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『tokotoko』

Fortune comes in at the merry gate.

『キートンさん』

2013-01-22 | 立ち直っていく、という時に。


今度、<バスター・キートン>さんの映画を観ることになりました。
キートンさんは、チャップリンやハロルド・ルイドと並んで、三大喜劇王と呼ばれたそうです。

どの写真を観ても笑ってないんだけど、
人を笑わせるのは得意だったんだ・・・・・・

楽しみ、楽しみ

<千年の愉楽/若松孝二>

2013-01-21 | 映画・ドラマ・舞台
先週、東京・テアトル新宿で行われた、
<千年の愉楽>の先行上映に行ってきました

<血>とか<業>とか、
そういう人間の奥深いところにある、濡れた場所に触れるお話でした。

簡単に手を出したらいけない、
そんなところに、丁寧に入っていく、

それが、若松監督の作品だ・・・と思いました。



監督/企画/プロデューサー 若松孝二

  

 

若松監督の作品は、
衝撃的な、でも大事なところに触れる作品が多かったです。

先日お亡くなりになった大島渚監督の、
<愛のコリーダ>のプロデュースもされています。

若松監督、大島監督の、ご冥福をお祈りします。



原作/中上健次
脚本/井出真理
音楽/中村瑞希/ハシケン
撮影/辻智彦/満若勇咲

キャスト
寺島しのぶ/佐野史郎/高良健吾/高岡蒼佑
染谷将太/井浦新 ほか。 



作家の中上健次さんが、
故郷和歌山を舞台に書いた小説。

年老いたオバ(寺島しのぶ)は思い出します。

紀州の<路地>で生まれて、
女たちに<愉楽>を与え、亡くなっていった男たちのことを。

冒頭、衝撃の登場をする、
井浦新さの演じる中本彦之助、

その息子高良健吾さんの演ずる半蔵、
高岡蒼佑さん演ずる半蔵の叔父三好、
染谷将太さん演ずる半蔵の従兄達男・・・。

彼らの誕生から死まで、
助産師のオリュウノオバは見つめ続けていたのでした。



出演者のみなさんの、
映画に、若松監督に対しての<愛>を、

上映後の舞台挨拶で、すごく感じました。



『サイド・バイ・サイド~フィルムからデジタルへ』

2013-01-18 | 映画・ドラマ・舞台
先日、東京・アップリンクで行われた、
『サイド・バイ・サイド~フィルムからデジタルシネマへ~』(現在上映中)の、
トーク付き上映会<ゲスト/吉田大八監督/山下敦弘監督>に行ってきました



『サイド・バイ・サイド~フィルムからデジタルシネマへ~』は、

キアヌ・リーブスが製作総指揮をつとめ、
映画のデジタル化をめぐる問題を、

ハリウッドの著名映画監督やスタッフに聞き、
シネマの未来を探っていくドキュメンタリーです。

これだけの監督が、
それぞれの思いを述べているのは、すごいことです

マーティン・スコセッシ(タクシードライバー/ヒューゴの不思議な発明 ほか監督)
ジョージ・ルーカス(スター・ウォーズ/レッド・テイルズ ほか)
ジェームズ・キャメロン(タイタニック/アバター ほか)
デヴィッド・フィンチャー(ソーシャル・ネットワーク/ドラゴン・タトゥーの女 ほか)
デヴィッド・リンチ(マルホランド・ドライブ/インランド・エンパイア ほか)
クリストファー・ノーラン(インセプション/ダークナイト ほか)
スティーヴン・ソダーバーグ(オーシャンズ11/マジック・マイク ほか)
ラナ&アンディ・ウォシャウスキー(マトリックス/スピード・レーサー ほか)
ラース・フォン・トリアー(ダンサー・イン・ザ・ダーク/メランコリア ほか)
ダニー・ボイル(トレインスポッティング/127時間 ほか)
ロバート・ロドリゲス(デスペラード/シン・シティ ほか)
リチャード・リンクレイター(スクール・オブ・ロック/バーニー ほか)
ジョエル・シューマカー(バットマン・フォーエヴァー/ブレイクアウト ほか)
レナ・ダナム(Girls/タイニーファニチャー ほか)
バリー・レヴィンソン(レインマン/トラブル・イン・ハリウッド ほか)

ヴィットリオ・ストラーロ(地獄の黙示碌/ラスト・エンペラー ほか撮影監督)
アンソニー・ドット・マントル(スラムドッグ&ミリオネア/第九軍団のワシ ほか)
ウォーリー・フィスター(インセプション/マネーボール ほか)
リード・モラーノ(フローズン・リバー/フォー・エレン ほか)
ミヒャエル・バルハウス(ギャング・オブ・ニューヨーク/ディパーテッド ほか)
ヨスト・ヴァカーノ(トータル・リコール/インピシブル ほか)
ヴィルモス・ジグモンド(未知との遭遇/ブラック・ダリア ほか)
ウォルター・マーチ(ゴッド・ファーザー/イングリッシュ・ペイシェント ほか)



