忠犬ハチ公の玄孫 ナナの遠吠え

ハチ公の生まれた街・大館は今、大変な問題を抱えています。もう黙っていられない!小さな鳴き声だけど誰かに届くことを信じて…

問題その後(2)~汚染灰、受け入れたがる大館市

2011-08-29 01:26:49 | 汚染灰経緯
間が空いてしまったけど、(1)に続き放射能汚染灰問題の
経緯を記す。
たぶんこの記事で現時点に追いつくかな?



空間放射線量、最大で通常の7.4倍 大館、小坂の3施設

千葉県流山市や松戸市から搬出された国の基準を超える放射性セシウムを含む焼却灰が大館市と小坂町に運び込まれた問題で、県は22日、両市町の最終処分場などで空間放射線量を調査し、最大で県内の通常レベル上限(毎時0.086マイクロシーベルト)の7.4倍の放射線量を検出した。

 県が調査したのは、同市花岡で焼却灰の処理をしているエコシステム秋田、埋め立て先の処分場エコシステム花岡(同市)とグリーンフィル小坂(同町)の3カ所。県は12日に両処分場の敷地境界で放射線量を測定しているが、場内を調査するのは初めて。

 結果はエコシステム秋田が0.06〜0.09マイクロシーベルト。エコシステム花岡は0.03〜0.42マイクロシーベルト、グリーンフィル小坂が0.03〜0.64マイクロシーベルトで、敷地境界は共に通常レベルだった。
(2011年7月23日 秋田魁新報)


⇒リンク切れ(でもググるとあちこちでひっかかる)。
魁のえらいところは、ちゃんと「通常レベル〝上限〟」って
断って数値を比較・産出してるところ。
どっかの地元紙みたいに、測定最小値÷通常レベルの最大値で
なるべく低い値を出すようなイカサマやってるとこもある。
ちゃんと計算機使って自分で計算したほうがいいね。

で、明らかに線量あがってます。
0.64μSV/hなんて、事故後県内の最大値でしょ。



【千葉】セシウム検出焼却灰、処分見通し立たず

 千葉県・東葛地区の清掃工場でごみの焼却灰から国の基準(1キロ・グラムあたり8000ベクレル)を上回る放射性セシウムが相次いで検出されて約1か月たつが、流山、松戸、柏市などは問題の灰の保管場所に依然、頭を抱える。

 最終処分場がある県外の自治体などは、基準値以下になるまで焼却灰の受け入れを拒否する方針を示し、焼却場内などで灰を仮保管する。国に保管場所や最終処分場の確保などを要望しているが、見通しが立たないまま、タイムリミットが迫っている。

 流山市は8日、市クリーンセンター(流山市下花輪)で今月2日に採取した溶融飛灰から2万210ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。先月、検出した2万8100ベクレルより低かったものの、依然、基準を上回るレベルだ。

 先月、秋田県小坂町など県外の最終処分場への焼却灰の搬出を停止し、約140トンを同センター内の建屋などに仮保管。焼却灰を減らすため、各家庭に自宅の草を庭に埋めて処分するなどのごみ減量化を呼びかけているが、このまま焼却を続けると、「仮保管は9月中頃までが限界」(市クリーン推進課)と打ち明ける。

 松戸市も、市内2か所のクリーンセンターで計約30トンの焼却灰を保管しているほか、秋田県小坂町から受け入れ合意を破棄されたため、同町へ搬入する予定だったコンテナ6台分の焼却灰(約60トン)を引き取る。

 市和名ヶ谷クリーンセンターでは、2日に採取した焼却灰が基準値を下回ったものの、受け入れ先の自治体が慎重な姿勢を示し、「早期に再開できるかは不明」(市環境計画課)としている。

 柏市は市内2か所のクリーンセンターで飛灰の固化物が基準を超え、センター内でドラム缶に入れて保管している。市内の最終処分場への埋め立ては、基準を下回ったとしても周辺住民らの反対で困難な見通し。

 流山市や松戸市とともに国に解決策を要望し、「今月中に対処しなくてはならない」(柏市環境部)と危機感を募らせる。

(2011年8月9日 読売新聞)


⇒たしかに溜まってく一方なんだもん、困るよなぁ。
でも、だからといって、大館がぜ~んぶ引き受けたら、
関東圏は厄介払いができて健康安全に暮らせるようになり、
代わりに大館が放射性物質まみれの墓場になるってことなのよ。
儲かるのはDOWAと、一部の癒着してる最低の奴らだけ。



