川崎市にある岡本太郎美術館に行ってきました。『岡本太郎が愛した沖縄』展が開催中です(4/23⇒7/3)。
岡本太郎は画家として知られていますが、民俗学者であることはあまり知られていないようです。もう一つの顔は写真家でもあります。この企画展は岡本太郎が1959年と1966年に撮った写真(静止画)を200点近く展示しています。
1966年には久高島のイザイホーを取材しています。イザイホーとは沖縄本島の東南にある小さな島・久高島において12年に一度行われる女性だけによる神事。岡本太郎は民俗学者として強い関心をもったのでしょう。その記録は「忘れられた日本-沖縄文化論」として発表されています。
イザイホーは後継者が絶えたために1978年を最後に行われていません。映像記録として貴重なものです。企画展では東京シネマ新社が撮影した動画(30分程度に抜粋)も上映しています。イザイホーの様子がよくわかります。なおこの映像は、インターネットでもみることができます(科学映像館HP)。
この企画展で展示されている画像のほとんどは無料で配布されている出品リストに掲載されています。
リストの写真は、写真集『岡本太郎が愛した沖縄』に掲載されたものと同じと思われます。無料の出品リストはたいへんに有難いものです。企画展のチラシ(下記)は写真集の表紙を模したものです。
渋谷のアプリンクでは『久高オデッセイ 第三部風章』が上映されています(4/16~4/29)。
朝日新聞で紹介されたので観てきました。イザイホーの映像はありませんでしたが、久高島で神事が継承されてきたことがわかるような気がしました。
海に囲まれて暮らす日本人は、潮の流れに支えられて生活してきたことを都会で暮らしてきた私たちにも思い起させます。