排日の歴史 アメリカにおける日本人移民/若槻泰雄/中央公論/1972
著者は海外移住事業に係わり、サンフランシスコ、ボリビア駐在経験ある、日本人海外移住推進の専門家。
この本では、日本人だけでなく中国人に対する排斥の経緯についても扱っている。
歴史書というよりは、当時の実態、例えば現地新聞記事にどう書いてあったか、白人社会の反応はどうだったか、などについて駐在経験での実体験に基づく見解が示されている。
面白いのは、渡米した日本人留学生の相当数が、留学生というのは名目に過ぎず実質職探しの労働者だったことが暴露されている。(28~31頁)
今日、不法滞在の外国人による犯罪が激増している中で、過去に日本人が留学生という肩書を利用し他国の労働市場荒らしを行ったことを知れば、(日本人よりも外国人の権利を優先したがる)政治屋たちが掲げる多文化共生などという戯けたスローガン的政策標語は、否定されるべきと考えるのである。
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