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女心と秋の空

~おおきくなったキミへ~
ダーとムスコとワタシのまいにち。

鑑賞日記

2005-06-12 | しばい
遊行舎『中世悪党傳―誰がために鐘は鳴る』
           (@両国・シアターX)
 原作/寺山修司
 脚本・演出/白石征
 音楽/J・A・シーザー


中世軍記の傑作「太平記」を題材に、
寺山修司が遺した2本のテレビドラマを原作として展開する
〈遊行かぶき〉の超大作。3年間3部作の最終編。

寺山ワールドといえばいつも万有引力だったから、
こんな世界もあったのかとちょっと驚き。

弟の直義殺しの末に転落していった足利尊氏。
ザァザァと降りしきる雨の音と照明をふんだんに使って
とめどなく落ちぶれていく姿を表現した場面が印象的。

やはり「雨」というのは、
特殊な雰囲気をかもし出すのに効果てきめん。

わたしたちの日常の中にも
雨の日はドラマが生まれやすいってことか?

フッフッフッ

月曜ミステリー劇場

2005-06-11 | しばい
またまた久松真一・脚本ドラマが放送!

6月13日(月)TBS21:00~
月曜ミステリー劇場 横山秀夫サスペンス
 『モノクロームの反転』

出演:段田安則・伊武雅刀・石橋凌・金子賢・寺田農・橋爪功・高橋かおりetc…

『沈黙のアリバイ』 渡辺謙・北村一輝・大浦龍宇一・橋爪功ほか
『第三の時効』 緒形直人・段田安則・余貴美子ほか
『ペルソナの微笑』 金子賢・段田安則・高杉瑞穂ほか
『囚人のジレンマ』 橋爪功・段田安則・伊武雅刀ほか

と続いてきた山梨県警シリーズの最終章!! 

いつも思うんだけど、
久松さんドラマってキャスティングがすごくいい。

視聴率稼ぎが目的の
ちょっと最近チヤホヤされてるようなタレントを使わず、
あくまでも渋~い路線で深みのある役者を集めて魅せてくれる。

楽しみ
寄り道しないで直帰するぞ。


幸せに飽きたら、ダンスを習おう。

2005-05-31 | しばい
『Shall we Dance?』を観てきた。
 2004年アメリカ (106分)
 配給:ギャガ・コミュニケーションズ
 公開:2005年4月23日
 監督:ピーター・チェルソム
 出演:リチャード・ギア、ジェニファー・ロペス、スーザン・サランドン、
  スタンリー・トゥッチ、リサ・アン・ウォルター、アニタ・ジレット、

ご存知、周防正行監督『Shall we ダンス?』('96)のリメイク。

基本的にはリメイクってのがあまり好きじゃない。
どーしても原作を追い求めちゃって、
余計な邪魔が入って、なんかちがーう!
素直にその作品を見ることができないんだよね…

日本版に忠実に、でもアメリカらしいエッセンスを
よいしょよいしょに取り入れた『Shall we Dance?』。

世界一 真紅のバラが似合う男、リチャード・ギア。
かっこよすぎて、非日常的。セクシー。

私はジェニ・ロペが苦手みたいということが分かった。

「幸せに飽きたら、ダンスを習おう。」・・・か。
幸せに飽きることなんてあるんだろうか。
飽きてみたいものだ。

劇場通い

2005-05-29 | しばい
今週は観劇WEEKと称して、芝居を3本観た。ふぅ。

◎日本ろう者劇団『第4回手話狂言・初の会』(@セルリアンタワー能楽堂)

◎水と油『不時着』(@東京グローブ座)

◎演劇企画AZ企画『第9回おたのしみ演芸館』(@なかの芸能小劇場)

