閑雲孤鶴の日々  - Fire生活者の呟き -

Fire生活経験談のほか、世相世情 💹📆、知的生産技術💻📱、書評📒について、書き綴ります。⏳

日米開戦の悲劇  ジョセフ・グルーと軍国日本

2014年02月21日 | 書評 歴史
日米開戦の悲劇  ジョセフ・グルーと軍国日本/福井雄三/PHP研究所/2012

グルー駐日大使の視点から、日米開戦~終戦までの経緯について解説した歴史書。

書評での評価はそれほどでもないが、私にとっては一級の歴史書である。
つまり、批判している方は、この本の所在が広く知れ渡ってはこまるのであろう。

私は、福井雄三は、近い将来、中村粂による名著「大東亜戦争への道」を越える歴史書を書く可能性ある歴史家となる可能性が高いと読んだ感想から予想している。

年齢は60歳で、あと十数年書き続ければ、たぶん、実現可能だろうということである。

福井雄三の持説は、
ノモンハン事件の歴史評価見直し
ノモンハン事件で懲りて、北進を諦め、南進に切り替えた軍事戦略ミス
シナ事変への関与、深追いは海軍が仕掛けた
海軍の戦略ミスを根拠とする、陸軍善玉・海軍悪玉説
などにある。

東京裁判史観では、南京虐殺が論争対象となっているが、今までノーマークだったノモンハン事件が、敗戦史観の起点となっているという指摘には、納得せざるを得ない。

なお、福井雄三の本は、歴史学者を含む、敗戦利得者たちにとっては、都合が悪い本であろうことを最後に指摘しておく。

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