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女心と秋の空

~おおきくなったキミへ~
ダーとムスコとワタシのまいにち。

『THE WINDS OF GOD』

2005-09-06 | しばい
4年ぶりに戻ってきた。 
今井雅之のライフワークともいえる舞台。


『THE WINDS OF GOD ~零のかなたへ~』@東京・台場 スタジオドリームメーカー

 原作・脚本・演出/今井 雅之
 出演/今井 雅之・ 松本 匠・AKIRA・田中 伸一・岡安 泰樹・田中 正範


ウインズとの出会いは・・・忘れた。
とにかく何度も観ている。
稽古も何度か観させてもらってるし、
ストーリーもネタもオチも知っているハズ。

なのにやっぱり泣けた。


今井さんは4年前の公演千穐楽にもうやらないと言った。
ウインズを今日限りで封印すると。

その数日後に、NY同時多発テロが起きた。
キャスターが叫び、NY紙面を飾った“KAMIKAZE ATTACK!!”の文字。
今年になってロンドン同時多発テロ。
そして戦後60年。

今井さんは、いてもたってもいられなくなったに違いない。


ウインズは、戦争がテーマの作品では決してなく、
過去の作品でもない。

自分は今、何をするべきなのか?


今、台風のごとく日本のあちこちで旋風を巻き起こしているウインズ。
今週土曜日にドラマ(山口智充&森田剛)が、
来年には映画が公開されるらしい。

ぜひ見てください。


THE WINDS OF GOD Official Blog

涙そうそう

2005-08-30 | しばい
昨夜放送されたドラマのせい。

TBSテレビ放送50周年“涙そうそうプロジェクト
ドラマ特別企画「広島 昭和20年8月6日」


イヤ、テレビドラマを言い訳にするのもどうかと思うが、
でもこのドラマを頭から終わりまで
途中でトイレに行くことも忘れて見入ってしまったせいで、

ぜんっぜん眠れんかった。 

エンドロールで流れた残酷な写真がフラッシュバックする。



わたしたちは「8月6日」の運命を知っている。

なのにドラマはその日、その時間に向かって進んでく。
幸せを掴もうとする笑顔の果てに。

まるで映画『タイタニック』を観てるような感覚だったとある人が言う。

切なすぎる。
ありゃないよ。


エノラゲイ。

笑顔。

閃光。

黒い雨。



所詮ドラマはドラマ。かもしれない。
こんくらいでヘコタレてどーするんだってかんじ。

でもあたしは、
かなりキタ。
やられてる。


あたしが今やれること、
やらなくちゃならないことは なんだろう。


あーるこおうぉうぉう

2005-08-21 | しばい
 うーえーをむぅいて 
 あーるこおうぉうぉう
 なみだがぁーー
 こぼれーーないよおうぉに


こんなにもいい歌なのに、
こんなにも口ずさみやすいメロディーなのに、
ついつい忘れてしまう。 この歌の存在を。


泣きたくなったら、
舌先をぎりっと噛んで、上を向く。
そして一歩一歩足を前に出す。

そうだよね? 天国のQちゃん。


上を向いて歩こう。

 


『上を向いて歩こう』
  作詞:永 六輔/作曲:中村 八大 1967

 上を向いて歩こう 涙がこぼれないように
 思い出す春の日 一人ぼっちの夜

 上を向いて歩こう にじんだ星を数えて
 思い出す夏の日 一人ぼっちの夜

 幸せは雲の上に 幸せは空の上に

 上を向いて歩こう 涙がこぼれないように
 泣きながら歩く 一人ぼっちの夜

 思い出す秋の日 一人ぼっちの夜

 悲しみは星のかげに 悲しみは月のかげに

 上を向いて歩こう 涙がこぼれないように
 泣きながら歩く 一人ぼっちの夜 一人ぼっちの夜

 坂本九没後20年ドラマスペシャル
  『上を向いて歩こう 坂本九物語』 テレビ東京


アブナイ仕事 その②

2005-08-01 | しばい
某舞台裏現場。

舞台には100通り以上もの「ルール」が存在する。

異国語のような舞台専門用語はもちろんのこと、
紐の結び方、仕舞い方、布の巻き方、たたみ方、

(以下省略)

