アメリカ中西部のある都市に指圧療法をして暮らしているドン・デレーニーという男がいた。妻のローラとは恋愛結婚。子供ができたため急いで結婚したドンは医学を途中で放棄し指圧療法師なった。しかし、しばらくして子供は死産。彼は一時アルコール中毒になったが、一年前から禁酒同盟に入って更生を誓っていた。ある朝、女学生マリーが彼の家を訪れた。ローラが学校に頼んで部屋を貸すことにしたのだ。若々しく明るいマリーの姿は、ローラに青春の夢を追わせた。それにローラは、以前可愛がっていた子犬のシバが行方不明になって以来、いつもシバが帰ってこないかと思い、はかない昔の思い出を追っていた。
愛しのシバよ帰れ 1953年/アメリカ/ダニエル・マン
うわー、ローラ役のシャーリー・ブースが素晴らしかったです。
登場のシーンからグッと引き込まれました。
学生時代に子供ができて、結婚を早めたために夫の夢を諦めさせた…、でも、流産…、夫はアルコール中毒になり…。
これは自分を責めますよね、私のせいでドクが…って。
ずっと自分を責めてしまって、可愛がっていた子犬もいなくなってしまって、ローラこそが病気になるだろうと思いました。
二人共ダメだったら絶望的で、でも、なんとか乗り越えられそうで、ローラが頑張ったなと思いました。
もちろん、アル中から復活する本人も大変なんだろうけど、そもそもアルコールに依存することが理解できないので、やっぱり、ローラに感情移入しました。
本当に、シャーリー・ブースが素晴らしくて、こんな女優さんいたんだ?と驚きました。
あ、バート・ランカスターも、据わった目の怖さが素晴らしかったです。