放射性物質含む灰、埋め立て可能…環境省原案

 東京電力福島第一原発事故により放射性物質が付着したがれきや汚泥の焼却灰について、環境省は10日、すべての焼却灰について技術的に埋め立ては可能とする処理方針の原案を公表した。

 同日開催された同省の有識者会議「災害廃棄物安全評価検討会」に示され、早ければ今月中に処理方針を固める。

 同省は6月、放射性セシウム濃度が1キロ・グラム当たり8000ベクレル以下の場合、最終処分場に埋め立ててもよいとする方針を発表したが、8000ベクレルを超える場合は一時保管を求め、最終的な処分方法を示していなかった。原案では、8000ベクレル超の焼却灰を埋め立てる場合、地下水の汚染を防ぐために、セシウムと水が接触しない状況を作るか、適切に排水処理をする必要があると指摘。8000~10万ベクレルの焼却灰については〈1〉雨水が入らない屋根付き処分場を用いる〈2〉耐久性がある容器に入れる〈3〉セメントを混ぜて固める
"――などの措置を求めた。
(2011年8月11日 読売新聞)
 

⇒アンダーライン部分にあるとおり、汚染灰を埋め立てる場合は
【水分に接触させない】ことが大原則。
グリーンフィルみたいに、処分場の土に直接埋めて
上からコンクリかぶせただけなんて言語道断!!
処分を少しでも進めたいがために、ユルユルにした国の方針よりも
さらにいいかげんな方法だってことに他ならない。
コンクリに浸透した雨水が灰にも染み渡り、ゴムシートをつたって
セシウムが大量に含まれ廃液が出てきて、そのまま川に流される。



灰に放射性物質 公表せず埋める

 静岡県浜松市が、東京電力福島第一原子力発電所の事故のあと、下水処理施設の汚泥などを焼却して出た灰から放射性物質が検出されていたのに、国の通知に反して一般に公表しないまま最終処分場に埋め立てていたことが分かりました。
 浜松市によりますと、先月19日、市内の下水処理施設から出た汚泥などを焼却処理する施設で灰を検査したところ1キロ当たり282ベクレルの放射性セシウムが検出されたということです。国は6月にまとめた方針で、1キロ当たり8000ベクレル以下の汚泥や灰は埋め立て処分できるとし、その際は一般に公表するよう通知していました。 しかし、浜松市は放射性セシウムが検出された灰を市内の最終処分場に埋め立てたあとも、これまで公表してきませんでした。また、放射性セシウムが検出された先月の検査のあとは、新たに出た灰について検査をしないまま埋め立て処分していたということです。指摘を受けて浜松市は、12日夜、急きょ記者会見を開き、「本来、公表が必要だが通知の解釈を誤り、公表していなかった」として、今後、ホームページで公表していくとともに、検査についても行う方向で検討するとしています。
(2011年8月13日 NHK)


⇒こうやって「知らなかった」とか「勘違いしてた」とかを
言い訳に、汚染とその危険性を知りながら、どんどん
埋め立てようとする悪質な輩が増えるのは目に見えてる。
それくらい、処分ができなくて切羽詰まってる自治体がたくさんある
ということ。それもこれも、国の無策が原因。


焼却灰をコンクリ処理へ、DOWA 小坂町の最終処分場

 DOWAエコシステム(本社東京)は11日、子会社の最終処分場「グリーンフィル小坂」(小坂町)に埋めた千葉県松戸市から搬送された焼却灰を覆土の上からコンクリートで固める方針を示した。同町などから提出を求められている同社の管理計画に盛り込む見込み。

 焼却灰は、国の基準値(1キロ当たり8千ベクレル)を超す1万500ベクレルの放射性セシウムを含む約40トンで、現在は覆土処理されている。より安全性を高め、住民の不安を取り除こうとコンクリート処理することにした。

 グリーンフィル小坂での焼却灰処理再開に当たっては、搬入・搬出時に放射能濃度や放射線量を測定するとした。測定で8千ベクレルを超えた場合は受け入れない。
(2011年8月12日 秋田魁新報)



⇒あのねえ…。測定回数増やしたところで何の解決にも
ならんのよ。線量が、たとえば1μSVとかに上がったとして、
もう掘り返すこともできないし、除染もできない。
ただひたすら30年間、周辺にセシウムが広がりませんように(泣)
って祈りながら、被曝覚悟で暮らし続けるしかないんだから。
そうなったら、人口流出も一気に増えて大館はジジババだけの
姥捨て山状態になるだろうね。




焼却灰 管理計画を報告 大館駅のコンテナ 基準値下回る

 国の基準値を超える放射性セシウムが検出された千葉県松戸市の焼却灰が小坂町の最終処分場に埋め立て処分された問題で、県は12日、県議会福祉環境委員会で、処分場を所有する「DOWA(ドウワ)エコシステム」が作成した「管理計画」の骨子案を報告した。

