忠犬ハチ公の玄孫 ナナの遠吠え

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【状況最悪】エコシステム花岡 最終処分場新・増設説明会 報告その1【ダメだこりゃ】

2014-10-10 11:10:22 | 汚染灰問題

諸事情あって更新が遅れてしまった。

大館の状況をご心配頂いている方々にはお詫び申し上げる。

Twitterでは既に状況については簡単にお伝えしたが、今回のエコシステム花岡の最終処分場新増設についてのここまでの流れや、自分なりに調べた内容についてとりあえず記録しておく。

(長くなったので3分割する)

まず、以下が説明会開催後の地元新聞の報道である。

 

最終処分場 住民に新設計画説明 エコシステム花岡 既存の容量「残り10%」
放射性物質含む廃棄物 「対象としていない」
(2014年9月27日/北鹿新聞)

 
 DOWAグループのエコシステム花岡(大館市花岡町、下總正則社長)は25日夜、新たな廃棄物最終処分場の建設計画と環境影響評価(アセスメント)方法に関する住民説明会を花岡公民館で開いた。既存の処分場に放射線検知器を設置していることを示し、「新しい処分場も同じ方法を踏襲する」と安全確保に努める意向を示した。
 
 地域住民ら約40人が出席。下總社長は「昭和62年に開始した処分場の残り埋め立て容量も10%余りとなり、使用可能年数は約10年。大館を含む県内の廃棄物が全体の70%を占める。関連会社が今後も事業を継続するためにも次期処分場は必要」と理解を求めた。
 
 説明によると、建設予定地は同社所有地北西側6・1㌶。埋め立て面積4万5841平方m、容量94万1665立方mでいずれも既存処分場に比べ半分規模。受け入れるのは許可を受けた産業廃棄物(汚泥、廃プラスチックなど)と一般廃棄物(不燃物残さ、焼却残灰)。深さ20mまで掘り込み、二重の遮水シート張りやモルタル吹き付けを施して埋め立てる。その上にも積み上げるため土堰堤を築造する。平成29年度着工、33年度操業を目指す。
 
 環境影響評価は大気や水質、土壌など13項目を調べるとして、方法書を10月16日まで市役所と県庁、同社で縦覧に付している。
 
 出席者から「放射性物質が1キロあたり8000ベクレル以下の廃棄物は受け入れるのか」と質問があり、下總社長は「対象としていない。現在も事前審査で許可されたものを受け入れている。この管理方法を変えることはない」と答えた。(了)
 
 
←はい、またしても突っ込みどころ満載の記事でございます。
まず、「放射線検知器」とは、どこに設置し、何を検知する機器なのかが、この記事では全くわからない。
廃棄物処理に興味のないトーシローは、ここだけ読めば「対策を強化してるんだから問題ないだろう」と
勘違いしてしまう。
 
震災以降、環境省が奨励する放射線量の測定方法
=【対象物から1m離した空間線量をガイガーもしくはシンチで測る】方法では、
対象物が発する放射線はほっとんど感知されず、どれだけの放射性物質が含まれているかなど、
まったく計測できないことは、ガイガーを持っている一般人ならわかりきっている。
 
特に、紙一枚で放射線が遮られるα線核種やアルミホイルを通過しないβ線核種などは、
セシウムなんかよりさらに計測不可能。
このブログでも、何度も耳タコになるほど書いてきた(知らない人は過去記事ググれ)。
 
したがって、処分場の廃水口やら、防水シートの下やら、埋め立てた廃棄物の上やらに、
空間線量を測る機器を設置したところで、ま~~~ったく無意味であることは、
すでに学習した賢明な一般市民なら分かり切ったことである。
さも大そうな対策をしているかのように見せかける姑息なやり方を、性懲りもなく続けているだけである。
 
 
←さらに、この最終処分場建設で問題となるのは、放射性物質に限ったことではない
(ちなみに、DOWAが計測しているのは「セシウム」だけであり、プルトニウムやストロンチウムなど、
何万年たっても放射線を出し続ける核種の放射性物質は測っていないぞ)
 
産業廃棄物としてバンバン花岡で処理されているPCB、六価クロム、ヒ素…etc
の有害物質! その処理後の残渣もバンバンと埋められておる。
理論上は、超高温焼却すれば、有害物質は分解されて無害化されるとなっているが、
それは、それぞれの有害物質が「不純物と混在していない」ことが大前提。
 
産業廃棄物として、汚泥塗装膜金属くずコンクリくずウエス(雑巾)、活性炭防護服等々
ほかの物質と混在している場合、それを分離することなく焼却して理論どおり100%分解されるか?
分解されずに、ほかの物質と反応して化合物となる可能性は否定できない。
 
