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天愛元年

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新元号『天愛』元年にスタート

ミャー太命日

2023-05-14 10:58:25 | 日記

 NY株式がしけている。利上げ停止と年内にも利下げ転換のシナリオが完全に狂って往生している。
 これ以上金運が下がらないよう行基菩薩が発見したという日本最古の金山の一つ玉山金山跡と玉山神社(岩手県陸前高田市)に訪れ、すがった。ただ、不法採掘を警戒してか、登り口に鉄鎖が張られ、参拝できないようになっていた。一山登ってきて汗だくになったのに何たることかと悔やんでいたら、ちょうど麓に霊泉玉乃湯があったので浸かった。運気よりのぼせ上った。
 そこには営業部長としてモミジとサクラの2匹の猫が働いていた。人懐こくて可愛かった。そう言えば、長旅のドライブをしていると、亡くなった愛猫が現れることがある。5年前に米国南行北帰の横断ドライブ旅行を3カ月掛けてやっている最終盤にミャー太の訃報が届き、以降泣き叫びながら運転を続けたトラウマが再発するためである。きょう5月14日はちょうどミャー太の6度目の命日である。
 金山どころでなく、合地沢猫淵神社(岩手県住田町)に参った。林道を奥深く進み、清流のせせらぎが耳を洗う、人の寄り付かない処にひっそり建っていた。そこはゼンマイまで猫招きの格好をしていた。こんな所の寄り合いに参加していたのなら、お願いを聞いて、たまには顔を見せに帰ってきておくれ、と頼んでおいた。


山奥の
小川せせらぐ
たもとには
どの神坐す
まかりしたまか




















人は如何に育つか

2023-05-14 10:45:19 | 日記

 日本の至宝佐々木朗希投手の出身校、岩手県立大船渡高校を訪ねた。土曜日で人が居なかった。
 なぜこんな傑物が生まれ育ったか深く考究した。NHKの情報番組で白湯が便秘解消に効果があると奨めていた。旅行中の事とて、各地ホテルの湯沸かしポットで試した。成る程、効果テキメンで運転中に急に催した。コンビニが何軒か目に付いたけれど、入って安心した隙に、使用中だったら、緩みが止まらない危険性があったので、見送った。幸い、格好のファミレスが見付かって、ぎりぎり事無きを得た。
 ところで、白湯の味は大船渡のホテルのが一番だった。そこで、良い水が球界の至宝を育てたと思い至った。

水を得し
魚はすいすい
パーフェクト
物の育ちは
地味に依るなり





猊鼻渓

2023-05-14 10:21:57 | 日記

 岩手県一関市の名勝、厳美渓には以前バスツアーで行ったことがあるので、今回の気まま旅では猊鼻渓を訪ねた。
 船頭の竿一本で遡上し、下るゆったりした舟遊びは、保津川の急流下りと違ってスリルと爽快さでなく、渓谷美渓流の景観を目に焼き付け、心に沁み透らせる忘我の誘いだった。
 船頭さんは紅葉時分が一番人気だと言っていたけれど、青葉、若葉が織りなす新緑のタペストリーが清流、碧流の川面に煌めく光となって湧き上がる恍惚の初夏も捨て難いと思た。
 船頭さんの舟歌、げいび追分も渓谷美を静かに楽しむ者の艶消しにはならず、溶け込んでいた。

船頭が
竿を巧みに
猊鼻渓
青葉川面に
きらめくひかり









荒澤神社荒嶋神社

2023-05-11 08:47:48 | 日記

 南三陸町の穏やかな海は心を和ませてくれる。漁師港に連なる海浜は素敵な公園や海水浴場が整備された。
 海辺に建つ荒澤神社は不動尊の睨みが利いたのか、無事乗り切ったように見えた。昭和33年の台風で折れた巨杉、次郎杉の兄の太郎杉は頑丈で太い幹を今も天空に突き上げて健在である。主祭神は国常立尊(くにのとこたちのみこと)で、「いにしへに天地未だわかれず、陰陽分れざりし時」に始まる日本書紀の冒頭数行目に、「一つの物成れり。かたち葦牙(あしかび)の如し」として登場する日本神話の最初の神様である。その威光、霊験や畏ろし。
 対岸の荒島に建つ荒嶋神社は元陸地側に在ったのが被災したため、同島に遷座奉ったと社史にある。とはいうものの、今の御座所が創建の地のように居住まいがふさわしく、美しいお姿となっている。綿津見神(わたつみのかみ)らをお祭りし、海の守り神として将来に睨みを利かせくださるだろう。