 計画によると、灰の搬出・搬入について、〈1〉排出元の自治体とDOWA側の双方が月1回以上、灰を分析する〈2〉セシウムが1キロ当たり8000ベクレル超の灰は搬出しない〈3〉同4000ベクレル以上の時は月2回以上、分析する――などとしている。

 灰の埋却後は、〈1〉一日1回、処分場内や敷地境界の空間放射線量を測る〈2〉処分場内の排水処理施設を経た「処理水」と、敷地内の「地下水」のセシウム濃度は月1回測る3〉灰の埋却地点上の空間放射線量の上限は毎時0.1マイクロ・シーベルトとする――などと定めた。

 既に小坂町の最終処分場に埋め立てられた基準値超の松戸市の灰39.5トンについては、埋却場所に30センチの盛り土をし、上部をコンクリートで覆うことも決めた。

 処分場がある大館市と小坂町は、DOWA側が管理計画に違反した場合、全ての灰の受け入れを中止するとしている。

 一方、大館市と小坂町によると、県外の7市町・4組合から搬入され、JR大館駅に留め置かれていた灰が入ったコンテナ30台は、全てセシウム濃度が国の基準値を下回っていることが確認された。同町が灰の受け入れ拒否を表明した松戸市分の4台は同市に送り返し、26台は両市町のDOWAの社有地へ移した。

 両市町は、搬出元の自治体が搬出時の放射線量調査実施などに関する「確約書」を提出し、管理計画が正式に提出されるのを待って、26台分を埋却し、灰の搬入を再開する。

(2011年8月13日 読売新聞)


⇒上限0.1μSV/hっていってるけど、8月3日の市の
空間線量測定で、エコシステム秋田・花岡の処分場内の数値は、
すでに0.1μSVを記録してるんですけど。
ってことは、もうこれ以上埋め立てなんかできないってこと
だよなあ?
まさか巨大な処分場全体、どこもかしこも0.1になるまで
埋め立て続けるつもりじゃないよなあ?そこんとこどうなのよ?




【秋田】セシウム焼却灰、「管理計画案」明らかに

 環境省の基準を超える放射性セシウムが検出された焼却灰が千葉県松戸市から県内に運び込まれ、小坂町の最終処分場で埋却処分された問題で、処分場の親会社「DOWA(ドウワ)エコシステム」(東京都)が作成した「管理計画」の骨子案が明らかになった。地元では不安の声が聞かれるが、DOWA側は、大館市と小坂町の両処分場が、地下に雨水が浸透しない「遮水構造」であることから、放射性物質などについて継続的に調査し、住民や環境などへの影響を防ぐ考えだ。

千葉県流山市の焼却場の灰から、基準の約3.6倍にあたるセシウムが検出され、この灰が本県内に搬入されたことがわかったのは7月11日。灰は同市に返却されたが、続いて、基準の1.3倍のセシウムが検出された松戸市の灰39.5トンが、既に小坂町の処分場に埋め立て処分されたことがわかった。

 県によると、震災の起こった3月11日以降、松戸市など県外の自治体から搬入、埋却された焼却灰は7月10日現在、大館市で9140トン、小坂町で1万3690トンに上る。

 県が7月22日に調査したところ、大館市の処分場で浄化処理された放流水からセシウムは検出されなかった。小坂町の処分場では放流水からセシウムが検出されたが、1リットル当たり5ベクレル。水道水の暫定規制値(同200ベクレル)の2.5%で、県は「ないに等しい」としている。

 しかし、小坂町の処分場近くに住むH・Sさん(70)は「もし川や地下水が汚染されたら農作物への被害は計り知れない。町民の健康だって危ない」と不安感をあらわにした。

 今月12日に開かれた県議会福祉環境委員会で報告された、DOWA側の管理計画の骨子案は、埋却済みの灰について、▽一日1回、処分場内などの空間放射線量を測る▽月1回、浸出水の処理施設を経た「処理水」と、敷地内の「地下水」のセシウム濃度を測る――など。松戸市の灰を埋却した場所では、30センチの盛り土をしたうえコンクリートで覆う計画が示された。

 委員の県議からは「検査回数を増やすべき」「広範囲にコンクリートで覆ってはどうか」など管理計画案を不安視する意見が出た。

 これに対し、県は「灰を掘り起こして(松戸市に)返せればベストだが、他の灰と混じり合っている可能性もあり、技術的に非常に困難。厳重に維持管理するのが、今取り得る対策だ」と理解を求めた。

