僕がカメラを持つようになったのは父の影響によるものです。
父は20代、カメラに懲り、自宅の一室を改造した「現像部屋(暗室)」まで作ったそうです。
一日の仕事が終わると毎晩のように昼間撮った写真の現像をする毎日。
(後年結婚してからはこの熱はす~っと冷めていきます・・・僕はこの熱狂→沈静の性格をDNAで受け継いだようです)
このような若者が晩婚化するのは当時も今もきっと変わらないんでしょう。僕(第一子)が生まれたのは父が33歳の時でした。
僕は小さい頃から自分のカメラを持たされました。「気が付いた物を何でもいいから撮れ」という父の言うとおり、高価なフィルムをふんだんに消費しました。まだ白黒(モノクローム)の時代です。我が家がカラー時代になったのは小学校6年頃でしょうか。ちょうどカラーフィルム販売とその現像サービスが一般的になってきた頃です。
僕はその頃、父のお下がりのマミヤの2眼レフとリコーのハーフを使っていました。
当時、中学の入学祝には「万年筆」というのが流行でしたが、僕は何でも手伝うから万年筆じゃなく大きなフィルムを使うカメラを買ってくれ、とせがんだのです。
そしてその頃主に新聞社のカメラマンや商業写真家が使うようなプレス・カメラを手に入れたのです。
父が買ってくれたこのカメラ「マミヤ・プレス」はその構造が今のエレクトリカルなカメラとちがいシンプルで頑丈なのでフィルム撮影では現役選手です。今も時々出しては(油が固まらないように)空シャッターを切って大事に保管しています。
その後のカメラ歴は一眼レフカメラ、海外の超高級カメラ:リンホフ・テヒニカ、ハッセル、そして国産645一眼レフと進んでいき、今はごくフツーのデジカメが中心になっています。
さてコンピューターやネット時代にフィットするカメラといえばやはりデジタル・カメラでしょうね。最初のうちはその画質や発色にかなり問題あり、と見てましたが今では普通に伸ばしたA4サイズぐらいだったらそういった諸問題を何も感じないところまできてますね。
ただしカメラの構造上、コンパクトに作れることをいいことに手でホールディングしにくい小さいモノやファッション先行のチャチっぽいカメラなどの存在が気になりますね。
僕は今、すでに二世代くらい前になってしまったデジカメを愛用して写真を撮っていますが、このカメラ、なんと今ではローテク?の230万画素の製品です。
最近のデジカメのメイン・スペックはおそらく500万画素あたりが普通でしょ?
そんな「優秀な」カメラが5万円もしないで買える時代です。
家電店等に行くと画素数を大きく書いた値札が付けられた新製品がたくさん展示されています。
一時より沈静化したもののカメラ販売における「画素数」っていうのは重要な要素と見えて客も販売店ももっぱらその数の大きさに集中しているようです。
ではここからは僕のウンチクと考えを書きます。
デジカメの「画素数」って多いほどいいものなの?