わたつみの
海の神ゆゑ
荒々し
なゐもつなみも
撥ね返すなり



















志波姫神社

2023-05-08 22:18:48 | 日記

 通りすがりの旅でもお導きということがある。
 国王神社(茨城県坂東市)という凄い名前が気になって参ると、東京に首塚が残る平将門公が祀ってあった。新皇を名乗って国家を傾けようとしたけれど最期は非業に死を遂げたものの、地元では義によって起ったとして神に祭られている。すぐ心服していたら、みちのく潮風トレイルの南端コースの一つの拠点である相馬中村神社(福島県相馬市)に寄ると、大名家・相馬氏の祖先が平将門ということで境内に国王社が祭ってあって、奇縁を感じた。
 また、安達太良山に登ったあと車を走らせていると、霊山神社(福島県伊達市)の標識が目に入ったので寄ってみた。建武の親政に功のあった北畠親房、顕家父子を祭る気合いの入った神社の、例大祭の日であって得をした気分になった。宮城県では芭蕉も感嘆した多賀城碑と、多賀城跡は必見で、広大な発掘跡などを歩いていると、観光案内の目に入りにくい多賀城神社にぶつかった。ここは足利尊氏勢に攻められて霊山地域に撤退する前の北畠顕家らの拠点だったところで、昭和になって顕彰するために創建されたそうだけれど、何か吸い寄せられた感じがする。
 塩釜に来れば寿司だけれど、そう罰当たりなことばかり言っていられず、陸奥国一宮の鹽竈神社を素通りできない。ナビに連れられ海側から入ると、まず志波彦神社、並らびに鹽竈神社だった。志波彦で外国人カップルが結婚式を挙げていたり地元では人気なのだと思いながら、鹽竈に重点を置いてお詣りした。塩竃には急峻な階段の表参道があって、下りて数えると130段だった。雨に濡れていたわけでもないのに、ここで滑って転んで大きく尻餅をついて笑われた。あとで聞くと、志波彦の方が社格が高く、軽く見た罰が当たったのかもしれない。
 鳴子温泉浴の拠点として大崎市街に泊まった。すると、市内に志波姫神社を発見したのも、お導きだと思う。彦と姫、志波繋がりで何だろうと、地元の人に聞くと、志波姫神社は天照大神が岩戸隠れした際に、前で裸踊りをして天照が何だろうと覗いた隙に天手力男命(アメノタヂカラオノミコト)に大岩をこじ開けさせたという天鈿女命(アメノウズメノミコト)を祭っているのだという。
 アメノウズメは天孫降臨のトップバッター瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)が天下った時にサポーターとして付いて来た天つ神。そこで迎えた国つ神の猿田彦大神(サルタヒコノオオカミ)が宮崎県の高千穂がいいよと先導した。その猿田彦を志波彦神社で祭っていると説明してくれた。もっとも、志波姫神社は近隣市にもあり、祭神は木花開耶姫命(コノハナサクヤヒメノミコト)とするなど諸説あり、日本書紀の「一書によると」の感じかもしれない。
 しかし、親切なのは大崎市の志波姫神社である。天照大神を闇から引っ張り出して功績があるのは天鈿女ばかりでなく、手力男が怪力を出したからだとリスペクトを示して、志波姫神社の境内に天手力男命の石碑も祭っている。この神様は怪力が看板なので、野見宿禰より先輩の相撲の神様にもされる。
 ところで大崎市周辺は元々の米の本場である。ササニシキ、ひとめぼれなどの品種改良がされる以前の、江戸時代でも当地の米は本石米として江戸市場で高く売れた実績を持つ。美味いコメをいっぱい食べて体を頑健にすれば相撲に強くなるということで、史上最強の横綱白鵬に大崎市の観光大使を委嘱している。そのつながりで、同境内の天手力男命の石碑も白鵬の揮毫を使っている。境内にはまた近隣の力自慢による相撲大会をするための立派な土俵が設けられている。郷土力士としては序二段に『謙豊』三男がいる。