今日の一貫

米流通システム検討委員会は原点を忘れないように

米流通システム検討会は内容が四分五裂のようで、
肝心の当事者(米関連業界)達には、何を模索してるのか、伝わってこない。
何を目的にしてるのか、もう一度明確にしたらいい。
通常は、「事故米」対策だと思うのだが、どうもそうではないらしいというので疑心暗鬼を生んでいる。

米業界に関しては、支援してるつもりはないが、意外と健全だ。
もっとも、魑魅魍魎が出る危ない世界でもある。
これは流通ルートが長い場合。
これが今は非常に短くなり、しかも結果責任で、摘発され市場から撤退していった業者もいる。

今回の「事故米」でも、ブローカーを介在させ、転売転売で、流通ルートを長くさせることが、悪さの手法になっている。
今は短くなった。
それが業界が縮小した理由でもあった。
中小卸が消え、小売は中小卸が担っていた機能を担わざるをえなくなり、担えるものが発展し、担えない米屋が撤退していった。食管時代の商売しかできない米屋は消えていった

今回の事故米の反省に立つなら、転売規制を制度化すればそれで良いことだろう。
また農水省の法律にもとづく抜き打ち検査が機能するにはどうしたらいいかを議論すれば良いだけだろう。
MA米を増加させる交渉をやめれば良いだけだろう。
MA米の流通を改革すれば良いだけだろう。

内閣府の有識者会議で充分な反省や改善策が出る前に農水省が動いた。
結論を早くというのもわからないではないが、主食用や弁当の米まで範囲を拡大し流通全体が問題だとしているのが委員会の現状。
これだと農水省のなわばりを主張してるよう?

生産調整政策や米政策改革大綱が、下品な政治家によって先祖帰りさせられたように、米流通も先祖返りするのではないか、といった思惑が、現状。
吉田君は、届け出制から許可制への規制強化を、、が持論。

日米連も、全米販も、はたまた全米工も、こうした米流通の先祖帰りに反対の意思を示している。

規制強化を求めているのは、大手スーパーや革新政党や、それに全農。
それで困るのは卸、特定米穀、それに町の米屋。
構図は単純。

お行儀が必ずしも良くない特定米穀はともかく、卸や米屋さんは、「私たちでモラルを守ってきっちり流通させるから反対」が筋。これは通常の商売をしてる人の普通の感覚だろう。

それではならないと行政が判断すれば、規制強化は必至。
大手スーパーは米屋は信用おけないと思ってるから規制強化を口にする。

問題は事故米処理だ。
これ、対象を拡大して16年の制度以前へ戻るのか、、
はたまた生産者のところからトレサか?
計画課長、「BSEの様なトレサは無理、EU型か、、農水省消費全局のトレサを、、」といってるようだが、
米穀業者にとっては、、「EUの、、それ何?」だろう。
また、原産地表示を拡大するというなら、今回の事故米発覚の元になった焼酎や日本酒にも課す必要がある。
関心事は、対象の拡大か原料米だけか、、そうした議論の中で、、事故米対策の論点が消えていっては困る。

はてさて、どうなりますか、、。
27日以降だという。

コメント一覧

senjuya
流通システムの癌
それは、農家が赤字、農協が赤字、米穀卸が赤字、これで流通がうまく行くはずがない、農協は合併補助金で赤字をなくそうとシッシで、合併をしてるが赤字は多くなるばかり、そこで、卸と全農の取引価格を隠すのは当然起こる。農地改革もドイツからの考えを導入したのは良いが、農地整理は総て農民がやったドイツと違い、田中角栄は建設業者に限定し、現在のダム工事のように、バックマージンを取っていたのでしょう。今でも農家一軒当たり30万くらいの農地負債があるんだろうと思います。MA米も流通の癌ですが、アメリカの対日要望書を素直に聞いた結果、クリントン時代にアーカンソー、リトルロックあたりの農業者、これはクリントンの応援者の意を汲んで導入された。平成5年当時富山の農協には、米騒動なのに、たくさんありました、さすが、宮城あたりはくず米が多かったけれど、MA米の導入の動機付けの役人の手さばきは見事でした。
構造改革で全中、全農、農協が消えるはずなのに、借金だらけで、そこに張り付く、役人の問題もあり、3方一両損どころか、その費用が農民と消費者に、一般的に言えば国民に負担させられている。この根本的問題を無視した当事者が議論しても、何の問題も前進しない。
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