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総務省、軽自動車増税構想を公表…環境自動車税

2010-11-03 | クルマの話
総務省は2日、「環境自動車税」に関する基本的な考え方を公表した。新税はCO2排出量と排気量により税額を決定する。自動車重量税、自動車取得税、自動車税及び軽自動車税が一本化されるが、軽自動車にとっては増税となる。(後略)引用元の記事

最近話題になっている軽自動車の増税の話。
たしかに現在の軽自動車はすこし微妙な立ち位置にいる感は否めないと思います。
「軽」といいながら車重は1tに迫るものも多く、道路負荷などは「軽い」とは言いがたいものがあります。一方排気量は660ccに縛られているので燃費(≒CO2排出)の面でも不利なパッケージングになっているのが現状。

ですから、税制を見直すという話自体は理解できます。
ただし、軽自動車の微妙さを生んでいる枠組みをそのままに、税金だけというのはいかにも縦割り行政。これでは軽自動車の存在そのものを否定するかのようです。消費者はゲンキンですから、本当にこんな税制改変が施行されたら、軽自動車は一気に販売台数が落ち込むことになりませんかね。あ、制度移行前の駆け込みパニックもありそう。
確かに現状の軽規格は微妙な面はありますが、これだけ生活の足として定着しているわけですし、なにより小型・軽量のクルマを優遇するというのは現代にもマッチする考えのはずです。
「今の軽は重いから税金をとろう!」というんではなく、本当に軽い、環境負荷の低い車が優遇されるように持っていくのが行政の役割なんでは?という思うのですが…。


昭和53年排ガス規制車に乗る自分のことは棚に上げて自動車の環境負荷(流行言葉になっていてなんかいやだけど)を考えてみても、マスゴ…マスコミさんがこぞって取り上げる(というかそれしか取り上げない)燃費やCO2排出のみならず、道路負荷低減や走行騒音低減、材料=資源の利用量減、消耗品の寿命が伸びるなど、小型・軽量のメリットは計り知れないはずです。例えばEVは(走行時の)CO2排出はゼロですが、だから重量税を減らすなんて議論があったらおかしいですよね^^;。そういえば新型エルグランドもエコカー減税対象とのことですが、2t超えのエコカーなんて、それこそエコカー(笑)です。おっと話題がそれました…。

そこで、いっそ軽に「車重750kg以下」くらいの要件をつけると良いんではないか?という気がします。
その上で1.0リッター以下のいわゆるリッターカーの減税にも1000kg以下の制限を設けるとどうでしょうか。

750kgくらいというのは、ミラやエッセ、アルトなど実用車種はそのままクリアできる数値です。もう少しデザインや装備でスペシャリティ感のあるモデルを出そうと思うと2シーターや2+2などの思い切ったパッケージングが必要になるでしょう。でも、自動車の平均乗車人数は1人台ですし、それが「チョイ乗り車」であればなおさら十分ではないでしょうか。

一方リッターカーのカテゴリはヴィッツ、マーチ、デミオ、スイフトなどの現状コンパクト勢と、800ccくらいのエンジンを積んで燃費や動力性能を向上させたムーヴやタント、ワゴンRなどとがひしめく超激戦区となります。
軽はこれまでの規格によって、外寸が小さいが室内は広いという独自のパッケージングが追求されてきています。ただし現状で900kg以上のものが多いため、1000kg以下と制限すればそうそう外寸を大きくできません。こうするといろんなパッケージングのリッターカーが出来て、なかなか面白いんではないでしょうか。
さらに、こうした国産勢にくわえて、フィアット500のツインエア(2気筒、875cc)仕様などもこのカテゴリで参戦できることになり、とても面白くなりそう。


