伊勢音頭恋寝刃(いせおんどこいのねたば)
チラシに書いてありますが、53年振りの上演を含む通しです。
お家騒動、妖刀、恋心・・・・素材の揃った演目です。9月文楽第1部で上演されましたが、チケットがとれませんでした。国立劇場は文楽と歌舞伎で同じ作品を上演する企画をしています。比較して観る楽しさを提供してくれています。
ストーリーはチラシの裏面をみてください。
序幕は密書を軸に進みます。滑稽なしぐさの第四場、だんまりの五場は、大詰とは全く別の演目と思わせるように淡々と進みます。
二幕目は喜劇です。正直正太夫(雁治郎)の振る舞いが軽やかです。
大詰ー仲居万野(中村魁春)が主人公福岡貢(中村梅玉)を侮辱し追い詰めていきます。貢を慕う遊女お紺(中村壱太郎)らの機転で悪者一味に奪われた宝刀「青江下坂」と刀の折紙(鑑定書)を取り戻すのですが、宝刀は妖刀であって、主人公が次々と悪者一味を殺害し始めてしまうのです。雁治郎、壱太郎、魁春、梅玉の演技が魅力的で引き込まれます。
刀の写真は「葵下坂」-青江下坂のモデルとなった刀を展示していました。書状は「折紙」(鑑定書)です。