 県が、継続的な検査などで対応しようとしている根拠は、環境省の「掘り起こすと、汚染された灰が飛散する恐れがある」という見解に加え、両市町の処分場の特殊な構造がある。

 DOWAエコシステムによると、両処分場は「管理型最終処分場」という。地中には、硬い合成ゴムなどで作られた厚さ約2センチの「遮水シート」が埋められ、埋め立て地をシートと壁で囲んだ構造になっている。シートにたまった雨水は「浸出水」と呼ばれ、シートの下には浸透せず、設置された集排水用の管を通って調整池を経由し、処理設備に運ばれる。ここで浄化処理後、河川などに放流されることになっている。

 同社は従来、浄化処理で薬剤を使い、水に溶けた鉛などの金属を除去しており、「鉛などと同じ金属であるセシウムの除去も原理的には可能」と説明。ただ、セシウムは水に溶けやすい性質のため、より効果的な方法を模索しているという。

 県生活環境部の青木満部長は「浸出水の確認にとどめず、周辺河川での放射能チェックも検討する。処分場による浸出水などの検査には、県職員を立ち会わせるなどし、管理監督を強めたい」と話している。
(2011年8月14日 読売新聞)


⇒この記事はグリーンフィル小坂の見取り図入りで
とても解りやすい秀逸な記事。読売は原発支持派だから
ほとんど期待してなかったんだけど、やっぱり全国紙は
取材力が違う。素直に見直した。

でもアンダーライン部分、できればもっとつっこんで
取材してもらいたかった。だって、つまり裏を返せば
従来の処理施設ではセシウムの環境汚染対策が不十分だ
ってばらしちゃってるようなもんだろ。
そして、まだ「模索中」で完璧な対策なんか
できあがってないくせに、再開させようとしてるってことだ。




残念!やっぱ、今日現在にまでは追いつかなかった。
次回「その3に続く」だな。 To be continued…
コメント (2)
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問題その後(1)~汚染灰、大館駅で立ち往生

2011-08-18 23:31:54 | 汚染灰経緯
大館市が対策本部設置 セシウム焼却灰問題

 流山市から放射性物質を含む焼却灰が県内に運ばれた問題で、大館市は(7月)12日、庁内に放射能汚染廃棄物対策本部(本部長・吉田光明副市長)を設置した。流山市と協定を結び、20年ほど前から焼却灰を受け入れてきたが、想定外の事態に大館市や処分場のある小坂町の関係者はショックを隠し切れない様子だ。

 小畑元市長は「原発から遠く離れた流山市の生活ごみを焼却した灰から、高濃度の放射性物質が出ることは想定できなかった」と話す。今後、廃棄物の処理を引き受ける場合は、まず搬出側での測定を求め、大館市に搬入された段階で市が再度測定する方針を表明した。

 この日、小坂町のグリーンフィル小坂で測定に立ち会った同社の目時秀一社長は、数値が通常レベルだったことに「周辺への影響がないことが確認され、安心した」と胸をなで下ろした。
(2011年7月13日 秋田魁新報)


⇒ずいぶん関係者に気をつかった書き方ですなぁ。
別に想定内の話やん。あれだけ前から首都圏の汚染は報道されてんのに。
こんな危機的状況で報道に無関心だったとしたら、
リーダーとしての資質を問われますぜ。市長も社長も。


大館市が独自に放射線量測定へ セシウム含む焼却灰

 千葉県流山市から放射性セシウムを含む焼却灰が大館市に運ばれた問題で、同市は13日、焼却灰の固形化処理を行っているDOWAグループのエコシステム秋田(同市花岡)の処理施設とその周辺、焼却灰が埋め立てられている同社近くの最終処分場などで、14日にも独自の放射線量測定を始めることを決めた。当分の間続けるという。

 市の放射能汚染廃棄物対策本部(本部長・吉田光明副市長)によると、現在JR大館駅構内にコンテナで保管されている焼却灰は、同市が受け入れを拒否し、14日にも返送作業が始まる予定。

 一方、東日本大震災以降、既に200トン以上の焼却灰が運び込まれ、同社処分場と小坂町の最終処分場に埋め立てられた。12日の県の調査では、処分場周辺の放射線量は通常レベルだったが、市は市民の不安解消などを目的に、処理施設と処分場などで独自測定を行うことにした。

(2011年7月13日 秋田魁新報)


⇒そうなんだよ。この問題、埋め立てだけが問題じゃないんだよ。
エコシステム秋田は、搬入された灰(飛灰)を固形化・スラグにして
アスファルトなんかの路盤材に製品化してきたんだよな。