とまあこんな勝手なことを書いてみましたが、みなさんはどう思われるでしょうか。
ところで、冒頭の記事もそうなんですが、記事だけを読むと軽自動車が増税されるという点だけがクローズアップされている報道が多いのが気になりますが、この記事などには小型車の税金引き下げも行われ、格差を是正するとあります。また総務省のサイト環境自動車税(仮称)に関する基本的な考え方」の公表というところのpdfファイルにも、
(前略)8.軽自動車
・簡素化の観点から、環境自動車税と同様に軽自動車に係る自動車重量税の一本化を行う。
・ 小型自動車との税負担の格差を一定程度縮小するよう軽自動車の税負担の引上げを行う。
引き上げに伴う増収については小型自動車等の税負担軽減に充当し、全体として税収中立とする。(後略)
と書いてあります。
どの程度で線引きがされるかはわかりませんが…

それに、あれこれ言っても肝心なのはこうして集めた財源の使い道であって、これがこどもt(以下自重



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2 Comments

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Unknown (AQUAZ)
2010-11-14 00:19:01
オイラの独断と偏見100%ですので、お許し下さい。
今の軽はほぼコンパクトカーと変わらないので
今の税制はそもそもの間違いだと思っています。
今の税制で行くならば、定員は2名まで高速利用不可、登録住所から半径150キロ以外への遠出
禁止位にしてもいい位だと思ってます。
そして自動車税は排気量1CCあたり幾らとし
重量税も車重1キロあたりいくらとしたらどうでしょう?
税額は話し合って決めようじゃありませんか。
返信する
Unknown (HRD)
2010-11-22 00:54:20
AQUAZさん
遅レスになっちゃいましたが…

>そして自動車税は排気量1CCあたり幾らとし
>重量税も車重1キロあたりいくらとしたらどうでしょう?

普通車の自動車税と重量税は、区切りは大雑把ではありますが排気量・重量に比例していますよね。それに比べ軽は重量は似たようなものなのに格段に安いのは不公平だと問題になっている、と。

まず、個人的には、特に重量税には税金の区分にある程度の区切り(クラスわけ)があった方がいいと思うんです。なぜかというと、1kgいくらとしてしまうと、車両軽量化への関心が薄れるのでは?と思うからです。

本文中にも書いたんですが1000kg以下のクルマを優遇するとか、現状(500kgごと)よりももっと細かく区切って、比例ではなく二次的に重いクルマに多く課税するなど、一般の消費者にわかりやすい形で軽量化を啓蒙するといいんじゃないかなーと。いくら技術的に重要視されても、市場の関心が薄れるとそこにコストが注がれなくなりますからね^^;
 
例えば1050kgくらいのクルマってけっこうあるんですが、1000kg以下を大幅に減税して大々的にマスコミに取り上げられたりすると、このクルマは市場での競争力が下がることになります。するとメーカーは困るんで、コストをかけてでも何とか1000kg以下のクラスにねじ込むパッケージングを考えるので、軽量化開発がさらに進むと。ここで、税金は車重比例でなく、車重に対して二次的に税率を上げておけば「軽いクルマ」に税制が価値を与えることが出来るんでは?なんて思うのです。

多くの方はクルマの中身なんてのには興味は無いわけですから、誰にでもわかりやすい価値(要はお金)で評価できることはとても大事です。今だって環境意識(笑)の高い方々ってのは減税・免税でお墨付きをもらった2t越えのエコカーを意気揚々と乗り回してるわけですから。

それと似たような考えで、現状はちょっとアンバランスになっちゃってますが小型・軽量で小排気量なクルマを優遇するって考え自体は大いに結構だと思うんです。

最後に、排気量別の課税に関してはそろそろ根本的に考え直す時期に来てると思います。というのも、この先ハイブリッドやEVがどんどん出てきて、少なくとも「特例」では無くなる時代はすぐそこに来ています。かといって、すぐにICE(内燃機関)が無くなるなんてことも無いでしょうから、種々のパワートレインが混在する中で、排気量ベースの課税方法はマッチしませんよね。
技術の進歩に法律が付いていかないのはいつの時代も同じことなのかも知れないですが…
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