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おもしろ医療解説

最新医療情報、使える知識、あまり知られていないようなお話まで、子供でもわかる優しい医療解説ブログです。

2012-07-26 15:30:37 | 東洋医学
それでは、東洋医学における「臓腑」を一つ一つ見ていきましょう!

まずは「肝」です。

はじめに言っておきますが、東洋医学の肝は、西洋医学の肝臓とは全く異なるものです。

先入観を捨てて読んでください。

肝は実質臓器なので、陰陽では陰に、五行では木に属しています。

東洋医学における肝の機能は、主に血液の貯蔵です。

西洋医学の肝臓でも、血液の20%から30%は肝臓に溜まっていますが、栄養の代謝や分解といった機能はありません。

東洋医学の肝は血液を貯蔵し、必要に応じて脳や筋などに分配しているとされています。

なのでこの「肝」の機能が落ちると筋肉が痙攣したり、目がかすんでよくみえなくなったり、気が同展して怒りっぽくなったりします。また不妊症、抑うつ傾向がみられる人もいます。

現代でいう神経症や心身症のような感じになります。

逆に、肝の機能が高まると、落ち込んで食欲がないといったような状態になります。これも現代でいう神経症や心身症のような状態です。

肝の病気は、吹く風のように様々に変化し、まるで掴みどころがありません。また肝に影響を与えるものとして、精神的ストレスや急激な環境の変化があげられます。

臓腑

2012-05-21 08:37:07 | 東洋医学
東洋医学における臓器です。

ただ、西洋医学でいう「内蔵」とは全く違います。

臓は実質臓器、腑は中が袋状の管です。

臓には肝 心 脾 肺 腎 心包(しんぽう)があります。

腑には胆 小腸 胃 大腸 膀胱 三焦(さんしょう)があります。

例えば「腎」の場合、西洋医学でいう腎臓は泌尿器の一つで、血液中の老廃物をろ過して尿にして外へ出しますが、東洋医学の腎は先天的なエネルギーを蓄え、生命活動の原動力を作り出します。

各々の臓腑については、またあとで説明します。

気 血 津液

2012-05-16 23:17:26 | 東洋医学
いよいよ東洋医学の中身に入ります!

気 血 津液(しんえき)は体の機能を果たす重要な要素です。

気は生きるための原動力、つまりエネルギーなのです。

気は先天的なエネルギー(=生命力)と、呼吸や食事で取り入れた後天的なエネルギーに大別されます。

つまるところ、酸素 栄養 免疫力 体の基礎構造といったところです。

東洋医学でいう血は、現代でいう動脈血とほぼ同じものです。

栄養や酸素を運んでいます。

津液(しんえき)は体液のようなものです。

津液には営と衛(どちらもエイと読む)に大別されます。

営は人体の様々な場所を巡り、その蔵の働きを支えています。

衛は主に体の外側に近い部分にあり、外敵の侵入を防ぎ、体を守っています。

次回は東洋医学における内蔵

五臓六腑

についてお話します。

東洋医学における体の区分

2012-05-15 22:14:45 | 東洋医学
東洋医学では、陰陽五行に基づいて体を区分します。

西洋医学のようにある一定の法則に従って系統立てることはありません。

あくまでもイメージです。

ではまず陰陽でわけてみます。

陽の分類

男性 上半身 左半身 胃腸や膀胱などの袋状の内蔵 風 空気 乾燥 暑熱 太った体格act

陰の分類

女性 下半身 右半身 心臓や肝臓などの実質の内蔵 血 水 湿気 寒冷 痩せた体格act

とまぁ、こんなんです(笑)

五行でわける場合は次のようになります。

木の区分
肝 胆 眼 筋など

火の区分
心 小腸 舌 脈など

土の区分
脾 胃 唇 肌など

金の区分
肺 大腸 鼻 皮膚など

水の区分
腎 膀胱 耳 骨など

となります。

五行論

2012-05-11 19:01:25 | 東洋医学
東洋のもう一つの考え方、それが五行論です。

陰陽論と並んで、東洋思想の中核を成す哲学です。

陰陽論では物事の性質を2つにわけました。

五行論では物事の性質をさらに5つにわけます。

古代中国人は、万物は

木 火 土 金 水

の5つの要素からできると考えていました。

そのため、その物の性質を木や水などになぞらえて、分類します。

ではいくつかご紹介しましょう。


春 青 風 怒 脂 酸 眼 筋など


夏 赤 暑 喜 焦 苦 心 心臓など


中央 黄 湿気 思 甘 口など


秋 白 燥 悲 辛 肺 遠慮など


冬 黒 寒 恐 驚 腎 耳など

この五行も陰陽と同じように、互いに影響を与えあっています。