皮肉なことに、
劇団を退団してから私の芝居観が大きく拡がった。
いろんな役者と知り合う機会が増えた。
ろう演劇を知ってから舞台を観る目が変わった。

あの頃は喰える役者になることしか頭になくて、
やりたくない仕事も引き受けて、
セクハラプロデューサーの接待で嫌な思いして、
笑いたくもないのに営業スマイル振りまいて。
素直に笑えなくなった。
芝居も嫌になった。

手話の魅力に惹きこまれたという口実の元に、
あの世界と距離を置くことにした。

今の気持ち?
中途半端な手話通訳者になりたくないから、芝居はお預け。
でも、いつになるか分からんけど、また舞台に立つよ。
売れるためとか喰うためじゃなく、好きだから。
待っててなー。必ず、演るから。

それにしても。

増え続ける役者仲間の公演チラシが次から次へと舞い込んでくる。
今月は辛うじて、めっちゃ久しぶりに(いつもは関係者チケット)
ぴあで購入した 水と油『不時着』を観ることができて、
それはそれは感動して帰ってきたけど、
6月は手元に6枚の公演チラシ…。どないせーっちゅうねん。

ここしばらく服買ってないよお。 

寺山ワールド

2005-05-15 | しばい
演劇実験室◎万有引力
『奴婢訓(ぬひくん)』 @THEATRE1010(シアターセンジュ) を観た。
 作・演出/寺山修司  原作/ジョナサン・スウィフト
 演出・ 音楽/J・A・シーザー

『奴婢訓』を観ずして寺山は語れない、といわれている作品。
初演は1978年。その後も世界各国で上演、大絶賛を浴びた。
私の寺山ワールド初体験は、
2003年12月新国立劇場での『奴婢訓』万有引力公演。

本音をいえば、私は寺山修司をよく知らない。
これほどまで多くの人が
寺山ワールドに魅了され続けているのはなぜだろう?

エロティシズム、アバンチュール、セクシュアルマイノリティー、
刺激的、暴力的、恐怖、哲学、精神、超人思想…
何度観ても上手く言葉にできない。
いや、言葉にしなくていいんじゃないかとも思う。

驚くほど幅広い層の老若男女が寺山ワールドを求めてやってくる。
異次元・異空間の中に身を置きたくて。
孤独を感じたくて。

J・A・シーザーの音楽も美しい。
開演10分前の客入れ(ありえない!けど、万有なら許してしまう)
と同時にシーザーの音楽が飛びこんでくる。
そうそう、これこれ。『奴婢訓』だ。

笑いと哀しみと恐怖と孤独を感じる忙しい時間を過ごした後は、
今回もやっぱり言葉が見つからなかった。
キャストと飲む。

「今日の舞台(作品)でmaimaiがひとつ挙げるとしたらどの場面?」

うわーきたきた。

「えーっとね・・・・・(間)・・・・・マッチ。」

私のバカバカ!
万有引力といえばマッチ演出で魅せることで有名ではないか!
もっと他に見つからなかったんかいっ!
すまぬ。この次までに言葉探しとくわ。

まだまだ私は寺山ワールドを語れないようだ。

SUNFLOWER

2005-04-28 | しばい
ドラマ『検察官・キソガワ』放送の前日、
レンタルビデオショップで たまたま目に止まった、映画『ひまわり』。
一面に咲き誇る黄色いひまわりから力強いパワーやオーラを感じる。

ドラマにその画面が映ったとき、うそぉぉ~と思った。
借りてきたDVDとテレビドラマ。偶然のひまわり。
ブラックホールから救ってくれるのは、ひまわりかもしれない。
 ひまわりの花言葉
  熱愛
  愛慕
  憧れ
  貴方を見つめる
  貴方は素晴らしい

アナタハスバラシイ、アナタハスバラシイ、アナタハ・・・。

映画『ひまわり』 (1969年 フランス/イタリア)
 監督:ヴィットリオ・デ・シーカ
 音楽:ヘンリー・マンシーニ
 主演:ソフィア・ローレン、 マルチェロ・マストロヤンニ
第二次世界大戦によって切り裂かれた男女の哀しい出会いと別れを、
壮大なスケールと美しい映像でつづった超大作。

