ただの映画好き日記

観た映画と読んだ本の自分用メモ。

ラスト・フェイス

2018-05-31 | 映画 ラ行


西アフリカの内戦地帯。世界中の貧困国に医療援助の資金を提供する組織に属するレン・ピーターソンは、救援医師のミゲル・レオンと出会う。自らの危険を顧みず、軍事的な暴動の被害者となった患者を助けようとするミゲルの姿に感銘を受けたレンは、彼に惹かれ、2人は過酷な状況下で互いを支え合っていた。しかし、ミゲルのある裏切りが、2人の関係を切り裂き…。

ラスト・フェイス 2016年/アメリカ/ショーン・ペン





ずっと違和感を感じていました。
綺麗に着飾って、ファーストクラスで別荘に逃げ帰って、とにかくレンの存在が違和感。
アフリカの惨状から逃げたことは人間らしくていいと思いました。
ですが、ラストのスピーチで、「難民は特別ではない、私たちと同じく仕事を持って家族もいて…」という言葉にハッと気づかされるものがあったものの、逃げ帰る別荘も、贅沢な暮らしも、アフリカのように内戦によって失われることは有り得ないはずです。

目を背けてしまう酷い死体や、そこまで見せなくてもいいような帝王切開や手術のシーン、挙句、難民を利用したかのようなラブストーリー、この映画を撮って利益を得たであろうショーン・ペンにも違和感。
これらの酷い現実は、難民の人達のみが現実として受け止められるのであって、私も含めそれ以外は、たとえ自ら現場に赴き難民の命を救ってきた医療チームでさえも現実と受け止める権利はないのではないかと思いました。

この映画の意味ってなんだろう?と考えてしまいます。
モヤモヤさせること?こんなことがアフリカであったんだよって見せたかったこと?それとも、特異な環境で大人が恋愛しましたよってこと?難民の惨状を目の当たりにし、ファーストクラスで帰国して、別荘で穏やかに暮らし、綺麗なドレスを着て難民のために資金集めをするんだよということ?

命を救うことは目の前のこととして大切だろうけど、早期に反政府軍を制圧する決定ができるまともな国連が必要では?と思いました。

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