6月以来の地元の仲間と温泉旅行。山梨南アルプス方面のどんづまり温泉の秘湯は大体歩いたか。集大成のつもりで選んだ温泉は南アルプス街道の西山温泉。
ルート選択の基本は、いつものように酒蔵探しから始まる。今回は富士山経由で富士郡芝川町の富士錦酒造。事前に土曜の立ち寄りに快諾していただいた。
いつものように和泉小学校通り「しずか」の前から、9時前、還暦前の爺さん七人、H君のエルグランデで出発。この中、いつの間にか本来の孫付き爺さんは3人に増えた。
車の中であれこれワイワイと冗談飛ばしている内に、あっという間に御殿場インターに到着。富士山スカイラインに入り曇ってはいたが、五合目入り口の水ヶ塚駐車場に到着したとたん、紅葉にはまだ早そうだが、雲ひとつない?素晴らしい富士山の勇姿が目の前に飛び込んできた。
記念撮影もそこそこに目当ての酒蔵にナビ任せの一直線。地図もなしに複雑な狭い道をナビ任せにクネクネしながら一発到着。芝川の富士錦酒造は元禄年間創業で2500石ほどの静岡県内の中堅酒蔵だ。蔵開きなど一般に公開して積極的に日本酒の普及を努めている姿勢が立派だ。
蔵は仕込みの準備中で、青年社長の清さんから蔵の様子を丁寧に案内していただく。吟醸蔵、木の香も新しい工夫して作った麹の仕込み室やオゾンでの殺菌、蔵付きの菌の除去など、管理の難しさなどを教わりながら案内して貰う。
富士錦では限定数の秋あがり「ひやおろし」や純米原酒など利き酒会で飲む酒や旅館で飲む分を購入した。今晩のお楽しみの酒を積み込んだ後、蔵に近い白糸の滝を見物し、一路、西山温泉へ。
ナビ任せで身延道の反対の富士川左岸(左岸とは上流から下流に向かって左側の呼び方)をひた走り。南アルプス街道に入る。雨畑湖への分岐まで、露払いの砂利トラ2台の後ろにつく。4時近くになったので、当初予定の奈良田の里温泉への立ち寄り湯は諦めた。しかし、南アルプス街道最奥の奈良田湖を望んだ白籏山岳写真館に是非寄りたいという仲間がいたので寄ることとした。
写真だけの写真館(当たり前か)は、ボリューム共いまいちインパクトに乏しい。しかし、好きな人にはさぞやたまらないのだろう。
さて、元の道を5分も戻ると西山温泉蓬莱館に到着する。ここで仲居さんから重要事項の伝達があった。温泉の油量と湯温が下の慶雲館や途中の町営「湯島の湯」のボーリングのために落ちてしまったとのこと。従って、湯量が足りなくなって女風呂は中止して、今は入れるのは大風呂(混浴)だけとのこと。
と、ここまではよかったが、男女時間交代制ですと告げられた瞬間、何人かの顔に明らかに陰りの色が見えた。
しかし、長い年月に湯によって彫り刻まれた大風呂の浴槽の木材は、湯によって穿たれ秘湯の趣を十二分に残している。温泉は温めてはいるが掛け流しであり、少なくなった湯量を女風呂の閉鎖などの努力で守ろうとしている姿勢が心に打つし痛々しい。町を相手に係争中とのことである。
食事は前もって酒のつまみにと追加料理を頼んである。が、猟期じゃないので獣肉はないと申し込み時に言われ山菜づくしである。糖尿病危険ゾーン(超えてるのもいる)の我々、糖尿に効くという風呂と併せて、体にますます宜しいじゃないかと納得。食事が体に良い分、部屋の冷蔵庫のビールや冷酒、お燗の他、富士錦で買ってきた日本酒をほとんど平らげたのはバランスでしょうか。
旅館の気配りで、食事用の部屋とは別に3部屋に寝床を用意してくれた。女子専用タイムか故か、さっさと寝床に入った連中を尻目に、夜更けの12時近くまで残った仲間と一杯やりながら談笑・就寝。
而して、明け方4時頃、なにやら向かいの食事部屋が騒がしい。昨晩早く寝た連中が起き出して日本酒で酒盛りをおっ始めている。同じフロアに他のお客さんはいないので良かったが、まったく、しょうも無い連中だ。
まだ早い。付き合いきれないので必需品の耳栓を取り出し強制就寝。朝、聞いたら6時過ぎまで飲んでたそうだ。
■データ
○西山温泉 蓬莱館 山梨県南巨摩郡早川町湯島73
TEL 0556-48-2211
○富士錦酒造 静岡県富士郡芝川町上柚野 532
TEL 0544 - 66 - 0005
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