♪ 労働者階級の英雄 / ジョン・レノン：1970年作

ジョンが育ったミミ叔母さんの家

151 Menlove Avenue, Woolton, L25

ジョンの部屋は玄関ポーチの真上の部屋で、ジョンとポールがコーラスの練習をしていたという。

ジョンだけ中産階級のヒーロー？

ジョン・レノンは、自ら、ビートルズ時代に「僕たちは労働者階級出身のアーティストとして初めて成功したバンドだ」と言い放ちました！

ところが実際、ジョンの実父は明らかに労働者階級というものの、母親のジュリアの実家、及び、育ての親のミミ伯母さんの家は中産階級だったらしい(^O^)

ミミ叔母さんが「我が家は労働者階級じゃない！」と怒ったとか怒らなかったとか💦

父母の愛情以外、何不自由なく育ったジョン、そのことに酷く負い目を感じていたとのこと〜本当かいな⁉️(^o^)

これに対してヨーコは、「リバプールのような地方からイギリスの中心ロンドンで成功を治めることの大変なこと。ジョンがイギリス社会の地方偏見に対して、非常に頭に来ていた」とこのようなことをインタビューで応えていました。

何れにしても、プロとしての活動期間が7年程のビートルズは、それと同じくらいの過酷な下積み時代があり、筋金入りのロッカーであったことは間違いない事実です。

ジョンの家が中流かどうかは別にして、ジョージの家は生粋の労働者階級、リンゴに至っては、リバープールの中でも、最もガラの悪いディングル区で育った極貧家庭出身です。
現在の英国の状況はどんなものかわかりませんが、ある本に“労働者階級と中流階級の家の決定的に違いは、その夕食時間にはっきりと表れる”というような事が書いてありました。

『中流階級は午後のひとときのティタイムがあるから夕食時間が遅い』

本当だろうか？(^O^)
伝統を重んじるお国柄だけに、今なお、多少は、その名残もあるんでしょうかね･･･？

因みに、ジョージの元奥さんのパティ・ボイドが、ジョージの家に遊びに行った時、その生活習慣の違いに「とても驚いた」〜こんなことを書いてあるのを目にしたことがあります。
当然、その頃は、ジョージが大金持ちになっていたわけですから、実家にも、相当額の援助がなされていたことは間違いないこと・・・
ただ、人の長年に渡っての習慣なんて、そう簡単に変えれるものではありません。
多分、はっきりとした違いがあったんでしょうね！

ジョンの魂 ジョン・レノン EMIミュージック・ジャパン

 【 Album Data 】

リリース：1970年12月11日

チャート：英国11位、米国6位、Billboard 5位

さて、今日ご紹介する曲は、名作『ジョンの魂 John Lennon/Plastic Ono Band』の中にあっても、最も評価の高い曲のひとつ「労働者階級の英雄 Working Class Hero」です。

両親からも世間からも見放された少年時代を経て、次第に権力や歪な社会環境への疑問や反発を感じたジョン！

その後、ビートルズでの大成功で、勝ち取ったスーパースターの座！

そうした自らの経験を踏まえた上での、“世間に対しての警笛”を曲に・・・

ジョン自身も「このアルバムのベスト・テイク」と言ってる、生ギター1本で歌った名曲中の名曲です！

Working Class Hero - John Lennon

労働者階級の英雄 / ジョン・レノン
君たちが生まれとすぐに 彼らは劣等意識を植えつける
考える時間も与えず
ついにはあまりの苦痛に何も感じなくなってしまう
労働者階級の英雄になるのは大変だ
労働者階級の英雄になるのは大変だ

家では虐待され 学校では虐めにあう
賢いと嫌われるし 馬鹿だと軽蔑される
しまいには 頭がイカレちまって奴等の言うことさえ聞けなくなる
労働者階級の英雄になるのは大変だ
労働者階級の英雄になるのは大変だ

20年もの間 君らを苦しめ 脅かしておきながら
何れ まともな職に就くのを期待する
だけど 君らはすっかり怯えちまって使い物になどなりゃしない
労働者階級の英雄になるのは大変だ
労働者階級の英雄になるのは大変だ

宗教やセックスやテレビ浸けになって暮らしてるってのに
自分が利口で階級にも属さず 自由だなんて勘違いしてる
だけど 僕に言わせりゃ 君らは無学な田舎者
労働者階級の英雄なんてとんでもない
労働者階級の英雄なんてとんでもない

上層部にはまだ入り込む余裕がある 奴等は甘い言葉でそそのかす
そのためには まず笑って人を殺せるようにならなきゃな
そして初めて 丘の上の住人なれるのさ
労働者階級の英雄になるのは大変だ

そう 労働者階級の英雄になるのは大変だ
それでも英雄になりたいんなら この僕を見習いな
そうさ この僕を見習いな

Working Class Hero - Green Day

ジョン・レノンの曲のカバーって難しいらしく、「これは良い！」と思えるのが少ないんですよ。　そんな中、“Green Day”がカバーした「Working Class Hero」は凄く出来が良いと思います。