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おもしろ医療解説

最新医療情報、使える知識、あまり知られていないようなお話まで、子供でもわかる優しい医療解説ブログです。

腰椎分離症

2012-07-15 21:02:38 | 病気の仕組み
せっかくなので、さっそく画像つきの記事を書きます。

7月になってからずーっとスポーツ関連の記事を書いてかましたが、初めて画像付きにしてみました。

腰椎分離症とは、腰椎の棘突起の疲労骨折のことをいいます。

腰椎には後ろにチョンと出た突起があって、弱い外力でも繰り返し付加がかかると疲労骨折を起こします。

この絵は腰椎を真横から見た図で、突起の部分が、角砂糖がかけたようにポロリと取れています。

この腰椎分離症は子供に多く、骨折しても治療はできず安静にしていてくっつくのをまつしかありません。

とりわけ、バスケやバレーのように飛んだりはねたりする競技にこの骨折が多いようです。

私にも中学生の弟がいますが、去年バスケ部の練習中にやってしまいました。

この腰椎分離症ですが、うまくくっつかず椎体(絵では左側の四角い部分)がお腹の方に突き出してくることがあります。

これを腰椎すべり症といい、分離症から起こることがあります。

腰椎は真っ直ぐではなく、少し前側に傾いているため前側にズルズルとすべりやすいのです。

これを予防するためには、トレーニングをやりすぎないようにするしかありません。

乳酸による筋肉痛

2012-07-15 07:39:56 | 病気の仕組み
昨日は筋繊維の断裂による筋肉痛の話をしました。

でも筋肉痛の原因は筋繊維の断裂だけではありません。

乳酸とは、いわゆる老廃物のことをいいます。

乳酸が溜まるということは、血液の質か流れ方に問題があります。

血液の質が悪ければ、当然体の機能も落ちます。

血液循環が悪ければ、栄養や酸素は届かず、乳酸がたまっていきます。

マラソン選手のように赤血球を意図的に増やしている人たちは、乳酸による筋肉痛はあまりおきません。

そもそも運動しているので血液循環は良いし、さらに運び屋である赤血球がたくさんいるためです。

じゃあ、私たちも赤血球を増やせばいいじゃん!

と思うでしょ(^^)

ところがそうはいかないんどす!

赤血球を増やすためには低酸素の空間で過ごす必要があります。

マラソン選手はそれを高地トレーニングで実現していますが、お金もかかるし体への負担もあるため、誰もができるということではありません。

それに、運動してない状態で赤血球が増えれば、血管の中で渋滞を起こし、狭い血管では詰まってしまう可能性もあります。

ではどうしたら良いのでしょう?

ひとつは食べ物を意識すること。ジャンクフードやお菓子、外食やコンビニ弁当などは御法度です。

次に、乳酸がうまく流れていくように、適度な運動を行うことです。

運動をするほかに、マッサージを受けることも良いでしょう。

ちなみに、原因となる病気がなくておこる肩こりや腰痛は、たいていこの乳酸の溜まりすぎで起こります。

使い過ぎ症候群

2012-07-09 22:47:25 | 病気の仕組み
前回は、栄養やトレーニングの話をしました。

今回はトレーニングつながりで、スポーツ障害の代名詞ともいえる、使い過ぎ症候群についてお話します。

使い過ぎ症候群はその名のとおり、筋などの使い過ぎによって起こる様々な症状のことをいいます。

代表的なのは野球肩、テニス肘、披露骨折、ランナー膝、ジャンパー膝、肉離れなどです。

これらの症状はプロの選手でもありますが、一番問題になるのは、まだ体が出来上がっていない子供と、趣味程度で長時間、長期間競技をしている人たちです。

こういう人たちはスポーツ選手のようにキチンとトレーニングをしていない人がたくさんいます。

確かにただの筋トレより競技の方が楽しいので、そちらにばかり気を取られてしまうのは仕方ありません。

ただ、元々50の力を出せる筋肉に80の力を要求したらどうなるでしょうか?

当然、何かしら問題は起きてしまいます。

また、栄養や酸素の供給も大きな要素です。

栄養や酸素が十分に回らなかったり、老廃物が溜まると、筋肉そのものの能力もさがってしまいます。

そうなると、自分で「使いすぎた」と思わなくても、筋肉は披露し、大した運動をしてなくても、まるでたくさん運動したかのように疲れます。

なので使いすぎには広い意味があります。

骨粗鬆症になりやすいスポーツ 2

2012-07-06 17:39:11 | 病気の仕組み
さっきの続きです

重力や体重の付加を受けないスポーツとは水泳のことです。

水泳の選手は、トップ選手になればなるほど骨粗鬆症になりやすくなります。

彼らは水の中にいる時間が長く、重力や体重の影響を受ける機会が普通の人より少ないからです。

同じ理由で宇宙飛行士も骨粗鬆症になりやすいです。

重力や体重付加をまったく受けない宇宙の環境に長い時間滞在すればするほど、確率はあがります。

何年か前に宇宙飛行士の体を借りて、骨粗鬆症の新薬の効果を確かめる実験が行われています。

逆に、骨密度が増えて骨が強くなるスポーツはコンタクトスポーツです。

格闘技 サッカー ラグビーなどが代表的です。

でも,骨粗鬆症の予防のためだからといって、むやみに練習するのはよくありません。

自分の体調体力に見合った運動をやりましょう。

骨粗鬆症になりやすいスポーツ 1

2012-07-05 17:37:05 | 病気の仕組み
骨粗鬆症の予防にスポーツが有用なことはよく知られています。

でも,世の中には骨粗鬆症を予防するどころか、むしろ骨粗鬆症になりやすくしてしまうスポーツもあります。

では、そもそも骨粗鬆症とはどういう病気なのかというところからお話します。

骨粗鬆症は骨形成(つくる)に対して骨吸収(こわす)の割合が多くなり、骨がもろくなっていく病気です。

これを予防するためには、体にある程度付加をかける必要があります。

普段私たちは重力の英喜を受け、重力と体重の抵抗がある中で運動しています。

でも,もし重力や体重付加を受けないスポーツがあるとしたら…

へっ?

そんなスポーツあるわけないって?

あります!

つづく