今日は、100歳の方のご葬儀でございました。約500年前の門主でいらっしゃいました、蓮如上人の書かれた有名な白骨の御文章には、100歳まで、生きられる人がこの世にいるのだろうか?我が先か他人が先か、今日かもしれず、明日かもしれないと命の儚さをお示しくださっています。その時代100歳まで生きられた方は、誰1人いなかったのであります。今では100歳というご長寿でも、あまり驚かなくなりました。それでも100歳まで生きるという事は、大変なことであります。健康で楽しい毎日であれば、それはありがたいことですが、長生きをするという事は、他人よりも、多くの苦しみや悲しみも、受けていかねばならぬでのであります。長生きをするという事は、順番が、逆になってしまうことも多いのであります。私も、長生きをしたいと思っています。ですが、これから先、本当に長生きというのは、幸せなのだろうか?と世の中が考える時代になるのかもしれません。時々、「私は100歳まで生きる」と宣言される方がいらっしゃるのですが、そのようにはいきません。逆に、私は、今日かもしれないし、明日かもしれない、いつお迎えが来るかもしれないと言っている人に限って、長生きするのです。本当に、寿命と言うのは不思議なものと思います。やはり定命(じょうみょう)と言って、この世に生まれた時に、寿命は、定まっているのです。それは過去世の行いが、寿命を決めているのであります。だから、寿命は受け入れて、いかねばならぬのであります。今日、葬儀社さんの控室には、ずらりと仏壇やお位牌が並んでおりました。そのお値段を見ると、オシャレで、結構いい値段でございます。今、お寺には、もう必要なくなったので、お位牌をお焚き上げしてくださいとのご依頼がよくございます。もったいないと思うのですが、今の時代、仕方がないのです。いくら、造った時は、値段が高かったとしても、メルカリやYahoo!オークションで、位牌を売ることなどできるわけがありません。また、誰も他人の位牌を買うわけがありません。仏壇や位牌も、今の時代、本当に造るべきなのかどうか、よくご検討される方が多くなったのは、将来を見据えてのためだと思います。
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