兎月庵日記

五句三十一音詩は名称を変えつつ時代の波をくぐり抜けてきた。衰退と復活、上記視点から五七五七七の未来図を航行しています。

まだまだ‥

2024-07-20 21:38:41 | 日記

『一本亭追福狂歌集』の翻刻に励む。印象としてラフ、『狂歌東乃春』より読み辛い。黒丸夥し。歩数は2,081歩、但し洗濯物を干したり等で終日家居である。

【参考】

貝原益軒の『和漢名数』がベストセラーとなって二千部売れたというのは例外である。和本のほとんどは数十、数百部の世界で、前に述べたように、それぞれの本が「刊印修」で微妙に出版時期が異なる。そのうえそれが百年、二百年と経過して分散離合もはなはだしく、ひとつひとつが違った歴史的経過を経て今日にいたっている。そのため同じ書名、同じ著者であっても、刷りや装訂のまったく同一の本に出会うことはめったにない。だから、どのように作られたのか、どう伝わったのか、どのように読まれたのか、あるいは利用されたのかといった個々の相違を示すことがらを、個別の情報として見ることに意義がある。

(平凡社ライブラリー744、橋口侯之介著『和本入門 千年生きる書物の世界』203~204頁)