JA阿寒

「農業の発展と地域経済への貢献」をモットーに事業・運営を行っています。

普及センターコーナー

2011-09-20 09:57:46 | お知らせ

生乳の抗生物質残留事故防止のために
 今年度も生乳の抗生物質残留事故が発生しています。
 生乳は酪農家の最終生産物です。
 抗生物質残留事故が起こると、経営へのダメージになるばかりか、食の安全・安心を揺るがしかねません。
 今一度気を引き締め、事故防止に努めましょう。

一 釧路管内の発生状況
 今年度、釧路管内での抗生物質残留事例は表一のようになってます。
 一事例あたりの廃棄乳量が多く、現時点で、オホーツク管内に次いでワースト二位となっています。



二 抗生物質残留事故防止対策
 抗生物質残事故を起こさないために、以下の徹底した対策をすることが重要です。

1.治療したら必ずマーキング
 乾乳時や乳房炎等の治療に抗生物質を使用した場合、作業者全員が見てわかるように必ずマーキングします。
 足首にマークバンドを付けていても脱落する危険性があるため、二重対策として牛体にスプレーでマーキングをします(写真一)。
 牛体にスプレーする場合は、見づらくなる前に定期的なマーキングをしましょう。



2.治療牛を別飼いにする
 抗生物質を使川した牛は、搾乳牛と混同していると誤搾乳を招く危険が高まります。
 別飼いできる施設があればすぐに移動しましょう。
 別飼いできる施設がなく、搾乳牛舎で飼養する場合は、事故を防止するために治療牛を固めてつなげる場所を設けます。

3.治療牛は作業者全員で把握する
 搾乳作業の前に、治療牛の把握と作業者全員の確認が重要です。
 ホワイトボードや黒板などに連絡事項として記載したり、搾乳前のミーティングなどで、声かけをしましよう(写真二)。



4.疲労回復のため休息をとる
 粗飼料の収穫など、農作業が多くなる時期は、疲れが蓄積してきます。
 疲労は集中力を低下させ、治療牛に注意していても誤搾乳を招く原因になってしまいます。
 農作業の合間には定期的に休息時間を設けて、リフレッシュしましよう。
 
バルクの生乳は、食卓につながっています。
抗生物質残留事故を防いで食の安全・安心を守っていきましょう。