で、その固形化する過程で煙やらガスやら廃液やらが出てくるんだけど、
ヒ素とかダイオキシンとか六価クロムなんかの有毒物質対策はされてるけど
放射性物質対策なんか全くされてないんだよ。

だってそんなもん、原発事故前は灰に含まれてるはずなかったんだから。
つまり、今のエコシステムの施設をそのまま使ってたら、放射性物質は
垂れ流し状態なわけよ。

でもって、震災以降200トン以上の焼却灰がすでに埋められたってことは
1kg・8000ベクレルのセシウムが含まれてる灰だったとしたら、
200トン=20万kgだから、20万Kg×8000ベクレル=16億ベクレルの
セシウムが大館と小坂に埋まってることになる。

これって、六ヶ所村の再処理工場が1年間に環境への放出が許されてる
セシウム137の許容量・11億ベクレルをはるかに上回る量なんですけど。



放射能汚染焼却灰、埋め立て基準緩和を検討 環境省

 環境省は14日、放射能に汚染された福島県内のがれきの処理方針を緩和する方向で検討を始めた。現在は、焼却灰に含まれる放射性セシウムが、1キログラム当たり8千ベクレル以下の場合だけに最終処分場での埋め立てを認めているが、10万ベクレル以下なら埋め立てられるようにする。

 同省は「10万ベクレル以下なら安全性は高く、有識者の意見を参考に早期に結論を出す」としている。同時に、周辺住民の年間被曝量が10マイクロシーベルトを下回るような対策も検討する。これまで8千ベクレルを超えた場合は、最終処分場などでの一時保管を求めてきたが、放射能に汚染された下水汚泥埋め立て後の周辺住民の被曝量について、政府が出した試算などをもとに判断した。

 同省は、福島県内での基準を決めた後、高濃度の焼却灰が出た東京都江戸川区や千葉県柏市などにも同じ基準を適用する方向。焼却灰を埋め立てた最終処分場を、将来的に住宅地にすることなどは制限する方針だ。
(2011年7月14日 朝日新聞)


⇒こうやって、がれき処理の遅れを言い訳に全国各地に
被曝を広げて「みんな同じくらい被曝したんだからもう
放射線量の測定も、除染も避難も食品の出荷停止も無意味
なんでやめますよ」ってしたい政府の魂胆みえみえ。

この後8月に入って、細野豪志原発事故担当大臣が
「福島の汚染がれきの最終処分場は福島県外に」
な~んて言いだしたんだよな。ったくふざけんな!!



基準超の灰埋め立て 小坂町の処分場、松戸から搬送

 千葉県松戸市から小坂町の廃棄物最終処分場「グリーンフィル小坂」に運ばれ、埋め立てられた焼却灰約40トンに、国の基準値の1.3倍に当たる放射性セシウムが含まれていたことが14日、分かった。基準値超の放射性物質を含む焼却灰が、県内で埋め立てられていたことが判明したのは初めて。同町は同日開いた町議会全員協議会で、処分場内の空間放射線量を独自に測定する方針を示した。

 県環境整備課によると、焼却灰は今月5、7日、松戸市から各20トン搬出され、9、12日に小坂町で埋め立てられた。

 松戸市は搬出に先立ち、4日に灰の一部を採取して放射能濃度を測定。11日に結果が判明し、国の基準値(1キログラム当たり8千ベクレル)を上回る1万500ベクレルの放射性セシウムが含まれていることが分かった。

 しかし、測定結果が出る前に、5日搬出された分が埋め立てられ、7日搬出分も基準値超のセシウム検出について松戸市から連絡がなかったため、そのまま埋め立てられていた。

 同処分場とエコシステム花岡(大館市)では福島第1原発事故後、千葉県流山市からの焼却灰が207トン埋め立てられたことが既に判明。このため、町は13、14の両日、千葉などの搬出元に測定結果を速やかに連絡するよう文書で求めた。
(2011年7月15日 秋田魁新報)


⇒はい、もうその程度のことじゃ驚きません。


流山市長、県などに「おわび」 セシウム焼却灰問題

 国の基準値を上回る放射性セシウムを含む千葉県流山、松戸両市の焼却灰が県内に運び込まれていた問題で、流山市の井崎義治市長が15日、県をはじめ、大館市、小坂町を訪れ謝罪した。測定結果が出る前の焼却灰搬出に問題はないとの認識を示していた松戸市も同日、一転して対応に問題があったことを認め、本郷谷健次市長が19日、本県を訪れ関係者に陳謝することになった。