そして煤煙や灰となって、環境中に残り、放出されることになる。
これらを【バグフィルター】様が99.999%捕獲してくれることになっているが、
これもつい最近、否定する論文がようやく提出された(←※後述する)
 
それら残渣を埋める場所=最終処分場が増えるということは、延々と、この有害物質処理事業が
何十年も継続されることを意味する。
有害物質だが「濃度が低い」から安全としているが、何十年も何万トンも受け入れて焼却し、
残渣を埋め立て続けていけば、大館の環境中に増える有害物質の総量は膨大なものになる。
 
しかし、この大問題について、説明会の参加者はおろか、政治・社会問題について一般人よりだんぜん
情報を持っているはずのマスコミが追及しない・できないのである。勉強不足もいいところ、
報道の意味なし!!!!(怒)
 
 
←なお、参加者から出た「8000ベクレル/kg以下の廃棄物は受け入れるのか」という質問。
これについては、その後詳細を情報収集したが、質問者は「指定廃棄物」について受け入れるか
どうかを訊ねたようだ。それに対して「対象としていない」という回答だったとのこと。
これは、大館市民が焼却灰問題の際、頑張って集めた署名や請願書のおかげで、
一応・現時点では・表向き】、受け入れを中止していることになっている。
 
しかし、後ほど記述するが、環境省が震災後に特措法を制定し、この度はJESCO法を改定(=改悪)
したもんだから、放射性物質もPCBも、埋め立て可能な基準値が大幅緩和される。
そうなれば、国が許可した処理方法は違法ではなく「合法」となる
つまり、処理事業者の立地する自治体住民の反対さえなければ、いつでも受け入れ再開できる、
ということなのだ。
 
原発事故前は、黄色いドラム缶に密閉し水に触れない処分施設に保管されていた100ベクレル/kgの
放射性廃棄物。
それが今や、屋根すらない管理型処分場に、ダンプの荷台からザザザーっと何トンも運び込まれ、
雨風にさらされ、雨水とともに河川に流れ出ている。
24時間・365日この状態が、今後37年間は続いていくことになる
それでも安全と言い切れるのか?
 
 
ほかの地元紙の報道も似たようなもの↓
 
 
廃棄物最終処分場新設 地元から反対意見なく エコシステム花岡 説明会に住民40人出席
(2014年9月27日/おおだて新報)
 
 大館市のエコシステム花岡(下總正則社長)が計画する廃棄物最終処分場新設に関する住民説明会は25日夜、同市花岡公民館で開かれた。約40人が出席。同社は、現在の処分場の埋め立て容量が残り少なくなっていることを踏まえて新設概要や事業計画を示し、建設に理解を求めた。環境影響評価(アセスメント)などを経て、29年度の着工、32年度の完成を目指している。
 
 計画によると、新設予定地は現在の処分場の北西側の同社所有地約6・1㌶。処分場外への遮水措置を施す管理型処分場として整備し、埋め立て容量が94万1665立方m。埋め立ては5期に分けて行い、全体の期間は36年6カ月となる。
 
 受け入れ先は主に県内で、現在と同じ一般廃棄物(不燃物残さ、焼却灰)、産業廃棄物(汚泥、廃プラスチック類、ガラスくず、金属くずなど)を想定。
 1期(8年2カ月)、2期(6年7カ月)、3期(7年8カ月)は掘り込み型で埋め立て。約57万8千立方mを予定し、処分場と周辺土壌の間にモルタル工と複数のシート、不織布で遮水措置を施す。
 4期(6年5カ月)、5期(7年8カ月)は地盤より上にかさ上げして埋め立てる。容量は約36万3千立方mで、周囲は土堰堤で囲む。
 
 昭和62年に埋め立てが始まった現在の処分場(容量約200万立方m)は容量が10%余となり、あと10年ほどで満杯になる見込み。下總社長は「処分所に埋め立てされる廃棄物は、大館市を含む県内のものが70%を占める。引き続き当社が担うべき役割はあると認識しており、次期処分場計画が必要と判断した」と理解を求めた。
 
 出席者から新設への反対意見はなかったが、原発事故に関連する放射性物質を含む廃棄物への対応を問う声があった。下總社長は「現状は入れていない。事前協議した上で、行政が許可したものを受け入れている。処分場には放射線の検知器を設置し、汚染の有無も調べている。新しい処分場も同様の方法で管理する」と答えた。
 
 同社は、環境影響評価を行うための方法書を県と市に提出している。大館市役所と同社、県庁の3カ所で縦覧を行っている。方法書に対して意見を提出することができる。縦覧は10月16日まで。方法書は同社ホームページでも公開している。(了)
 
 
 
(その2に続く)
 
 

 

 

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