だから自分から動けないのだ。
怖くて。

違うことして怒鳴られるのが怖いんじゃなくて、
舞台進行の妨げになるのが怖い。

だからわたしは“金魚の糞”のように
ただただ先輩の後を追いかけ、
やることを真似するしかなかった。


スタッフ:「おいっ!かまちはきらえっ!」

わたし :「?」

スタッフ:「かまち は きらえって言ってんだろっ」

わたし :「あ、すみませんでした!!」


異国語はよくわからないけど、
とりあえず謝る言葉は知っている。

「“かまち”ってなんでしたっけ?」

なんてことは口が裂けても言えましぇん。

舞台上の役者がアマチュアでも、
舞台裏の人間はプロじゃなきゃならない。

舞台裏は奥が深いっす。深すぎっす。

『OUT OF ORDER』

2005-07-21 | しばい
劇団俳協 ラフ・ユニット
『アウト・オブ・オーダー ~嘘つきは政治家の始まり~』(@TACCS 1179)
 作:レイ・クーニー
 翻訳:黒田 絵美子
 演出:西川 徹

「世界で一番面白いけど見た後に何も残らない」
といわれるイギリスの世界的な劇作家レイ・クーニーの作品
・・・らしい芝居を観てきました。

そもそも、“ラフ・ユニット”ってなんだ?
“レイ・クーニー”って誰だ?

あたし、以前あそこにいたんだあ・・・って懐かしい感覚は
もうこれっぽっちもなかった。

あたらしい劇団俳協。
お客さまが手を叩いて お腹を抱えて笑い転げる劇団。

みんなおめでとう。
ちっとも「見た後に何も残らない」じゃなかったよ。
あたしは、羨ましいを通り越して悔しかったよ。

悔しくて悔しくて嘘をついてしまった。
「明日早いから、飲まないで帰るー ごめんねー」って。

どんなに朝早くたってそんなの関係ない。
公演後にいつものお風呂屋さんの2Fで飲むの
すごく楽しみにしてたんだけど。


駅までとぼとぼ歩く夜空には、まんまるい満月。
あたしはどこに行くんだろう。

P.S. susan、それ以上痩せないでね。いつか骨と皮になってしまいそう。
 けど、あれだけ喋って動いてたらムリか・・・


今夜は水曜ミステリー☆

2005-07-20 | しばい
今夜、久松真一さん脚本ドラマ放送!

 7月20日(水)21:00~テレビ東京系列
水曜ミステリー9
「農家の嫁は弁護士!神谷純子のふるさと事件簿!」

出演:浅野ゆう子・山下真司・京本政樹・高畑淳子 ほか


ふむふむ。
今までのシブシブ!シリアス路線ではなさそう・・・。
久松さん、新境地開拓か?!

楽しみにしておりまする。

アブナイ仕事

2005-07-19 | しばい
某所・某打ち合わせ。

「ここのこれ、このまま生かしますか?」
「うーん、きらって殺しちゃってください」

ひさしぶりに耳にした、こんな会話。
しかも顔は眉間にしわが寄り、かなり真剣。

こわいっす。何の相談やねん。 
子どもには聞かせたくない。(いないけど)

手話通訳さん、だいじょーぶだったのかしらん。
脅えてやしないやろか。

わたくしごときが僭越ながら解説
【舞台用語】
「いかす 」照明器具や音響機材を作動させること。
「きらう」いらない物をフレームから外に出すこと。はずす。
「ころす」ものを固定して動かなくすること。
     綱もとのロープや大道具、照明器具などの位置や向いている方向を固定すること。

『MY FATHER』

2005-07-17 | しばい
Y先生が熱く語るこの世界に魅了され、さっそく映画館へ。

『MY FATHER』 (@銀座シネパトス)
 原題:MY FATHERーRua Alguem 5555
 イタリア=ブラジル=ハンガリー合作/2003年製作
 監督:エジディオ・エローニコ
 原作:ペーター・シュナイダー「Vati」(Rewohlt in Reibek 刊)
 出演:トーマス・クレッチマン、チャールトン・ヘストン、F・マーレイ・エイブラハム 他
 