あっちでパシャリ、こっちでパシャリ…と、携帯に付いているカメラも含めいつどんなときでも大活躍しているデジカメですが昨年末には有効画素数1000万超で、実売2万円前後という機種も登場し、今年のデジカメ界はいよいよ“10メガピクセル”が、ひとつの基準となりそうな気配なんですね。
でもこうした時流の中、ふとこんな疑問を抱く人も多いのではないでしょうか。
「いったい、デジカメの画素数ってどれくらいまで増やせるものなんだろう?」
この疑問に答えるならば、画素数なんてのは、実はいくらでも増やせる、ということなんです。現にプロ用のデジカメには、1000万どころか1億以上の画素数をもつ機種だって、すでに登場しているんです。
ただしここで注意してほしいのが、デジカメにおける「画質と画素数」の関係なんです。そもそも、デジカメの「画素数」とは、被写体の明るさを捉える部品<受光素子>の数を指すことが多いのです。わかりやすく言うと、受光素子のひとつひとつが、画像を構成する“点”にあたるといってもいいです。画素数の多さが画像の“きめ細かさ”に比例する、と言われるのはこのためなんです。
となるとやはり、画素数が多いほど高画質に思えますが・・・実際には数とともに受光素子の性能も画質を左右する鍵となるわけです。
受光素子は「CCD(またはCMOS)」などと呼ばれる部品の上に並べられるものです。しかし、一般的な小型デジカメの場合、コストや本体サイズの制約から、CCDのサイズが限られるため、受光素子を小さくすることで画素数を増やしているんですね。
小さな受光素子は、大きなものに比べ性能が劣ることも多いので、つまり高画素数=高画質と一概には言えないのです。ちなみに先ほどの1億画素のデジカメは、通常の35mmフイルムよりもはるかに大きいCCDを採用しています。
もちろん、小さくても高性能な受光素子も登場しているし、他の部品の性能で、画質を補っている機種だって数多くあるのは事実です。
デジカメの選択には画素数だけでなく価格と欲しい機能のバランスも考えて選ぶべきだというのが僕の考えです。
やたらと画素数の多いカメラで撮った写真データは一般人には少し重過ぎるデータになりがちです。
ネット上に掲載(このブログの写真のように)したり、友人同士で写真をやりとりしたり(メールに添付したり)するには<データを縮小する>必要があることが多いでしょ?
せっかく大画素数で撮っても縮小ソフトで小さくするんなら、最初から適正サイズで撮影した方が回り道しないストレートな方法じゃないのか、と思うのです。
で、僕は今でも特に不満の無い古い230万画素で撮影を続けています。写真展でも開かない限りA4以上のプリントはしないでしょうし、そのほとんどがプリントされるよりもデータ保存にされる現状ではなんの不便もないのです。
ただし一般論として、使う道具は高価で性能の良い物がいいに決まってます。
僕の趣味である音楽の楽器も写真のカメラも高価なものはそれなりに安心して使えます。
それにいい道具は使う人の技術を高めることに貢献します。
今回はカメラのことを書きましたが、他の道具もまたしかりです。
ついでに楽器のことについても書きたいという気持ちはあるのですが、僕の場合、楽器そのものを語るより音楽そのものを深く掘り下げて考える方が好きな性質(タチ)なので、あえて<楽器は身の丈に合ったものを十二分に使いこなせばいい>とだけ言っておきます。
これからも多くの写真をこのブログに載せていきたいですが、それにはもう一台くらい最新式の(一眼レフ)デジカメがあったほうがよさそうなので・・・あらら、病気が出そう(笑)・・・十分検討したうえで使い勝手(これ大事!)のよさそうなものを、子供の受験・進学が一段落したら購入したいなぁと考えています。
最後にこの文を書いていて常に付きまとっていたある種の感情がありましたのでそれをご紹介して終わりたいと思います。
<デジカメ>と称するカメラは過去のいわいる<銀塩カメラ>とは違うものであるということ。
そしてデジカメは流行に左右される消耗性電気製品であるという事実。
デジカメは言ってみればただのPC周辺機器であり、それで得られるものは、ただの画像データに過ぎないということ。
・・・・いつも肝に銘じているんです。
(写真は上述のマミヤプレス:製品名マミヤ・ユニバーサル・プレス127mmレンズ付き)
(注:「デジカメ」はサンヨー電機の登録商標です)
父は20代、カメラに懲り、自宅の一室を改造した「現像部屋(暗室)」まで作ったそうです。
一日の仕事が終わると毎晩のように昼間撮った写真の現像をする毎日。
(後年結婚してからはこの熱はす~っと冷めていきます・・・僕はこの熱狂→沈静の性格をDNAで受け継いだようです)
このような若者が晩婚化するのは当時も今もきっと変わらないんでしょう。僕(第一子)が生まれたのは父が33歳の時でした。
