The Tsinghua Way !! (中国MBA報告)

中国北京の清華大学で06年9月より奮闘した知られざる中国MBAの体験記。08年7月に卒業しました!

Ryanair (1)

2007-03-28 | クラス
Marketing Managementのクラスで欧州格安航空会社Ryanair(ライアンエア)が取り上げられた。欧Ryanairと米Southwest Airlinesは共にビジネススクールで必ず取り上げられるケースだが、アジアの格安航空会社を考える上では、多数の国家で構成されている欧州の事例の方がより近く、非常に重要なヒントが隠されていると思った。

まずRyanairの紹介から。アイルランドのRyanairは85年に設立され、Southwestの確立したコスト削減モデルを徹底的に踏襲して、ナショナルフラッグの英British AirwaysやアイルランドAer Lingusとの価格競争を繰り広げた。そのコスト削減モデルとは、

(1) 第二空港の使用
(2) 機内食廃止
(3) 中規模都市をつなぐ短距離・直行路線に集中
(4) 機体回転率を上げるための発着時間の短縮化
(5) 機体はB737型機のみ
(6) 電話やネットを利用した直販予約
(7) 指定席の廃止
(8) 他航空会社との乗り継ぎ廃止

当時固定費の高かった航空業界のコスト構造にメスをいれ、徹底的にコスト削減を行った。欧州での航空自由化もRyanairを後押しすることとなり、イギリス=アイルランド間の列車と船の運賃よりも低い価格を提示して、航空旅客市場自体を広げることとなった。そして2003年にはついに英British Airwaysを総旅客数で抜く現象が起きた。

授業はこのストーリーが終わるところで終了したが、この例から中国・韓国・日本の東アジア諸国は何を学べることができるのか。授業後に学生同士でちょっとした討論になった(続きは明日)。


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