ヒトラー政権下、アウシュビッツ収容所で
数々の人体実験を行った、実在の医師ヨゼフ・メンゲレ。
父親がメンゲレだと知らされた息子ヘルマンは真実を求め、
ブラジルに逃亡していた父のもとへ向かう…。
決して許すことのできない過去を持つ父と対面した息子の
苦悩と葛藤を描く実話ヒューマンドラマ。


あんまり話題性がなく、地味ーな映画。
なんてったってシネパトスONLYだし。
(銀座なのに銀座らしくない、戦争直後みたいなちっぽけな映画館デス
けど、舞台を観たあと「なんやこらー金返せー」ってなことはあっても
映画で「観なきゃよかった・・・」とは思わない不思議なタイプなので、
わたしはこの映画、観に行って良かったと思う。

戦争で犯した罪。
歴史を清算するということ。
これって、日本人として忘れたくても忘れられないこと。
忘れちゃならないこと。

メレンゲ演じるのは、チャールトン・ヘストン。
そう、『十戒』('56)、『ベン・ハー』('59)、『猿の惑星』('68)、
全米ライフル協会(NRA)の会長のあの人。
この映画の撮影後に自分がアルツハイマーであることを公表し、
「本作で私のキャリアを終えられたら、とても名誉に思う。」とコメント。

ナチス時代の罪について問い質す息子ヘルマンに対し、
自分はただ純粋に科学者、遺伝学者としての仕事をしただけだと、
自らの潔白を主張して譲らない。

「母さんの瞳の輝きにかけて誓う。一人も殺していない」

ああ・・・。
銀座のネオンが眩しい。

巨匠・アンゲロプロス

2005-07-01 | しばい
映画の日ということで(?)
 (友人に言われるまで気付かなかったけど

テオ・アンゲロプロス監督作品
『エレニの旅』(@渋谷・ユーロスペース)を観てきた。

エレニの旅 “地に降る涙のように”
<2004年ギリシャ・フランス・イタリア・ドイツ合作、ギリシャ映画>
 監督・脚本:テオ・アンゲロプロス
 音楽:エレニ・カラインドルー
 撮影:アンドレアス・シナノス
 主演:アレクサンドラ・アイディニ、ニコス・プルサニディス

●2004年ベルリン映画祭正式出品
●2004年ヨーロッパ映画賞国際映画批評家連盟賞受賞
提供=株式会社フランス映画社+株式会社紀伊國屋書店
配給=フランス映画社


あたしはこの映画を上手く言葉で感想を述べることができない。
とにかく
とにかく
とにかく
美しかった。なにもかも。

あたしはたちまちあの作品の、あの監督の虜になった。

有無をいわさず「今年のNo.1映画」に決定。
あと半年あるって?
心配ご無用。
あの美しさには決して敵わない。
懸けてもいい。神に誓って。

勝手に役者気分♪

2005-06-28 | しばい
今宵も逃避行の旅へ。
今月最後の感激・・・観劇。

ルームルーデンス公演(@こまばアゴラ劇場)
岸田理生 連続上演2005『処女戯曲・眠る男』
 作/岸田理生 演出/田辺久弥

奇しくも今日は劇作家・岸田理生の命日。そして公演初日。
幕開け前にキャスト、スタッフ、観客全員で1分間の黙祷をささげた。
岸田作品初体験のわたしであるが
皆にならって首を垂れ、その“時”を共有する。
それぞれが様々な思いを馳せる不思議な1分間。

空間を上手く生かした小劇場ならではの演出にシビレた。
役者の息遣いや汗が手に取るように分かる。
役者が放つ光の使い方(わたしの好きなマッチ灯りもアリ)がいい。

わたし、こーゆーの結構好きかもー。

という感想は初日打ち上げ乾杯ビールと共にかき消され、

「あそこ何で間に合わねーんだ?」・・・(客のあたしがいるのにその話かよ)
「あの場面はこうしたほうが・・・」・・・(まあ、そのやり方もいいかもね)
「カーテンコールはやっぱさぁ~」・・・(ソレあたしも同意見だわ)

なんて会話が繰り広げられる熱い輪にハマッてしまい、
わたしもさっきまで舞台に立ってたような気分で帰宅。

いやあ、公演後のビールはサイコーっす!

