病弱だった少年は、やがて成長し天津一の格闘家となるが、その傲慢さゆえに恨みを買い、家族に向けられた凶刃によって悲劇のどん底に落ちていく。いくつもの苦悩と、数知れない戦いの果てに、彼を待受けていたのは歴史に残る大舞台。史上初の異種格闘技戦だった。全世界から集まった屈強な男たち。会場に渦巻く興奮と野望。しかし、彼の胸にある思いは、勝者の栄光を掴むこととはまったく無縁の、静かにたぎる情熱だった…。
SPIRIT 2006年/中/ロニー・ユー
あ~ん、良かったですぅ~。
ボロボロに泣きましたぁ~~~。
ジェット・リー、やっぱりカッコいいですぅ~。
フォ・ユァンジアも凄い人でしたぁ~。
ジェット・リー、最後のマーシャル・アーツ映画と言われるこの作品。
なるほど納得でした。
これが最後であっても全然おかしくない程の出来映えだし、ジェット・リー個人としての締めくくりでもあるかのような、フォ・ユァンジアとジェット・リーが重なって見える程の集大成となっていると思います。
武侠映画で、これ程までに泣かされたのは初めてでした。
映画を観る前にとても心配だったのが、田中安野役の中村獅童。
彼に武術の何が分かるんだろう(すみません、私も分かってないけど)? 甘くみてないよね~? と、いささか疑問のキャスティングだったのですが、これがお見事でした。よくやった、偉いぞ、中村!!
原田真人が演じる三田が、本当に恥ずかしい日本人の役なので、中国はやっぱり日本人をそう描きたいんだよね・・・と悲しく思っていたところ、田中が三田に吐いた台詞は、私の心の叫びと同じだったのでホッと胸を撫で下ろしました。
ただ、金の亡者でしかないバカな三田がやってしまった愚かな行為によって、フォ・ユァンジアが命を落とした事に変わりはなく、やはり同じ日本人として恥ずかしさと申し訳なさでいっぱいになってしまったのも事実です。
フォ・ユァンジアの“力と技の武術”から“精神の武術”へと進化する壮絶な人生。
これから先、中国の希望となり、中国人の精神を育てる役割を担ったはずのその人生。
そしてそれを奪ってしまった愚かな日本人。
フォ・ユァンジアの人生でありながら、そこにジェット・リーを重ねて観てしまい、私がリー・リンチェイ(=ジェット・リー)を好きな理由がそこにあって、これが最後のマーシャル・アーツということに納得した次第です。
このような、いろんな思いでいっぱいになってしまって言葉にまとめるのが難しいのですが、映画を観ていると“大切な何か”が見えてくると思います。
特に、リー・リンチェイをずっと観てきた人は、私と“同じものを感じる”だろうと思いました。
もちろん、今後、ジェット・リーのアクションが観られなくなるワケではないので、これからも楽しませてくれると思いますが、武術本来の意味である精神を描く武術映画はこれが最後なんだと思います。
充分です、本当にありがとうと言いたいくらいジェット・リーの気持ちが伝わってきました。
日本版のエンディング曲が悪評のようですが、確かに「あれ??」って感じでした。
エンディングで「そりゃ、ないぜ・・・」って気も一瞬しましたが、私としては、そんなもの引きずる余裕がない(どうでもいい)くらい、ジェット・リーに胸がいっぱいになっていました!!
すみません、私、昔からジェット・リーが大好きなので、ちょっと熱くなり過ぎたかもしれないです・・・。
でもでも~~~、本当に良い映画だと思います!
観てみようかな~と迷っている方には、ぜひご覧になることをオススメしま~す!
えっと、この記事中にある、
“大切な何か”・・・、
それは『SPIRIT』だと思います。
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CM見てても気になってたんよねぇ。
子ぎつねヘレンか迷ってますねん^^;
でも、私はジェット・リー好きだから特にそう思うのかもしれないけど・・・。
『ダニー・ザ・ドッグ』は観た? それを観て良かったと思えれば、こっちも大丈夫だと思うな~。
アクションが多いからね、それが苦手だとちょっとかも・・・。
『子ぎつねヘレン』はね~、ヘレンは可愛いよ!!でも、本当に子供向けなの。意味不明なファンタジーさもあったしね。
でも、可愛いよぉ~~~~~~ん。
遅くなっちゃいました
TB張り逃げしまーす
コメント&TB、ありがとうございます。
RINさんの感想、読ませて頂きますね。
ジェット・リーの熱烈なファンで居られるizumiさんにとっては、ちょっと寂しくなるのではないでしょうか。
>田中が三田に吐いた台詞・・
その通りですね。私もあの言葉で救われました。天津は行ったことのある個人的に思い出の地ですので、ほんとうにショックでした。
「真の敵は己自身」ということに絞りきったこの映画は、質的にも高い作品だと思います。今後は、もっとアジア映画を観ようと思いました。
そうでしたか~、アスカパパさんはジェット・リーの映画は2本目だったんですね~。
最後のマーシャル・アーツって、きっと、武侠映画が最後ってことだと思います。
武術(力)でもって仇を討つという、“武術を暴力として”描く映画が最後になるんだと思います。
憎しみを力だけで処理しないというか、この映画のテーマである(と思う)フォ・ユァンジアの心描いた“力と技の武術”から“精神の武術”へが、そのままジェット・リーも心に抱いたんだと思います。
なので、よくある『親が殺された~、自分はまだ未熟だから修行して親の仇を取る~~」というのはもうやらないけれど、これからも違う内容でジェット・リーのアクションシーンは観られると思います。