気丈なイタリア女性を見事に演じたソフィア・ローレン。
彼女の容姿は、輝く太陽に向かってぐんぐん育つひまわりそのもの。
夫の新しい生活を目にして、溢れてくる涙を顔を洗って誤魔化す。
決して彼の前では泣かない。
もう愛してない、忘れたはずなのに、彼が来ると知って、
以前プレゼントされたイヤリングを部屋中探し、
見つけたときのあの笑顔。
                    
誰かを責めることなんてできやしない。
どうしようもないんだもの。
これが運命。これが人生。
だからこそ、哀しみが生まれるんだもんな。

ひまわり。
熱愛。
貴方は素晴らしい。

ものすごい混雑に疲弊すると噂の『ゴッホ展』だけど、
噂に負けずに行ってこようかな。
「ひまわり」と黄色のパワーを浴びに。

風の器

2005-04-23 | しばい
オフィス風の器 公演
 『手の器よ、花ひらく~アリランの蛍』を観てきました。
                  <作・演出/庄崎隆志>

“オフィス風の器”は、
“デフ・パペットシアター・ひとみ”の代表を今年3月末まで
25年間務めた庄崎隆志さんがこのたび新たに結成。

素晴らしい舞台でした。 

なんていうのかな、舞台と客席が一体となり、
とてつもなく大きなものに包まれて、
どこか見知らぬ場所で浮遊していたような。

あちこちからすすり泣く声・・・。
私も負けじと泣きました。
いつまでもあの世界にいたかったよ。

カラカラだった心がちょっぴり潤った夜。
私はやっぱり芝居が好きなんだなあ。

『新・ろう維新』

2005-04-15 | しばい
日本ろう者劇団 自主公演 『新・ろう維新』を観た。
              (作・演出:米内山明宏)

さまざまな思いがぐるぐる巡る。
舞台には4脚の椅子と木の枠組み、
そして5人のキャストが舞台袖にハケることなく
ろう者の歴史、手話の歴史、そして今を語る。

ふと思い出した。

私は以前いた劇団で
『環境白書ミュージカル ~地球はつらいよ~』
という作品で日本あちこちに足を運び、

「地球を大切にしよう」
「環境についてみんなで考えよう」
キャスト6人が出ずっぱりの作品で環境問題を訴えていた。
けれども、このミュージカルを観てくれた人が、
よーし、明日から省エネ対策を考慮して
エレベーターではなく階段で上がるぞ!とか
ゴミは7種類分別だあ!なんて躍起になったりする人はいない。(だろう)
演じるって何だろう。芝居って・・・
これが役者の仕事なのだ。
どれくらいの人に、どれくらい届いたのかというのも大事だけど、
たとえ同じことの繰り返しでも、訴えること。
そして続けること。

これは役者に限ったことではない。
ロブさんの活動もしかり。
伝えようとする為のエネルギーは凄いのです。

ある俳優さんにこんな事を言われたことがある。

「頭の中で考えた事の十分の一ぐらいが、表現になるんだよ」

じゃあ 今見ている事の十倍のエネルギーが
その人の中にあるってことなん?
いつもテレビで見る憎たらしい悪役の人は、
その十倍悪人になってる事になる。
これって凄い。

映画『ペイ・フォワード』が観たい気分。

『ゴッドファーザー』

2005-04-10 | しばい
映画が好き。

かねてよりずっと ~続けてみたい映画~のひとつであった、
『ゴッドファーザー』3部作を観た。
DVDで。本来なら映画館で観たいところだが、
1作目公開当時、私はこの世に存在していない。
やられた・・・すっかり参りました。
カッコよすぎる・・・。