僕は小さい頃から自分のカメラを持たされました。「気が付いた物を何でもいいから撮れ」という父の言うとおり、高価なフィルムをふんだんに消費しました。まだ白黒(モノクローム)の時代です。我が家がカラー時代になったのは小学校6年頃でしょうか。ちょうどカラーフィルム販売とその現像サービスが一般的になってきた頃です。
僕はその頃、父のお下がりのマミヤの2眼レフとリコーのハーフを使っていました。
当時、中学の入学祝には「万年筆」というのが流行でしたが、僕は何でも手伝うから万年筆じゃなく大きなフィルムを使うカメラを買ってくれ、とせがんだのです。
そしてその頃主に新聞社のカメラマンや商業写真家が使うようなプレス・カメラを手に入れたのです。
父が買ってくれたこのカメラ「マミヤ・プレス」はその構造が今のエレクトリカルなカメラとちがいシンプルで頑丈なのでフィルム撮影では現役選手です。今も時々出しては(油が固まらないように)空シャッターを切って大事に保管しています。
その後のカメラ歴は一眼レフカメラ、海外の超高級カメラ:リンホフ・テヒニカ、ハッセル、そして国産645一眼レフと進んでいき、今はごくフツーのデジカメが中心になっています。
さてコンピューターやネット時代にフィットするカメラといえばやはりデジタル・カメラでしょうね。最初のうちはその画質や発色にかなり問題あり、と見てましたが今では普通に伸ばしたA4サイズぐらいだったらそういった諸問題を何も感じないところまできてますね。
ただしカメラの構造上、コンパクトに作れることをいいことに手でホールディングしにくい小さいモノやファッション先行のチャチっぽいカメラなどの存在が気になりますね。
僕は今、すでに二世代くらい前になってしまったデジカメを愛用して写真を撮っていますが、このカメラ、なんと今ではローテク?の230万画素の製品です。
最近のデジカメのメイン・スペックはおそらく500万画素あたりが普通でしょ?
そんな「優秀な」カメラが5万円もしないで買える時代です。
家電店等に行くと画素数を大きく書いた値札が付けられた新製品がたくさん展示されています。
一時より沈静化したもののカメラ販売における「画素数」っていうのは重要な要素と見えて客も販売店ももっぱらその数の大きさに集中しているようです。
ではここからは僕のウンチクと考えを書きます。
デジカメの「画素数」って多いほどいいものなの?
あっちでパシャリ、こっちでパシャリ…と、携帯に付いているカメラも含めいつどんなときでも大活躍しているデジカメですが昨年末には有効画素数1000万超で、実売2万円前後という機種も登場し、今年のデジカメ界はいよいよ“10メガピクセル”が、ひとつの基準となりそうな気配なんですね。
でもこうした時流の中、ふとこんな疑問を抱く人も多いのではないでしょうか。
「いったい、デジカメの画素数ってどれくらいまで増やせるものなんだろう?」
この疑問に答えるならば、画素数なんてのは、実はいくらでも増やせる、ということなんです。現にプロ用のデジカメには、1000万どころか1億以上の画素数をもつ機種だって、すでに登場しているんです。
ただしここで注意してほしいのが、デジカメにおける「画質と画素数」の関係なんです。そもそも、デジカメの「画素数」とは、被写体の明るさを捉える部品<受光素子>の数を指すことが多いのです。わかりやすく言うと、受光素子のひとつひとつが、画像を構成する“点”にあたるといってもいいです。画素数の多さが画像の“きめ細かさ”に比例する、と言われるのはこのためなんです。
となるとやはり、画素数が多いほど高画質に思えますが・・・実際には数とともに受光素子の性能も画質を左右する鍵となるわけです。
受光素子は「CCD(またはCMOS)」などと呼ばれる部品の上に並べられるものです。しかし、一般的な小型デジカメの場合、コストや本体サイズの制約から、CCDのサイズが限られるため、受光素子を小さくすることで画素数を増やしているんですね。
小さな受光素子は、大きなものに比べ性能が劣ることも多いので、つまり高画素数=高画質と一概には言えないのです。ちなみに先ほどの1億画素のデジカメは、通常の35mmフイルムよりもはるかに大きいCCDを採用しています。
もちろん、小さくても高性能な受光素子も登場しているし、他の部品の性能で、画質を補っている機種だって数多くあるのは事実です。
デジカメの選択には画素数だけでなく価格と欲しい機能のバランスも考えて選ぶべきだというのが僕の考えです。
やたらと画素数の多いカメラで撮った写真データは一般人には少し重過ぎるデータになりがちです。
ネット上に掲載(このブログの写真のように)したり、友人同士で写真をやりとりしたり(メールに添付したり)するには<データを縮小する>必要があることが多いでしょ?