 大館市と小坂町の処分場では、埋め立て予定だった流山市の焼却灰約28トンから国の基準値の約3.5倍に当たる放射性セシウムが検出されていた。

 流山市の井崎市長は15日、県庁で堀井啓一副知事と面会。「対応が錯綜し県民、市民、町民の皆さんに心配をかけた。心からおわびする」と述べ、深々と頭を下げた。測定結果判明前の搬出については、「流山市は福島第1原発から約180キロ離れており、基準値を上回るとは想定していなかった。秋田県民の心情を考えれば、結果が出るまで止めるべきだった」と話した。

(2011年7月16日 秋田魁新報)
 

⇒謝るだけなら簡単。で、どうやって責任とるのよ?
誰かが甲状腺がんにでもなったら損害賠償請求できるのかね?


DOWA、焼却灰受け入れ一時中止 安全対策確立まで

 県外で排出されたごみの焼却灰を大館市や小坂町で埋め立て処分しているDOWAエコシステム(本社・東京、佐々木憲一社長)が、焼却灰の受け入れを一時中止したことが15日、分かった。同社は「基準超の放射性セシウムを含む灰が秋田県内に運び込まれており、安全対策を確立するまでいったん運搬をストップするべきと判断した」と説明している。

 DOWAグループでは、千葉や埼玉、静岡など首都圏を中心とする三十数カ所のごみ焼却施設から焼却灰を受け入れ、大館市のエコシステム秋田などで固化処理した灰を、最終処分場のグリーンフィル小坂(小坂町)やエコシステム花岡(大館市)で埋め立て処分してきた。

 県環境整備課によると、福島第1原発事故後、県外から同グループの施設に運び込まれた焼却灰は推定で計2万トンに上る。

 このうち、千葉県流山市から排出された約28トンに、国の基準の3,5倍に当たるセシウムが含まれていたことが11日に判明。さらに、14日には小坂町で埋め立てられた同県松戸市の灰約40トンに、基準の1.3倍のセシウムが含まれていたことが分かった。
(2011年7月16日 秋田魁新報)


⇒果たしてどんな安全対策ができると思ってるんでしょうか?
放射性物質を100%環境に出さないとしたら、それはそれは
莫大なコストと労力がかかりますけど…。

焼却炉には超高性能フィルター付けなきゃならんし、
最終処分場は全体に屋根かけて(国の方針)
絶対水に触れないように密閉容器状態にしなきゃならんのよ。
それも錆びるような容器じゃなく、樹脂とか陶器製の何十センチ
もの分厚い容器じゃないとダメ。

だいたいさぁ、放射性物質が含まれてるのバレバレのものを
無許可で勝手に国内移動させること自体、違法行為なんすけど。
もうとっとと諦めて、完全撤退すべきでしょ。


放射線量「問題ないレベル」 最終処分場など大館市測定

 千葉県流山市から放射性セシウムを含む焼却灰が大館市に運ばれた問題で、同市は15日、焼却灰を薬剤処理しているDOWAグループのエコシステム秋田(同市花岡)と、関連事業所のエコシステム花岡(同)の最終処分場など計3カ所の敷地境界付近で独自の空間放射線量の測定を実施した。

 市民の不安解消などが目的。いずれも毎時0.03〜0.05マイクロシーベルトと同市の通常レベルの数値を示し、同市環境課は「問題ないレベル」としている。

 市と両社がそれぞれ測定器を持ち寄り合同で測定した。同市は今後も当分の間、1週間に3回程度測定。うち1回は両社の協力を得て処理施設内と処分場内でも測定する予定。
(2011年7月16日 秋田魁新報)

⇒この記事はすでにリンク切れ。

この測定地点っていうのもよくわからんのよね。
“敷地境界”がどこなのか、地図で説明した報道はゼロだし
処理施設の内部の図面とかも、どこも報道してない。
線量の低い地点を選んで測定してたら、まったく無意味だわな。


DOWA、焼却灰埋め立て中止せず 松戸市はセシウム基準超連絡

 国の基準を上回る放射性セシウムを含む千葉県松戸市の焼却灰が、小坂町の最終処分場に埋め立てられた問題で、処分場の親会社のDOWAエコシステム(本社東京)が、松戸市から事前に基準を超す焼却灰を検出したとの連絡を受けていたにもかかわらず、埋め立てを中止していなかったことが16日、分かった。

 エコシステムによると、松戸市は今月11日、市のごみ焼却施設で4日に採取した焼却灰の一部から、国の基準の約1.3倍に当たるセシウムを検出したと同社に連絡。11日夕の時点で、松戸市から搬出された焼却灰はJR大館駅にコンテナで7台分あった。