元とか卆とか。

2005-06-24 | しばい
元・演劇集団キャラメルボックスの づかっちが、
4年ぶりに舞台復帰すると連絡を受け、今日も劇場へ。

プロデュース公演『CALLING』(@アイピット目白)
 脚本/宮城陽亮 演出/宮崎珠実

声優さんたちがやる舞台は、もう観たくない・・・
開演 第一声から「ああ、今日はもうダメだ」と思った。
みんなイイ声なんだよ、ホント。参りました。素晴らしい!

・・・それでオシマイ。
手がぶらぶら。声だけでお芝居。ハケは完全なる素。

演劇集団キャラメルボックスを退団して、
殺陣トレーニング・指導に4年間精を出してきたづかっちが、
あの中で完全に浮いていた、と思う。
頭の先から足の先まで張りつめた「気」のようなものが見えた。
相変わらず笑顔がサイコー、づかっち。

いつも思うんだけど、
(自分で冒頭に書いておきながら)
「元」っちゅーのが、わたしはあまり好きではない。
演劇集団キャラメルボックスがなんぼのもんじゃい。(うわ、大胆
でもミーハーなわたしは、キャラメル公演に何度も足を運んだ。

チケットは即完売(今はどうか知らないけど)、
劇団員はテレビドラマに出まくってる(今はたまに?だけど)、
そーいった名の知れた集団に一度でも籍を置くと、
その先ずーっと「元~」がもれなく付いてくる。

元宝塚とか元劇団四季とかね。

わたしは今フリーの身で、「元」がつくほどエライ芸歴ないし、
気楽キラク~と思っていたら、なんとあったわ。

手話通訳者を続けていく上での、国リハ学院卒業生。わお

果たしてこれが、
ブランドとなるのかプライドとなるのか十字架となるのか。
その結果はこれから、これから。

『anego』最終回

2005-06-22 | しばい
連ドラなんて興味なーい
その展開はありえーん
わたしはやっぱり大人の付き合いがしたいわー
奈央子ってOggiから抜け出したかのようにtheoryの服ばっかやー

などと、
水曜の夜におうちにいるときは
ちゃっかりテレビの前に座って『anego』にツッコミを入れていました。

しかしながら、
赤西くんという人(ジャ…ジャニーズ?また刺される)の
人気の理由がとうとう分からずじまい・・・。

わたし自身、年下男に興味がないというわけでは決してなく、
いつか年増のわたしなんてポイされるかもという思い(不安)を
抱えたお付き合いは嫌なのです。

そう、白馬の王子様にめちゃめちゃ憧れている。
あの高い位置から手をスッと差し出してくれる人。
わたしは視線を外すことができない。
無意識に自分の体から手が伸びてゆく・・・・・。

はっっ。(役者特有の妄想癖?)
(うんにゃ。イメージトレーニングと言ってもらいたい)

白馬の王子様なんてどこにもいない。
こうなりゃ自分で馬にまたがって、
どこへでも行ってやろうじゃないの。


主人公=奈央子の台詞にたくさんの共感を覚えました。
林真理子はよく30代独身女の心理を掴んでいるわ。

オンナは30になってからが一番楽しいと思う。
そしてわたしは今、40歳になるのがとっても楽しみ。

『Man of La Mancha』

2005-06-19 | しばい
3年ぶりの『ラ・マンチャの男』 (@有楽町・帝国劇場)

STAFF≫
脚本/デール・ワッサン 作詞/ジョオ・ダリオン
音楽/ミッチ・リー 演出/松本幸四郎
CAST≫
松本幸四郎/松たか子/福井貴一/山崎直子/上條恒彦/佐藤輝 ほか


縁あって、今回で6回目のラマンチャ観劇。

6月29日の帝劇千穐楽に
松本幸四郎はミュージカル通算出演回数2000回を迎える。

2000回・・・。
想像にも及ばない。

「人が人の陰口を叩くのはたやすいこと。
 しかし、人に勇気や希望、
 感動を与えることはなかなか出来ない。
 その出来ないことを商売にしているのが、俳優だ」

幸四郎さんはこの言葉を胸に、
舞台に立ち続けている。
演じることが、彼の人生。


♪「見果てぬ夢」“THE IMPOSSIBLE DREAM”

 夢は稔り難く
 敵は数多なりとも
 胸に悲しみを秘めて
 我は勇みて行かん

 道は極め難く
 腕は疲れ果つとも
 遠き星をめざして
 我は歩み続けん
 これこそ我が宿命

 汚れ果てし この世から
 正しきを救うために
 如何に望み薄く 遥かなりとも
 やがて いつの日にか光満ちて
 永遠の眠りに就くその時まで

 たとえ傷つくとも
 力ふり絞りて
 我は歩み続けん
 あの星の許へ


“見果てぬ夢”を追い求めて。

アトム一人芝居

2005-06-17 | しばい
一人芝居をしたい!と言い続けてたアトム(deaf)が、
とうとうやってくれた!

