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おもしろ医療解説

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陰陽論

2012-05-10 09:00:22 | 東洋医学
東洋人の考え方は、物事を「全体」として考えます。

そしてその性質を「陰」と「陽」に大別します。

たとえば陰には女や夜が、陽には男や昼が分類されています。

陰陽は相対的な概念で、お互いがお互いの存在に影響を与えます。

この辺か東洋人らしい考え方ですよね。西洋人なら、陰と陽とをはっきり区別し、絶対的位置付けにしないと、気が済まないでしょう。

では、その具体例をいくつか紹介します。

昼と夜
朝がきて、太陽が空の頂点まで昇って陽極になります。しかし太陽はだんだん低くなり、夜「陰」がきます。そしてまた日が昇り「陽」となります。

男と女
昔から男と女は、お互いに協力して生きてきました。男性は狩りに行って、女性は男性を支え、子供を育ててきました。このように陰と陽は、お互いがお互いを必要とする関係にもなります。

こんな具合で、陰陽はお互いに影響しあっているのです。

また陰の中に陽、陽の中にも陰が隠れていることがあります。

たとえば、トマトは茎は上に向かって伸び、実は外に向かって膨らむので「陽」です。しかし夏野菜で食べると体温を下げるので「陰」でもあります。

このように、陰陽はお互いに影響を与えます。

東洋の哲学

2012-05-05 08:20:51 | 東洋医学
前回は、西洋医学と東洋医学の特徴について書きました。

では東洋医学は、一体どのような理論に基づいてやっているのでしょうか?

東洋の哲学は

陰陽五行論です

陰陽論
物事を陰と陽の2つにわけます。

五行論
木 火 土 金 水

万物はこれらが基になってできると考え、それぞれ5つのグループ分けをします。

五行論は西洋の四大元素説(風 水 火 土)と対比されます。

東洋医学

2012-05-01 09:49:24 | 東洋医学
東洋人の思考は物事を「全体」として捉えます。

それは医学にもよく反映されていて、西洋医学のように体をいくつかの系統にわけて考えたり、パーツごとに治療したりはしません。

東洋医学の治療は体全体を治す。つまり「木を見て森を見る」治療なのです。

東洋医学はまだまだ未知の部分が多く、すべてが解明されていないため、ある意味大きな可能性を秘めています。

また西洋医学のような問題点もないため、比較的安心して受けられる医療で、尚且つ、市民の生活に密接しています。

西洋医学において「根治不可能」とさじを投げられた慢性的な病気や、精神病の患者の受け皿になるのも東洋医学です。

しかし、そんな東洋医学でも欠点はあります。

まず急性期の治療は、西洋医学に比べて明らかに後退しています。

虫歯や心臓病、ガンといった「見た目」を修復しなければいけない病気に対しても、あまり期待はできません。(※一時的に痛みを取ることは可能)

つまり「機能」の面では強いが、「構造」の面では弱いといえます。

さらに、東洋医学の治療による反応は千差万別で、統計が取りつらく、西洋医学のように理論的、科学的な根拠がないため、保険が使えません。

西洋医学

2012-04-30 20:47:03 | 東洋医学
この前は、東洋人と西洋人の考え方の違いについてお話しました。

今回は、東洋医学と西洋医学の違いについてお話します。

西洋医学

西洋人は物事をなんでも細かく分解して、ひとつひとつの特徴を分析し階層構造に並べるのが好きです。

西洋医学は人体の「構造」に重点が置かれています。そして様々な科学技術を応用した治療を行います。したがって、合理的かつスピーディーに治療が行われ、急性期の疾患や、構造の問題に優れた力を発揮します。

劇的な治療の一方、人体への悪影響も大きく、耐え難い苦痛。そして高額な医療費が患者や家族の家計を圧迫します。つまり、西洋医学の恩恵を受けられるのは先進国、裕福な人に限られてしまっているのが実情です。

そのため、精神病のように「見た目」にわかりにくい病気や、慢性的な疾患を抱える人は、精神的にも肉体的にも経済的にも追い詰められていきます。

また、西洋の考え方は元々「個々」を大事にするので一人で多くの疾患を持っていると、治療が難しくなり、治るどころか一生患者にさせられてしまうことも少なくありません。

欧米の国々では、早い時期からそうした問題点が表面化し、今や代替医療にかかる人が増えています。

東洋と西洋

2012-04-27 17:43:01 | 東洋医学
東洋医学を語る前に、まずは東西の文化の違いを知らなければなりません。

時は古代、紀元前までさかのぼります。

世界は大きく東洋と西洋の二種類でした。

ここでいう東洋はアジア、西洋はヨーロッパのことをさします。

アメリカやオーストラリアなどは、まだ発見されていない未開の土地でした。

アフリカは人種や文化は西洋寄りですが、それは地中海沿岸の国々限定です。サハラ以南のアフリカは西洋とは区別されています。

さて、東洋と西洋の文化の源は、古代中国と古代ギリシャです。

古代中国では宇宙は「気」というエネルギーで満たされた空間と考えていました。

一方、古代ギリシャでは宇宙とは「無」の空間と考えていました。

これが、東洋人と西洋人の気質に大きな違いをもたらしたのです。

古代中国の「気」というエネルギーは目に見えないもので、あらゆるものに影響を与えていると考えていました。そのため、東洋人は物事をとらえる時、「全体」として捉え、相互の関係やバランスを重視します。

一方、宇宙は「無」から始まったと考える西洋人は、物事を「個別」に捉え、それぞれを細かいパーツに分けて考え、それを系統立てていくことを得意としています。

つまり西洋人は分析力に優れていて、これが後々、様々な科学技術の発展に貢献します。