 エコシステムは、松戸市から連絡を受けたものの小坂町の最終処分場への搬入を中止するよう具体的な指示がなかったことから、「大館駅に運び込まれた焼却灰は全て基準値以下と思い込んだ」としている。焼却灰は翌12日に小坂町の処分場に運び込まれ、埋め立てられた。
(2011年7月17日 秋田魁新報)


⇒そんなことだろうともう大体予想はつきますよ。
掘り起こせない前例をつくっちゃえば、諦めるしかないから
受け入れ再開もしやすいしね。


千葉県松戸市長が小坂町、県に謝罪 基準値超え焼却灰埋め立てで

 千葉県松戸市の本郷谷健次市長は19日、小坂町と県を訪れ、国の基準値を超す放射性セシウムを含む焼却灰が同町の「グリーンフィル小坂」に埋め立てられたことについて謝罪した。

 小坂町役場を訪れた本郷谷市長は細越満町長に「このたびはご迷惑をかけ、申し訳ない」と謝罪。11日に測定結果が出たが、運搬中の焼却灰まで注意が行き届かなかったとした。その上で「原因を早く探り問題のない形にし、これまでと同様のお付き合いをお願いしたい」と述べた。

 これに対し、細越町長は「信頼関係を築いた中で受け入れを行いたい」とし、赤川克宗副町長が、受け入れの条件として、基準値を超える焼却灰を搬出しない確約書の提出を求める考えを示した。 

 本郷谷市長はこれに先立ち、県庁で堀井啓一副知事に面会、「迷惑と心配を掛け申し訳ない」と陳謝した。

(2011年7月20日 秋田魁新報)


⇒100歩譲って松戸市が本当に灰が汚染されていることを
知らなくて、故意ではなかったとしても、これだけの
セシウムが出てしまっている以上、
「これまでと同様のおつきあい」
で埋め立ててあげるのは無理というものです。


県と大館市にDOWAエコ社長謝罪 セシウム灰の埋め立て経緯説明

 千葉県松戸市が搬出した国の基準値の1.3倍に当たる放射性セシウムを含む焼却灰約40トンが小坂町の最終処分場「グリーンフィル小坂」に埋め立てられた問題で、処分場の親会社DOWAエコシステム(本社東京)の佐々木憲一社長(58)が20日、県庁を訪れ、青木満生活環境部長に経緯を説明し謝罪した。この後、大館市役所を訪れ、今月6〜12日に国の基準の約3.5倍に当たる放射性セシウムが検出された千葉県流山市からの焼却灰が一時大館市に運ばれたことを陳謝した。

 県庁で佐々木社長は「一部の灰が埋め立てられてしまい、申し訳ない。猛省し、より厳しい管理・監視態勢を構築したい」と述べた。青木生活環境部長は「県民の安心安全に関わる重大な問題。今後、このような不備がないよう対応してほしい」と話した。

 大館市役所では、東京出張の小畑元市長に代わり応対した吉田光明副市長に経緯を説明。「放射性物質を含んだ焼却灰(飛灰)が県内に持ち込まれ、地元の行政、周辺住民に大変なご心配をかけた」と陳謝。吉田副市長は「搬出元の自治体から今後どんな形で引き受けるかについては、もう少し協議したい」と述べた。
(2011年7月21日 秋田魁新報)


⇒県庁や市役所に謝りにいけば、県民、市民に謝ったことに
なるとでも?最終処分場の周辺住民への説明会も謝罪会見も
いまだに開かれてませんけど?

このあたりまでは、市も“受け入れ再開ありき”では
なかったんだけどな…。結局DOWAからの税収やら
接待やら色んな旨みがある以上、強いこと言えない、
ってことだよな。

市長の日本最多の再選歴が、こんなところで影響して
くるとは…。やっぱ多選ってよくないのかも。


問題その後(2)につづく…
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問題の発覚~流山市の放射性セシウム汚染灰、大館で埋め立てられる

2011-08-17 01:43:14 | 汚染灰経緯
この汚染灰問題は、発覚からすでに1ケ月が過ぎてしまった。
そして、秋田県と大館市は汚染灰「受け入れ再開ありき」で
管理計画とやらを決めてしまおうとしている。

本当は、この問題の危険性を羅列していきたいところだけど
(絶対反対!! 子供たちが住めなくなるし、農畜産業も大打撃を
受けること必至!!)、
大館以外の方々の中には、何のことやらさっぱり分からないだろう。
よって、事の経緯を時系列で記事にアップすることから始める。


