忍之閻魔帳

ゲームと映画が好きなジジィの雑記帳(不定期)。
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DSの2画面を真面目に考えた「アナザーコード」

2005年02月01日 | 作品紹介(ゲーム)

■DS:「アナザーコード 2つの記憶」


ニンテンドーDSの特徴はタッチパネルだけなのかと言うほどに
DSのソフトはタッチペンを使う物が多い。
タッチパネルの使用は絶対ではないはずなのだが、
そこにそれ(タッチパネル)がある以上、
使わなければならないのではないかという、
「タッチパネルの呪縛」に取り憑かれたクリエーターも多いのではないか。

一方、DSのもうひとつのウリであるはずの2画面だが、
こちらは逆にあまり魅力を感じていないのか、
革新的な利用法を思いつかないのか、
「一応上下の画面を使ってますけど」
という程度にしか使われていないソフトが多い気がする。
SFCにしろ64にしろ、新ハード発売時には
常にハードの機能を活かしたソフトを投入してきた任天堂ですら、
まだ2画面を使いこなしたソフトは見受けられない。

今月24日に発売予定の「アナザーコード」は、
現状では持て余し気味の2画面の可能性を垣間見ることが出来るソフトだ。
開発を担当したのはCING。
一般にはあまり馴染みのない名前かも知れないが、
PS2でカプコンから発売された「玻璃ノ薔薇」の開発も担当している。
ゲームジジィ向けに追加説明すると、このCINGという会社は
リバーヒルソフトにいたスタッフが集まって出来た会社なのだ。
リバーヒルソフトと言えば、「琥珀色の遺言」「殺人倶楽部」など、
硬派なアドベンチャーを多数リリースしていたメーカーで、
私のお気に入りのメーカーのひとつだった。
PSでリリースされた「ワールドネバーランド」が、
リバーヒルの残した最後のヒット作かも知れない。

前置きがやたらと長くなったが、
「アナザーコード」はアドベンチャーに関しては一日の長を持つ
CINGならではの作品に仕上がっている。
今作で特に目を引いたのが、2画面の利用法の上手さだ。
通常の探索画面では、
下画面ではトップビューのマップを主人公が歩いており、
上画面ではマップ上で秘密のある箇所を主観視点で表示するようになっている。
上画面に変化があればそこに何かあると直感的に分かるため、
従来のアドベンチャーのように無駄に歩き回る必要がないのは嬉しい。
また、下画面では主人公が眠っており、
上画面では主人公が見ている夢の風景が進行する、という風に、
DSの2画面をコミックのコマ割のように捉えた演出が随所に見られるのだが、
これが想像以上の効果を上げている。
「研修医・天堂独太」をプレイした時にはさほど感じなかったのだが、
DSとアドベンチャーというのは相性が良いのかも知れない。

気になった箇所もいくつかある。
まず、ゲームに入るまでの導入部分がやけに長いこと。
冒頭部分で惹き付けておきたいのも分かるが、
早く実際に触ってプレイしたいというプレーヤーは多いと思う。
時折挿入されるムービーシーンなどもそうなのだが、
全体的にかなりゆったりしたペースで進んでいくため、
短気な人はちょっとイライラしてしまうかも知れない。
また、私的にはこれが一番辛かったのだが、
同じメッセージに当たった時に途中キャンセル出来ないのは今時どうかと思う。
一応LRボタンで早送りすることは出来るのだが、
例え早送りをなくしてでもキャンセルを入れて欲しかった。

老舗ならではの味わいにDSらしさも加味したアドベンチャーなので
女性からジジィまで幅広くお勧め出来る。
ただし、短気な方はプレイ前にカルシウムをとっておくべし。

*当BLOGでの新作紹介は、
 1:あくまでも開発途中のROMを使ってのプレイであること。
 2:数分のプレイによる第一印象に過ぎないこと。
 3:発売までに内容変更の可能性もあること。
 を予めお断りしておく。
 簡単に言えば、「あまりあてにしないでくれ」ということだ。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
  タイトル:アナザーコード 2つの記憶
    機種:ニンテンドーDS
  メーカー:任天堂
   発売日:2005年2月24日
    価格:4800円(税込み)
 公式サイト:http://www.nintendo.co.jp/ds/anoj/
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
コメント (56)
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