ペンやハッチで飼われていた哺乳牛の離乳後の管理は農場によってさまざまです。
離乳後に大切なことは『群』として牛同士の集団生活に慣れさせていくことです。
良好な発育をさせるために離乳後の管理を見直してみませんか。
1 出生後からの発育と群分け
群飼いは、月齢や体格が同じ牛をひとつの群にするのが理想です。体格差が大きい場合は、小さい牛が飼槽に近づけなかったり、発情した牛に乗駕されて事故にあう危険があります。
○出生後から五ヵ月齢までの期間は、急激に発育しますので個体または各月齢ごとの群として飼いましょう。
○六ヵ月齢頃からは緩やかな発育となりますので、数ヵ月齢ごとでまとめた群飼いができるようになります。(図一)
2 離乳後から六ヵ月齢までの飼養管理
同じような体格の牛をまとめることで弱い牛を作らないことが大切です。
同じ体格の3~5頭でひとつの群をつくりましょう。また、離乳後の牛のストレスがかかっていますので、こまめに観察することも必要です。
次のことが飼養管理の重要なポイントになります。
【ポイント】
○いつでもエサが食べられる
ラップサイレージ、乾草などを飽食できるようにしましょう。
○いつでも水が飲める
飲みたいときに十分飲めるように水を入れたバケツや水槽を設置しましょう。
○換気を良くする
これからは春の陽気もあり、徐々に暖かくなります。日中、窓を開けて換気しましょう。
○休息できる乾いた場所がある
エサを食べたり水を飲むための場所と十分な敷料がある体が汚れない場所の区別をします(写真)。
○適度に運動ができる
施設にパドックなどを併設すると良いでしょう。
飼養場所は、既存施設の利用がありますが、スーパーハッチ(図二)を利用する方法もあります。
雨や風をしのげる休息の場と、柵の設置で運動場がつくれます。