田舎出身の茂吉は真面目で質素な生活を好む男。一方、上流階級出身の妻・妙子はそんな夫の野暮さが気に入らず、友人のアヤや長兄の娘・節子らと遊びに出かけることで鬱憤を晴らしていたが、茂吉との微妙な感情の食い違いによって長年蓄積していたものが、ついに節子の見合い問題を機に爆発する。
復員した小津が復帰第1作として池田忠雄と書いた元のシナリオは、戦時中に検閲当局より却下された。戦争反対の要素がないながら却下された本事件は当時の映画人たちに衝撃を与えた。出征前夜の物語として書かれた元のシナリオを、海外出張という設定に変更し映画化。夫婦のすれ違いと和解が、多彩な人物と、乗り物、娯楽、食べ物といった戦後生活を彩る諸相のなかで描かれる。
お茶漬の味 1952年/日本/小津安二郎
冒頭から妙子が嫌な女で、こちらの気分が悪くなるような、そんな存在でした。
最後まで嫌な気持ちのままなのかなーと思っていたら…。
ラスト、こうやってまとめるなんて小津監督はやっぱり凄いなーと感心しました。
せっちゃん、あの男はやめておきなさい!ギャンブル好きは要注意だよ。