ビト・コルレオーネ演じるマーロン・ブランドの演技の重み、
このころは駆け出しの無名役者だった、
アル・パチーノとロバート・デ・ニーロ。
ジェームズ・カーンもダイアン・キートンも若い若い。

一見、単なる血なまぐさいマフィア社会の映画に思えるが、
その背景には、
「家族の絆とは何か?」
「男たちの野望と戦慄」
が描かれていて、シェイクスピアの世界をふっと思い起こさせる。
ファッションも素晴らしい。
スーツにハットに葉巻、そしてごっつい リング。

この映画のテーマは、
核家族化の今の世の中に何かビンビン訴えるものがある感じ。
1作目の公開から30年以上も経っているというのに。
なんか今日は興奮してるね、私。

30年前のアル・パチーノに惚れました。
なんてったってあの眼がいい。
強烈な瞳の奥に込められた名演。
瞳で芝居をしている。

「血縁に限りない愛と援助を、裏切り者には容赦のない報復を」
くぅぅぅ~。渋いぜっっ

あ、すぐ世界にのめり込んでしまう性格なので、
歩き方と目つきが強かったら、注意してやってください。 

古巣

2005-03-19 | しばい
劇団俳協公演『きららの指輪たち』を観てきた。
 (原作:藤堂志津子/脚本:マキノノゾミ/演出:西川徹)

劇団俳協は、私が短大卒業後から国リハに入学する直前まで
9年間という年月のすべて(20代の青春のすべて!)を注ぎ込んだ場だ。

あの場から離れたことに
初めはひどく後悔し、素直に仲間たちの活躍を見ることができずにいた。
でも今、私は心の底から彼らを応援しているし、
俳協の一員でいた自分、そして今も頑張っている仲間を誇りに思っている。

本当に本当にいい舞台でした。ありがとう。
大好きな大好きな仲間たち。パワーをありがとう。

負けちゃいらんね~な。 
明日もがんばるぞ~!!

P.S.時間と余裕とお金がある方はぜひ観てくださいね。

『居場所への旅路』

2005-03-14 | しばい
また芝居を観てきた。日曜の昼下がり、久しぶりのシモキタで。

私は常日頃から、笑っちゃうくらい涙を流す体質(というのか?)なのだが、
今回も涙がポロポロ出てきて、鼻をすする音を出さないようにするのに苦労した。
一緒に行った友人は、始まりと終わりの5分、トータル10分以外ずっと寝ている・・・。
全編にわたって手話で語られ音響が一切ない、という芝居を観るのが初めてで、
3週間休みなしで重労働をしている友人の身体には、
寝るにふさわしい最高の空間かもしれない。
卒業式前日の講義でM教官が、私たちにこう投げかけた。
「自分の得意なものは何なのか?他の通訳者には負けないものがあるか?」
「何かに対して情熱をもって手話をやる」

私は演じていた彼らのように、手話や芝居に対して情熱をもっているんだろうか。
私がこの先求めている居場所はどこにあるんだろう。

なんてことを考えながら、
15時過ぎからビール片手にガハガハ笑う日曜日だったのでした。

『GET A LIFE!』

2005-03-12 | しばい
友人が出演する芝居を観てきた。
欽ちゃん劇団に所属している彼は、作品の中で彼にしかできない役割をこなし、
そして新しいキャラクターにも挑戦していた。
やっぱ舞台は素敵やわ。

スポットライトというものは演じる者を一段と際立たせる。
でも、向こうから自然にやってくるものではなくて、
自分から探し求めるもの。
どんなにいい演技をしていても、その光が当たる場所にいなければ何の意味を持たない。
そして見つけてくれる人、受け止めてくれる人がいるという幸せ。

終演後、2年ぶりに再会した彼はキラキラしてた。
私は今、彼の目にどう映っているんだろう。
映像の仕事をしなくなってから、同じく2年が経つ私…。

誰かに見られる、魅せるという意識を持つこと。
役者も通訳者もおんなじかもね。