8月の法話会は、毎年、お休みを頂いております。
次回は、9月3日になります。お間違いにならないようにお願いします。
京都旅行 先日夏休みに入った子供と共に、京都旅行に行ってきました。 参拝したお寺は 京都観光人気ランキング1位 2位 の金閣寺と清水寺なのですが、金閣寺に行く途中のタクシーから山腹に大文字
が見えたことから運転手さんと話をしたので、今回は大文字の送り火について話したいと思います。
一般に「大文字焼き」と呼ぶことの多い大文字の送り火は、地元の人は「焼き」をつけて呼ぶことを非常に嫌うそうです。
「先祖を送る 神聖な送り火を 大判焼きやお好み焼きみたいな呼び方をしないで欲しい」そうです。私はたまたま「大文字」と焼きを入れずに
呼んだので 東京の人なのに珍しいと褒められました。
大文字の送り火は、京都の夏の夜空を焦がす京都の名物行事で、毎年8月16日に 「大文字」
「松ヶ崎妙法」
「舟形万灯籠」
「左大文字」(大) 「鳥居形松明」(鳥居形) の5箇所で夜8時から順に点火していき、お精霊(しょらい)さんと呼ばれる、死者の霊をあの世に送り届けるとされます。 浄土真宗では、お盆の迎え火、送り火を行いません。これはお盆の期間だけ先祖が帰ってくるという考えを持たないからです。
しかし「大文字の送り火」は宗派など関係なく年中行事として受け止めて欲しいと思います。これは特にご先祖を大事にする日本人心の表れだと
思います。 日本人は仏や神に対し手を合わせるのでなく、ご先祖様、とりわけお墓や位牌に対して拝む傾向があるようです。先祖を送るに当たり「焼く」
と言うのでは、確かに無礼な印象がします。きっと仏壇内のロウソクの炎のように「佛の智慧の光」として受け止めているのでしょう。そんな気持
ちからか地元の人は「大文字焼き」ではなく「大文字の送り火」と呼ぶのだと思いました。 伊東知幸