函館港イルミナシオン映画祭 会期中広報「イルプレ」

函館港イルミナシオン映画祭開催期間中情報をリアルにお届けする「イルプレ」です。

今年の見どころ一挙公開!

2005年12月01日 | 2005
2005年イルミナシオン映画祭いよいよ開幕!

函館という小さな街には映画館が3館しかありません。だから関東圏に比べるたら、一年間に見られる映画の本数なんて、ほんの一握りです。

もちろんエンターテイメント爆裂の映画も大好き。だけどほんのり可笑しかったり、じわりと沁みたり、こらえてもこらえてもくクスクス笑えちゃったり、地元のじいちゃんたちが頑張ってたり決して派手ではないけれども確実にわたしたちの心に届く、そんなジャパニーズムービーをもっと観たいとは思いませんか?そしてそれを作り上げてきた方々の生の声をもっと聞きたい、そう思いませんか?

今年のイルミナシオン映画祭は、そんなことを考えながら作品を選びました。函館の映画館では上映のなかった話題作を中心に、さまざまなジャンルの作品を心をこめてお送りします。

ということで、今年のラインナップを駆け足で紹介します!

2日(金曜日)

当映画祭のコンセプト「若き才能たちとの出会い」には欠かせないインディーズ作品はもちろんのこと、今年は特別上映として2004年に起こった新潟県中越地震に焦点をあて、『天地に応えたい。』と『阿賀の記憶』の二作を上映します。その後、一昨年からすっかりおなじみになった『ノーパンツ・ガールズ』が別バージョンでお目見え。違う角度で捉えた彼女らがもうひと暴れするかも?

そして今年も、皆様から送られてきた力作186本のシナリオより、シナリオ大賞の授賞式が行われます。今回は残念ながらグランプリは該当者なしとなりましたが、優秀賞(ドリーミオ賞)に輝いたおふたかたへ賞金と副賞が贈られます。

そしてオープニング上映は青山真治監督『秋聲旅日記』と崔洋一総合指導&伊藤好一監督『田んぼdeミュージカル』を上映。「映画を作る映画祭」をメインテーマに、地方発の映画という観点からシンポジウムも開催されます。その後は、お楽しみのひとつでもあるオープニングパーティを煌きの夜景とともにご堪能ください。

3日(土曜日)

わー、どうしよう!どれもこれも観たい!
それもそのはず、巷で絶賛されていた話題作が勢ぞろいですものっ!

PFFスカラシップ作品で、なんと2005年カンヌ国際映画祭批評家週間にて作家協会賞(脚本賞)他4賞を受賞した『運命じゃない人』はスタッフ一押し!この映画を観た人は、ダレも彼もが「面白い!!!」と口を揃えていうのです。シナリオの力をとくとご覧あれ。決して後悔はさせません。←きっぱり。

当映画祭でシナリオ大賞にて受賞の経験のある脚本家今井雅子さん、まなべゆきこさんをお迎えして、『ジェニファ涙石の恋』『ニライカナイからの手紙』の2作を上映。イルミナシオン映画祭からこんな素晴らしいシナリオライターが生まれていたとは、みなさんも驚きでしょう?どちらも優しく、心に優しく語りかけてくるような作品ですよ。必見。

そして2日の最後を飾るのは、言わずとしれたあの「踊る大走査線」を世に送り出した本広克行監督の最新作『サマータイムマシン・ブルース』!これもまた本広監督ならではの笑いが随所に散りばめられ、ツボに入ってしまったら抜けられないことこの上なし。周りなんて気にせずに(どうせ山の上ですから)ゲラゲラと大声で笑っちゃって下さい(≧m≦)

4日(日曜日)

3日のラインナップも然ることながら、4日のプログラムもますます見逃せない!

4日の1本目は『ジーナK』。ジーナ・K役をつとめたのはシンガー・ソングライターとして活躍するSHUUBIさん。脇を固めるのは石田えりさん、ARATAさん、光石研さんなど日本映画を背負って立つ個性派俳優陣。昭和に生きた実在のストリッパー、ジプシーローズにアイデアを得た、藤江儀全監督待望のデビュー作です。

2本目はお待ちかね、大杉漣さんの初主演映画『ライフ オン ザ ロングボード』。真面目一本槍のお父さんが定年後サーフィンに初挑戦!可笑しみのなかにあるほろ苦さと、観終わったあとに残るなんともいえない清々しさは、大杉さんだからこそ出せる味。いま立ち止まっているアナタにぜひおすすめします。もちろん大杉さんもいらっしゃいます。この寒い北海道で、大杉さんと種子島を一緒に感じましょう!

そして3作目は『13の月』。俳優で大活躍されている池内博之さんが、なんと今回は監督として登場。主演は柏原崇さん。もちろん監督池内博之さんをゲストにお迎えし、まだ一般公開のされていない本作品を全国に先駆けて上映します。

そして映画祭の最後を飾るのは『ヴィタール』。人体解剖をモチーフに、現実とまたそれと異なる世界を斬新に描くのは、鬼才塚本晋也監督。わたしは塚本監督作品を観たあとは、監督の頭のなかをいつも覗きたい衝動にかられます。今回は人体のみあらず、塚本監督を解剖しよう!上映後のトークにも目が離せません。

今年のイルミナシオンは全長編作品にゲストをお迎えしてお送りいたします。この週末は日常を少し離れて、函館山の頂上の小さな映画館に足を運んでみませんか?小さな出会いと、大きな感動にきっと出会えるはず。わたくしたちスタッフが両手を広げてお待ちしています!

映画を創れ!映画祭 ~ 2日(金)18:00より上映、19:30よりシンポジウム

2005年12月01日 | 2005
 観る映画から創る映画へ。「若き才能たちとの出会い」をテーマに掲げ、シナリオ大賞から多くのシナリオ、シナリオライター、そして映画を生み出してきた蝦夷地の突端の小さな街の映画祭で、今「映画を創る映画祭」が語られる。

 語り手は、穂別町のお年寄りたちの一言から生まれた「田んぼdeミュージカル」を手がけ、また第9回シナリオ大賞の最終審査員でもある崔洋一監督、「田んぼdeミュージカル」の脚本とプロデュースを担当された北海道地域づくりアドバイザー斎藤征義氏、金沢の商店街と映画館が共同企画した映画製作ワークショップから生まれた「秋聲旅日記」の青山真治監督。

 地域にしかないもの、地域にしかいない人、地域でしか撮れない「何か」を納めたフィルムを堪能した後は、「わしらにも映画を作れるべか?」そんな素朴な疑問とやる気の中に、あるいは町を愛する人たちのワークショップの中に「若き才能」の輝きを見出した監督たちに「映画を創る映画祭」の可能性と課題について、熱く語っていただきましょう!
 さあ、シンポジウムに参加して、自分の中の「若き才能」を感じてください。