それは7月12日のことだった。


【秋田】千葉・流山のセシウム焼却灰、運び込まれる

 千葉県流山市の一般ごみ焼却場から出た灰から、環境省の基準値の約3.5倍にあたる放射性セシウムが検出された問題で、秋田県内でこの焼却灰を最終処分するため、貨物列車で秋田市と大館市まで運ばれていたことが(2011年7月)12日、わかった。

 この焼却灰は流山市に返送することになったが、東日本大震災以降、これとは別に同じ焼却場の焼却灰約179トンが、20回にわたって運び込まれ、既に大館市と小坂町で埋め立て処理されていることもわかった。県が12日、灰の処理施設の敷地内で空間放射線量を調べたところ、異常値は出なかった。

 県などによると、流山市の灰から検出された放射性セシウムは、1kg当たり2万8100ベクレル。環境省は、8000ベクレル超の放射性セシウムが検出された場合、埋め立て処分せずに一時保管するよう通知している。同市は今月6~9日、3回に分けて計約28トンを県内に輸送したが、基準値を超えていたことがわかり、灰が入ったコンテナは止められた。
 県が12日、このコンテナ近くの空間放射線量を測ったところ、1時間当たり0.83~1.33マイクロ・シーベルトと、秋田市の通常レベル(0.022~0.086マイクロ・シーベルト)を超えた。

 一方、流山市の同じ焼却場から出た灰約179トンは、中間処理場「エコシステム秋田」(大館市)を経て、いずれも最終処分場の「エコシステム花岡」(同)と、「グリーンフィル小坂」(小坂町)に埋められていた。県は12日、非鉄金属大手DOWA(ドウワ)ホールディングス傘下のこれら3施設の敷地内6地点で調査。空間放射線量は、1時間当たり0.03~0.05マイクロ・シーベルトで、秋田市の通常レベル(0.022~0.086マイクロ・シーベルト)の範囲内だった。

 一方、大館市は12日、「市放射能汚染廃棄物対策本部」を設置。小畑元市長が記者会見し、「今後、市に持ち込まれる廃棄物は、(処分場などから)灰のサンプリングのデータを送ってもらい、安全性が確認できない限り一切受け入れない」と語った。既に埋却された灰の扱いについては、県などと協議するという。

 環境省廃棄物対策課は読売新聞の取材に対し、「きちんとした管理の下で埋却されているのなら、掘り起こすだけ環境リスクを上げることにつながりかねない。現状では空間放射線量や(埋却地から出る)浸出水の検査を続け、結果に応じて対応を考えるよう指導したい」としている。

(2011年7月13日 読売新聞)



自分はNHKのニュースを見て初めて知った。そして思った。
「花岡って、いつから最終処分場になってたんだ?」
エコシステムで“こでん”と呼ばれる小型家電のリサイクル事業や
重金属を含んだ土壌の洗浄処理を行っていることは、ざっくりと
知っていた。しかし【最終処分場】とは…。すっかり騙されていた。

しかし、あの大震災で大館は丸2日全域で停電していたし、
ガソリン不足で物流も滞っていた。いったいDOWAはいつから
灰の処理を再開したんだろう…。

調べてみたら、拍子抜けするくらいあっさりと分かってしまった。


 エコシステム花岡 地震の影響について

電力事情等の影響で、一時通常操業ができない状況にあり、一部のお客様に御迷惑をお掛けしておりましたが、3月22日より通常通りの操業を再開いたしますので、引き続きご愛顧賜りますようお願い申し上げます。

 エコシステム秋田 地震の影響について

エコシステム秋田では、地震のあと操業を停止し設備の点検を行っておりましたが、安全が確認されましたので、2011年3月25日より通常通り操業しております。
 工場の操業を静脈から支え、また、震災廃棄物の処理に尽力を尽くすことで、災害復興のお力になりたいと考えております。



おいおい、まじかよ…。震災から10日足らずで花岡はもう
操業再開してたのか…?
あの電池も水もガソリンもなかなか手に入らなかった時期に?

てことは、3月の原発事故から、この問題発覚の7月までずっと、
関東圏のホットスポットの灰は運びこまれ、埋め立てられ続けてきた
ってことだ…。

でも、5月ごろから報道番組なんかで、都内のゴミ処理場や下水処理場で
放射線量が急激に上がった、って言ってたよなぁ…?

それら施設から出る灰の処分を震災前から引き受けてきた企業(DOWA)
が知らないはずがな………???

しかも【震災廃棄物の処理に尽力】ってことは、
高濃度汚染がれきまでも………???



ここからこの問題の根の深さ・臭さを感じとってしまうナナなのであった。
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