せっかく大画素数で撮っても縮小ソフトで小さくするんなら、最初から適正サイズで撮影した方が回り道しないストレートな方法じゃないのか、と思うのです。
で、僕は今でも特に不満の無い古い230万画素で撮影を続けています。写真展でも開かない限りA4以上のプリントはしないでしょうし、そのほとんどがプリントされるよりもデータ保存にされる現状ではなんの不便もないのです。
ただし一般論として、使う道具は高価で性能の良い物がいいに決まってます。
僕の趣味である音楽の楽器も写真のカメラも高価なものはそれなりに安心して使えます。
それにいい道具は使う人の技術を高めることに貢献します。
今回はカメラのことを書きましたが、他の道具もまたしかりです。
ついでに楽器のことについても書きたいという気持ちはあるのですが、僕の場合、楽器そのものを語るより音楽そのものを深く掘り下げて考える方が好きな性質(タチ)なので、あえて<楽器は身の丈に合ったものを十二分に使いこなせばいい>とだけ言っておきます。
これからも多くの写真をこのブログに載せていきたいですが、それにはもう一台くらい最新式の(一眼レフ)デジカメがあったほうがよさそうなので・・・あらら、病気が出そう(笑)・・・十分検討したうえで使い勝手(これ大事!)のよさそうなものを、子供の受験・進学が一段落したら購入したいなぁと考えています。
最後にこの文を書いていて常に付きまとっていたある種の感情がありましたのでそれをご紹介して終わりたいと思います。
<デジカメ>と称するカメラは過去のいわいる<銀塩カメラ>とは違うものであるということ。
そしてデジカメは流行に左右される消耗性電気製品であるという事実。
デジカメは言ってみればただのPC周辺機器であり、それで得られるものは、ただの画像データに過ぎないということ。
・・・・いつも肝に銘じているんです。
(写真は上述のマミヤプレス:製品名マミヤ・ユニバーサル・プレス127mmレンズ付き)
(注:「デジカメ」はサンヨー電機の登録商標です)
よく僕だと判ったね。すごい!
頂いたコメントの中にキミのメアドの記載があったので非公開としました。後ほど個人的に連絡しますね。
確かに建築写真にはアオリは必要ですよね。
以前、ふうさんはコンタックスを愛用しているとおっしゃっていたので、楽器や機材にこだわる人なんだなぁと思っていました。
過去のカメラでもっとも気に入っていたのはペンタックスの645でした。マミヤ645は重くて頑固者だったので数年で手放しました。今でも無性に銀塩が恋しくなる時があります。
それはそうと・・・数年ぶりの共演が実現しそうですね。
3/9ライブ(四谷)、うれしくてその日が待ち遠しいです。
あっ、チャーはやりませんので、よろしく!
私も写真が大好きで、CONTAXを愛用しています。(でも今は事情があって手元にありません)
最近は「銀塩」を使う回数もすっかり減りましたが、仕事で「建築写真」を撮るときには「シフト」(あおり)が出来る銀塩を使うようにしています。
645も持っていたんですか?リンホフも?すごいですね。
建築写真用に是非とも欲しいな~。(笑)