャマの放牧場を横目に、舗装道路も無くなり、
小さな川も渡り、こんな奥地に住む人が居るのかと思う位人気のない場所を延々走り、
遥かな山の中腹に、小さな集落が見えて来ました。


標高4200m~4300m位の段々畑。おそらく農作物を作れる限界。
作られているのは、ジャガイモや豆やキヌアなど。
そういえば、ジャガイモもトマトも、アンデスが原産なんですよね。
石積みで作られた灌漑設備も、大した技術でした。


車を降りて、わずか2階分の階段を、何度も休憩しながらでないと上れない息苦しさ。
マラソンを走る時みたいに、ヒーフー深呼吸して息を整えながら、よっこいしょ。


なんとか上がりきってみると・・・・




やたら元気なお子様達がおりました! ケチュア族の子供です。

おそらく東洋人を見るのは初めてという子が大半でしょう。
さすがにお尻の斑点を確認できませんでしたが、ルーツは同じモンゴロイドの筈。

子供達の通う小さな小学校。先生はたぶん1人だけ。
伝統的な言葉「ケチュア語」を教えたり、リャマとか、羊とか、野菜の種類とか、
かなり生活密着授業。


しかし、この山の子供達が、富士山より遥かに高いこの場所で、
走り回っていられるのはどうしてか!?
聞いた話では、高地の人々は血中のヘモグロビンの数が、とても多いのだそうです。
すなわち、肺に酸素を供給する能力が高いので、酸欠にならないのではないかと推測します。

どんな人が高山病にかかりにくいのかは、諸説言われていますが、
肺活量の多い人は大丈夫なのではないかとか、タバコを吸う人は駄目だとか、
色々な話を聞きましたが、水泳で鍛えていた筈のYさんは最初に頭痛でダウンしたし、
大の男もトイレに駆け込んでいたし、結局判らず終いでした。
とりあえず判ったのは、私は他の人よりもいくらか高地に強いという事。
なんでだろ・・・なんとかは風邪をひかない、と一緒!?

でも、人間の適応力は素晴らしいもので、日が経つと、我々日本人でも、
頭痛にならずに、苦しさは段々と薄れて行くのです。
ヘモグロビンが増えていくのでしょうか!?
まっ、旅行客なら大体は帰る頃には慣れるという皮肉。




授業時間以外は、転がったりして遊んでいる子もいましたが、大抵はよく働いていました。
お父さんは、子供達に野菜作りや、保存方法、家畜の放牧の方法など、
生きるのに必要な技術を教え込むのだそうです。

アンデスは、飢えのない場所だと言います。
しかし、決して肥沃な地でも、温暖な場所でもありません。
そこで生きているのは、やはり智慧のたまものだと思うのです。

生きる為の食べ物を作り出す事に、明け暮れる暮らし。
でも、それが本来の生き物の姿だと、私は思うんですけどね。
そうすると、太陽も大地も水も、みんな神様に思えてくるんだろうな、きっと・・・



オマケに、お気に入りの一枚!


山並みを眺めながら、とっておきのカップ蕎麦を食べようと、路上に座り込んだら、
どどっと彼らが上からやってきました! 

すっ、砂ぼこりがぁ~!!

ちなみに気圧の違いから、日本から持って行った蕎麦のカップはパンパンに膨らみ、
お湯は沸点が低いので、どうも芯の残る蕎麦でした。
それでも涙が出そうなくらいおいしい。。。
おかずはいつもの焼き肉バーガー。。。。





           ボリビア酸欠の旅話はもうちょっとつづく・・・・近日公開


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6 コメント

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素敵な旅ですね (swan)
2008-08-23 18:23:16
子どもたちの写真といい、ヒツジ?の写真と
いい、とても味のある、素敵な写真だと
思います。

ボリビアの旅続編、楽しみにしていますね!
返信する
Unknown (はちみ)
2008-08-23 19:12:47
毎回すばらしい写真にホ~・・・としてしまいます!
リャマ・・・
昔教科書で写真を見て以来、ずっと恋いこがれていたはちみです
癒し系のお顔ですよねww

ボリビアの子ども達、なんだか親近感がわくのはなぜでしょう??
三つ編みの女の子が多いんですね
最後の一枚も絵画のようです♪
空の色が違いますね~!