『アトム一人芝居』 @野方WIZホール
 作・演出/砂田アトム 照明/高島由美子 映像協力/野崎誠
 協力/演劇企画AZ 制作/deaf-atom


アトムは客の心を掴むのがウマイ。
舞台からお客さまに近寄るんじゃなくて、
自分でクイクイ引っ張ってきちゃうんだよね。

「俺を見ろー!どうだッ面白いだろ!笑えー!」って。

クモの巣を客席に向かって、ぶわっさっとほおる投げるみたいに。
いつもまんまとその手に引っ掛かって、
手を叩いて笑い転げながら、
相変わらずウマイなーと感心するんだけど、

影で相当 努力してる人。うん、ホンマすごい。
自分はまだまだ努力が足りないと、
彼を見てて気付かされる。

今日もお腹抱えて笑ってきました。

今のアトムも大好きだけど、
20年後の中年アトムがどう進化しているか、
ものすごく気になったりして。


まったくの別人ですが・・・
こんなの見つけてしまった。感想求ム!
↓↓↓ 
[アトムの手話教室]

『THE BOY FROM OZ』

2005-06-14 | しばい
真夜中のTel。

「あさっての夜 空いてる? 観に来い!」
“暴れん坊将軍”という異名を持つ、ゲンキから急すぎる誘い。

ジャニーズの誰かが主演で、
IZAMとのキスシーンが見どころとワイドショーで騒いでたヤツ。
ブロードウェーではかなりの記録を樹立したミュージカル作品なのに、
ジャニーズが主演だとこんな宣伝しかできんのか。
そんな理由から、観る予定はまったく考慮に入れてなかったのだが、
ゲンキからの強引なお誘いで、重い腰を上げた。

『THE BOY FROM OZ』(@渋谷・青山劇場)
 演出/フィリップ・マッキンリー 振付/ジョーイ・マクニーリー

米ブロードウェーミュージカルの名作で日本語翻訳版としては初上演。
ライザ・ミネリとの結婚と破局、ゲイの恋人との出会いなど
実在した歌手ピーター・アレンの栄光と転落の半生を描いた作品。

V6ファンには大変申し訳ないのだが、
坂本昌行という人も、彼がV6ということも、
今回初めて知った。(熱烈V6ファンに刺されそう)
しかも坂本くんは江東区・亀戸の出身らしい。めちゃ近所。

開演。
・・・ワイドショーを恨んだ。日本のメディアを恨んだ。
ゲイがテーマの作品だとぉ?どこがやねん。
―井の中の蛙 大海を知らず―とは正にこのこと。
ピーター・アレン演じる坂本くんに3時間弱、目が釘付け。
声に色気があって、自分の役割と見せ方を知っている人。

もちろん鳳蘭&紫吹淳の元宝塚コンビは歌を技術面で聴かせる。
上手い。たしかに上手い。
でも坂本くんは、心で演じていた。
ジャニーズメンバーとしての先入観がないので(きっとわたしだけだが)、
客とのからみも嫌味を感じさせなかった。

そしてピーターの母、マリオン・ウールノー演じる今陽子が
ベテランならではの雰囲気を存分に発揮し、作品を支えている。
ひとつぶっちゃけ言えば、なぜゆえIZAMを起用?

カーテンコールは、皆総立ち。惜しみない拍手を送っていた。
異性であれ同性であれ、人間が人間に惚れる世界。
時代を感じた作品だった。

知り合った頃からデカイ口を叩いてたゲンキは、
確実にあの世界の光の先っぽを手にしていたね。
本当におめでとう。これからが楽しみだ。

今夜はピーター・アレンの夢を。