20年ほど前にも<ビジョンズ・オブ・ライト/光の魔術師たち>という、
フィルム映画の撮影技法についてのドキュメンタリーがありました。



取り上げられた映画監督は31人、
作品は86本あり、

<市民ケーン>などのグレッグ・トーランドのこと、
フィルムノワールで活躍したジョン・アルトンの仕事、
女優の顔を美しく撮るライティング、
<ピクニック>での初めての空中撮影のことなど、

ネストール・アルメンドロス、ヴィットリオ・ストラーロなど、
海外から来たキャメラマンの仕事がクローズアップされ、

ゴードン・ウィリスからアーネスト・ディッカーソンまで、
活躍中の撮影監督たちが自作を解説したのでした。



トークゲストは、
吉田大八監督(映画監督/CMディレクター)と、

CMディレクターとして数々のCMを手がけ、様々な広告賞を受賞。
ミュージックビデオやテレビドラマ、ショートムービーなども演出。

2007年に長編劇場用映画
『腑抜けども、悲しみの愛 を見せろ』を監督。



その後も『クヒオ大佐』(2009年)
『パーマネント野ばら』(2010年)





吉田大八監督は『桐島、部活やめるってよ』のなかで、
神木隆之介さんの演じる映画部の主人公が、
ビデオよりもフィルムがいいと力説するシーンについて、

でも、僕はそれをビデオで撮ってますから」と笑って、
「僕はフィルムとデジタルどっちでもいいと思ってるんです」とおっしゃっていました。

<<フィルムかデジタルかは信頼できるカメラマンがすすめてくれるものを選ぶ>>
というスタンスだという吉田監督は、

「はっきり「これはカニじゃない」とわかるカニカマのような、
<<カニカマ感>>の強い昔のビデオカメラだったら、

観客に観続けられるのが怖かったから、
カットを細かく割ろうとしたり、カメラを振り回そうと思ったこともありました」と。

CMの世界も主流は35ミリからビデオに移行していて、

それなのにフィルムで撮ろうとプロデューサーを説得する理由は、
「前後のCMと区別化したいから。」

「映画は観客を一度引込めばいいが、CMは連続しているので、
 絵のトーンが変わることで、見ている人に強い印象を与えることができる」とのこと。

「プリントでの編集は、ひとつの決定が重い。
<サイド・バイ・サイド>の中で、
<<選択肢が増えるのは最悪だ>>という言葉があったけど、本当ににそう思う」とも。

 『桐島、部活やめるってよ』(2012年)



一方山下敦弘監督(映画監督)は、
『リンダ リンダ リンダ』(2005年)はロングラン上映を記録、



以降も『天然コケッコー』(2007年)
『マイ・バック・ページ』(2011年)





山下監督は<マイ・バック・ページ>
そして最新作の<苦役列車>を16ミリのフィルム撮影で挑まれており、

「完璧に作りたいと常に思っているけれど、
 デジタルになると、偶然を自分で作り出していかなければいけない。」と。

また「映写の面でデジタル化の影響は大きい」と、
上映面での急激なデジタル化に対する戸惑いも述べていました。

「<苦役列車>をフィルムとDCPの上映で観比べると、
 フィルムのほうがまろやかな感じだった。
 質感で救われているところもある。」と語られていましたが、

その<差>が何なのか明確な言葉は持っていないとも言われています。

編集作業については、
「フィルムは、ひとつのカット割りを決めるのにすごく時間がかかったけれど、
 デジタルはとりあえずやってみよう、とアイディアをいろいろ試すことができる。」と。

また、ご自身が撮られた経験から、
カメラの小ささにより、歌舞伎町で撮影してもほとんど見つからなかったと、
演出面での変化についても解説していました。

『苦役列車』(2012年)

私はなんとなく<ニュー・シネマ・パラダイス>を思い出していました。



ミニシアターや名画座は、
どうなっていくのだろう

本当に大切なもの、
残したいものは何なんだろうって、

便利になることだけがいいことじゃないっていうことも、
ちゃんと知っておく必要があると思います。

大型店が増えて、
老舗の商店がなくなってしまったことなんかも思いながら、

デジタルの良さと、フィルムの良さが、
共存できたらいいなと思いました



<映画をいくら作ってもかける劇場がなければ始まらない!>

2013-01-16 | ことば


<若松孝二監督よりの提言>

文化庁は映画製作に助成金を出す必要はない。
製作に金を出してもろくな映画はできやしない。

それより苦労しているミニシアターに助成金を出すべきだ。
映画をいくら作ってもかける劇場がなければ始まらない!



人は皆、内側にダークな部分を持っていると思います。

ただ今回はその闇が世界を覆い尽くすまで、
自分を落とさなければならなかった。
それがまさにフォンテーヌが生きていた場所ですから。

普段、愛する人と一緒にいられないくらい、自分を追い込みました。
愛されて安定だと感じてしまうと、彼女を演じられなくなるので。

そこからスイッチをオフにするのが、すごく難しかったですね。

(アン・ハサウェイ/メトロポリターナ)



自分にも周りにも厳しい人が多い気がします。
何にでもダメ出しをするクセがついている。

だからまず自分を認めて、
周囲のいいところを数えてみることから始めてほしいのです。

愛される人は、自分から先に愛せる人。
楽しそうなところに、出会いや幸福は引き寄せられるんです。

(服部みれい(マーマーマガジン)/メトロポリターナ)