PS・はちみぺーじリンクしてくださっていたんですね!
嬉しいです~!ぜひ私も張らせていただきたいです(*^^*)
返信する
Unknown (はづき)
2008-08-24 02:17:20
4000メートル級の山々で、高山病もなんのその!って、子供たちも凄いけど、
翠さんが、何故高山に強いか?は、至って謎のままになってるにしても、順応性はすごいですよね~ヘモグロビンが関係してるのか?
肺が広々してるのかな?どちらにしても、すごい事に、気づきましたよね。

そして、じゃがいもも、とまとも、キヌアも、ここが原産だったんですね、知りませんでした。

お気に入りの1枚から~想像してしまいましたが・・・
あららっ、芯の残るカップ麺と、一緒に砂ほこりも食べてしまいませんでしたか?

酸欠の旅、続きを、楽しみにしてます
返信する
Unknown (みくあ)
2008-08-24 17:39:33
毎回、翠さんの旅のお話しに、もの凄く心の奥のほうで感じるものがある私です。

高地に住む子供たち。決して物質的には豊かとは言えないのかもしれないのに、親から生きていく上での知恵を教えてもらい、あるものすべてが神の恵みであることを感じるんでしょうね。
先日翠さんが言ってくださったこれこそが「実」なる生き方なのかもしれませんね。

どの写真も、なんて絵になるのでしょう。
言葉が見つからないです。写真からも神々しさを感じています。ありがとうございます!!

それにしても、ヘモグロビンのお話しを伺っても「翠嬢の高地での強さ」が今ひとつなぞであります。
以前70代の人が大丈夫で、若くて普段体を鍛えていた方がダウンした話しも聞きました。
不思議ですよね。

生きていく上で、決して有利とは言えない場所。そこに古い古い時代から住んでいることも不思議でよすね。
地球の不思議さ、人間の不思議さ・・・興味津津☆
もうちょっとつづくという「ボリビア酸欠の旅話」を楽しみにしています。

今日も本当にありがとう~
返信する
カップめん (早紀)
2008-08-25 11:09:18
 昔~富士山でカップ麺を食べることとなり、沸点が低いので生煮えだったのを思い出しました懐かしいな~30年くらい前かな~

 翠さんが高山病にならないのは、ボリビアが好きだからですよ、きっと
私が富士山に途中まで登ったときも(途中で一緒に来た人が高山病でリタイア)私は富士山が大好きだったから、守って下さって高山病にならなかったのだな~と思っています
返信する
お返事 >子供達 (翠のお返事)
2008-08-25 13:02:44
 swanさん、こんにちは!

被写体のよさに、へっぽこカメラマンか助けられています
この旅の時は、ブログでどなたかにお店する事など考えもしなかったので、同行者の方の写真ばかりで、いいショットもブログにのせられないのが、ちょっと残念です。


はちみさん、こんにちは!

らくだ属(?)は、みんなぬぼーっとした顔をしていますよね。
みているだけで、癒されます。
アンデスでは、女の子も、女の人も、みんな三つ編みなんですよ。
おそらく髪を洗う習慣がないと思うので、絡まないようにではないてしょうか。そう聞くと、また見方が違っちゃうかな!?
滞在中、天気はコロコロ変わりましたが(雲の高さにいるのだものね)、空気が綺麗な場所で晴れると、それはそれは美しい青空が見られます。
あの空を見る為だけでも、また行きたくなって来ます。


 はづきさん、こんにちは!

私が高山病にかからないのは、多分、あんまり動かないからじゃないかなー。
でも、ボンベの酸素は絶対に吸わないようにしていました。
吸うといつまでたっても順応しないんですよね。

さすがにこの高地でトマトは作っていませんでしたが、ジャガイモは小さいながらも味の濃いものを作っていましたよ。
冬場に凍らせて、水分を抜いて、干し芋にして、それをスープにするのが彼らの日常の食生活です。


 みくあさん、こんにちは!

豊かさという事に関して、これまで色々な地の生活を見て来て、やはり間違いないと実感したのがこのの旅でした。
結局、最後迄、生き残れるのは、彼らのような人達だと思います。
電化製品がなくたって、現金がなくたって、全然生きていけるし、神経症も、孤独死も、飢えもない世界。
出来ればこういう場所に産まれたかったなと、いつも思います。


 早紀さん、こんにちは!

山で食べるものは、なんだか美味しく感じますよね。
確かに、カップ麺類は、生煮えになっちゃうんですよね。

高山病で倒れなかったのは、確かに好きもあったかも知れませんね。
気の持ちようは、絶対にあると思います。
この旅から遡る事15年前、ペルーを旅した事がありましたが、みんな倒れている中で、一人元気でチチカカ湖畔で墓塔によじ登ったりしておりました。
なんとかは風邪をひかない、と、相通じるものがありそうな・・・
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